「リアルエスター事件」は、映画「エスター」に非常によく似たエスター実話として挙げられる事件です。
映画「エスター」を見たことがある方は、エスターという異常性を持ったキャラクターをイメージして、エスター実話といわれるリアルエスター事件がどのような事件なのか気になると思います!
実際に筆者も映画「エスター」を見て、エスターの怖すぎる言動に恐怖させられ、リアルエスター事件も気になってしまいました。
そこで今回はエスター実話と噂される「リアルエスター事件」についてまとめていきたいと思います!
※本記事には映画「エスター」のネタバレも含まれているため、ネタバレが嫌だという方はご注意ください。
映画「エスター」のあらすじ
コールマン家に養子として迎え入れられたエスターが、コールマン家を恐怖に陥れるサイコホラー物語です。
コールマン家は父ジョン、母ケイト、長男ダニエル、長女マックスの4人家族。
登場人物の1人であるケイト・コールマンは、3人目の子供を流産してしまい、心に決して癒えない傷を負っていました。
子供を亡くした苦しみを和らげるため、夫のジョンと一緒に孤児院を訪ね、エスターという9歳の少女を養女として迎え入れます。
しかし、エスターを養子に迎え入れたことで、幸せな家族の生活が少しずつ壊されていくのです。
最初は、しっかり者という印象だったエスターの素性が明らかになるとき、奇妙な行動とともにエスターの恐ろしい本性が明かされていきます。
衝撃の実話!リアルエスター事件とは?
出典:Daily Mail
「リアルエスター事件」とは、8歳の少女だと思って引き取られたナタリアが、22歳の女性だったという事件です。
ネタバレになりますが、映画「エスター」でも8歳の少女が実は33歳だったという描写がありました。
このような状況が映画「エスター」に似ていることから、エスター実話として「リアルエスター事件」と呼ばれています。
映画の中の話だと思っていましたが、エスター実話があるなんて怖すぎですね。
実際にどのような事件なのか、詳しく見ていきましょう。
バーネット夫妻がウクライナの少女を引き取る
出典:Daily Mail
2010年、バーネット夫妻がウクライナ出身のナタリア・グレイスという少女を養子として迎え入れます。
ナタリアは、歩くことに問題を持っている小人症でしたが、バーネット夫妻は自分の娘同然に可愛がり、愛することを誓っていました。
しかし、一緒に暮らしていると、少しずつおかしな部分が見えてきます。
- 子供の遊び道具に興味を示さず、10代の子と遊ぶことを好んだ
- ウクライナ語など母国語は話せないが、なまりのない英語は話せる
- 血のついた服など、月経の痕跡が見つかる
上記の理由から、バーネット夫妻はナタリアに違和感を覚え始めます……
ナタリアは小人症だった
ナタリアは身長が90cmほどしかなく、小人症を抱えていました。
小人症とは、遺伝的・体質的な因子や様々なホルモンの異常または不足によって、病的に身長が低いことを指します。
下垂体不全による小人症の概要は以下のとおり。
下垂体は頭蓋骨の中にある内分泌器官で、さまざまなホルモンを分泌し、人間の体の機能をコントロールしている。成長ホルモン分泌不全性低身長症(下垂体性小人症)は、その下垂体の前葉から分泌される成長ホルモンの分泌低下によって成長障害を起こす病気である。後天性で腫瘍(頭蓋咽頭腫)などの原因によるものが3分の1、原因のはっきりしない特発性のものが3分の2である。また、成長ホルモンのみの分泌障害の場合と、成長ホルモン以外のホルモンの分泌障害を伴う場合とがある。成長ホルモン以外の分泌も損なわれている場合には、併せて性機能の発育にも影響が出ることが多い。3:1で男児に多く見られる病気で、早期に診断し治療すれば身長はかなり獲得できる。
出典:Doctors File
ナタリアが14歳以上であることが発覚
出典:Daily Mail
ナタリアが実は「8歳ではない」のでは、と違和感を覚えたバーネット夫妻が、ナタリアをかかりつけ医に診せることにしました。
骨密度検査やメンタルヘルスチェックを受けた結果、ナタリアは少なくとも14歳以上であることが発覚します。
8歳ではないと診断されたものの、バーネット夫妻はナタリアが14歳以上であることを受け入れ、これまでと変わらず育てることを決めます。
しかし、14歳以上であることが判明したことを機に、ナタリアの狂気の行動が表に現れるようになるのです。
ナタリアが狂気の行動で夫婦を殺害しようとした?
出典:Daily Mail
14歳以上であると診断されてから、ナタリアの様子が豹変しました。
バーネット夫妻が証言したナタリアの狂気の行動は以下のとおりです。
- バーネット夫人のコーヒーに漂白剤を入れた
- バスルームに自分の血で「殺す」と書いた
- バーネット夫人を電気が流れる柵に押し付けようとする
バーネット夫妻の証言がすべて正しかったら、エスター実話といわれてもおかしくないサイコパスな行動ですね。
いつ、何をされるかわからない怖すぎる状況から、家にある凶器になりそうなものは全て隠していたといいます。
裁判所でナタリアが22歳だと認められる
出典:Daily Mail
バーネット夫妻が裁判所にナタリアの年齢の修正を申し出たことにより、2012年にナタリアが1989年9月4日生の22歳の成年女性であることが認められます。
医療機関による調査の結果と、ナタリアが本当の年齢を告白したというクリスティンさんの証言を受けて、判事がその申し出を「真実」として受け入れました。
バーネット夫妻はナタリアを置いてカナダに移住
出典:Daily Mail
バーネット夫妻は、ナタリアをアメリカに残したまま、カナダに移住してしまいます。
移住した理由は、子供たちの教育のためだそうです。
ナタリアが近くにいることに身の危険を感じていたことに加えて、ジェイコブくんや他の子供たちへの教育に影響が出ないようにしたかったのでしょう。
カナダへ移住してからも、ナタリアが住む家の家賃や社会保障番号、福利厚生については、しっかりと援助していました。
2023最新!怖すぎる実話のリアルエスター事件のその後と現在とは?
出典:Daily Mail
エスター実話ことリアルエスター事件は、カナダに移住することで終わったように見えました。
しかし、この話にはまだまだ続きがあったのです。
怖すぎるリアルエスター事件のその後と現在を見ていきましょう。
2013年に突如、ナタリアと連絡が途絶える
出典:Daily Mail
継続的な援助を続けていたバーネット夫妻でしたが、2013年に突如ナタリアと連絡が途絶えました。
ナタリアが住んでいたアパートを訪れても、衣類などが放置されており、そこにナタリアの姿はなかったそうです。
その後、ナタリアがどこで何をしていたのかは不明とされています。
2019年バーネット夫妻が育児放棄で逮捕
出典:Daily Mail
2019年、バーネット元夫妻は逮捕されることとなります。
罪状はナタリアに対する「育児放棄」でした。
逮捕された理由はマンズ夫妻?
出典:Daily Mail
2016年に、マンズ夫妻というナタリアを養子にしたいと申し出た夫妻がいました。
ナタリアを養子にするため、マンズ夫妻はナタリアの生まれた年を変更するよう裁判を起こしています。
この裁判によってナタリアの生まれた年が変更されたことが原因で、バーネット元夫妻が逮捕されたのでしょうか?
しかし、裁判の結果ナタリアは「1989年生まれ」だと再判定され、マンズ夫妻は訴えを取り下げています。
そのため、バーネット元夫妻が逮捕された理由は、マンズ夫妻の訴えとは別にありました。
2014年にナタリアが警察へ行き「里親が自分を置いてカナダへ行ってしまった」と警察に訴えたことによって、バーネット元夫妻が逮捕されてしまったのです。
バーネット夫妻は保釈金5000ドルを支払い保釈
出典:Daily Mail
バーネット夫妻は、2014年に離婚しているため、別々に保釈金の支払いをしています。
元妻のクリスティン・バーネットは5500ドルの債券を投じた後に釈放されており、元夫のマイケル・バーネットは5000ドルの保釈金を投じた後すぐに釈放されています。
裁判は現在も続いている?
裁判は現在も続いています。
バーネット元夫妻と警察の供述が食い違っていることもあり、真偽はまだ明らかにされていません。
2023年最新!ナタリアは現在とは?
出典:Daily Mail
ナタリアは現在も子供として、マンズ夫妻の元で暮らしています。
2012年に行われた裁判によって、当時22歳と判定されているので、裁判の判決が正しければ、ナタリアは現在32歳ということになります。
ナタリアを養子として迎えることはできなかったのですが、マンズ夫妻は諦めずにナタリアと一緒に暮らしているそうです。
ノルウェーでも「なりすまし事件」が発生?
出典:AFP BB News
2008年にノルウェーでも「なりすまし事件」が発生していました。
チェコ国籍の33歳の女性であるBarbora Skrlova容疑者が13歳の少年や少女になりすましていたという事件です。
演技力がずば抜けていたのか、精神的な問題を抱えた人物だったのかは明らかにされていません。
しかし、学校も福祉施設も気づかずに4ヶ月間も過ごしていることから、身体的・精神的には少年少女にしか見えなかったのでしょう。
「エスター」はリアルエスター事件がモデルではない?
出典:映画.com
エスター実話と話題にあがる「リアルエスター事件」ですが、実際には映画「エスター」のモデルではありません。
映画「エスター」が公開されたのは2009年ですが、バーネット夫妻がナタリアを引き取ったのは2010年です。
このように時系列から、リアルエスター事件が映画「エスター」の公開より後にあった出来事であるため、少なくとも映画のモデルにはなっていないと言えます。
最新!「エスター」の続編「エスター2」が公開へ
出典:映画.com
2009年に公開された「エスター」ですが、続編の公開が決定しています。
続編の題名は「Orphan: First Kill」と発表され、内容は「エスター」の物語に至るまでの序章が描かれます。
特に注目なのは、当時9歳でエスター役を演じたイザベル・ファーマンが続編でもエスター役を演じる点です。
2023年現在、26歳であるイザベル・ファーマンは大人の女性として成長しているので、続編で9歳のエスターをどう演じるのか気になりますね。
「エスター2」の公開日はいつ?
出典:映画.com
エスター2は、まだ公開日の情報はありません。
エスター2の公開日が公開されるまで楽しみに待ちましょう!
映画「エスター」は実話だった?リアルエスター事件の真相についてのまとめ
出典:Daily Mail
今回はエスター実話とされる「リアルエスター事件」についてまとめました。
- 子供として引き取られたナタリアが、実は8歳ではなく22歳でした
- 狂気的な言動からバーネット夫妻を害そうとしていた
- 2013年以降にナタリアがどこで何をしていたのか不明
- バーネット夫妻が育児放棄で逮捕され、裁判はまだ継続中
- 現在は、マンズ夫妻の元で幸せそうに暮らしている
特にナタリアの身体的な特徴や、狂気的な言動がエスター実話といわれるほど、非常によく似ていましたね。
バーネット夫妻の育児放棄をめぐる裁判もまだ継続中であるため、真相が解明されるのを待ちましょう!