身長が2mあったり、異常なくらい体が柔らかかったりなど、世の中には体に嘘のような特徴を持っている人がいます。
ファゲイト一族も体に不思議な特徴を持っていて、その肌は青色をしていたそうです。
本当に人の肌が青くなることはあるのでしょうか?
不思議なファゲイト一族とは?
1800年代、アメリカのアパラチア山脈周辺はまだインフラの整備が進んでおらず、未開の地のような状態でした。
その地域でひっそりと暮らしていたのがファゲイト一族です。
そのファゲイト一族は、話を聞くだけでは嘘と思ってしまうような特徴を持っていました。
青い肌を持つ
人の肌にはいろいろな色があります。しかし、ファゲイト一族の肌の色は世間で知られている人の肌の色に当てはまらない青色をしていました。
その肌の青色は、体調が悪くなったときなどに真っ青となるような色ではなく、ハッキリとした青色でした。
肌が青い理由
ファゲイト一族はもともと青色の肌をした民族というわけではなく、本来は違う色の肌をしていたそうです。
しかし、あることがきっかけで一族の肌が青色となってしまいました。
遺伝性血液疾患
ファゲイト一族の肌が青いのは、メトヘモグロビン血症という血液疾患が原因であると判明しています。
メトヘモグロビンは誰の血液の中にある物ですが、その量は血液の1%未満です。
そのメトヘモグロビンの量がファゲイト一族は1%~10%と非常に多く、メトヘモグロビンの量が多いことが肌を青色に見せる原因となっています。
また、1人ではなく、一族で肌が青いのはそのメトヘモグロビン血症が遺伝性であったため、生まれてくる子供たちにも青い肌が受け継がれていくこととなりました。
遺伝
ファゲイト一族の肌が青くなったきっかけは、1820年にケンタッキー州の未開拓地で生活を始めたマーティン・ファゲイドさんと言われています。
マーティン・ファゲイドさんはメトヘモグロビン血症であり、後のファゲイト一族ほど肌は青くなかったようですが、少し肌は青みがあったそうです。
そのマーティン・ファゲイドさんはアメリカ人のエリザベス・スミスさんと結婚します。
そのエリザベス・スミスさんも肌は青くなかったのですが、実はメトヘモグロビン血症であり、生まれてきた7人の子供のうち、遺伝によって4人が青い肌になりました。
メトヘモグロビン血症は珍しい病気なのですが、その2人が奇跡的に結婚をしたことで青い肌の一族を作るきっかけとなりました。
また、ファゲイト一族が暮らしていたのはアパラチア山脈周辺の未開拓地であり、外部との接触が極端に少ないことから、その地域では近親婚の風習がありました。
そのため、肌の青いファゲイト一族の間で広がり、受け継いでいかれることになったのです。
ファゲイト一族の現在は?
ファゲイト一族が暮らしていた地域はインフラ整備がされておらず、孤立した集落でした。
しかし、20世紀前半になると、鉄道や道路などのインフラの整備が進んでくると、ファゲイト一族の中から集落を出て外部の人と結婚したり、他の地域から来た人と結婚する者が増えていき、今では青い肌を持つ血が薄まっています。
また、青い肌ではなくなり、あちこちに散ったことで、今はファゲイト一族の子孫がどこに残っているのかもわからない状態となっています。
日本にも近親婚をする地域がある?
時代や環境のこともあり、かつてファゲイト一族が暮らしていた地域では近親婚の風習があったようです。
日本で近親婚は法律によって禁止されているためできません。
しかし、現在の日本で、今も近親婚の風習が残っている地域があると噂されています。
石川県に風習が残っている?
現在の日本で今も近親婚の風習が残っているのは石川県にある、とある集落と言われています。
その集落では数百年前に飢饉の被害によって村人たちが次々と亡くなっていく状況に陥ったそうです。
そのとき、村では花嫁に夫以外の男性とも子供作りをする風習ができました。
その風習によって子供を多く作ることができ、集落は窮地を抜けることはできました。
しかし、その後の集落では血族関係が入り乱れて集落中が親族関係となったことで、血の繋がった者同士が血族婚する状況となったのでした。
また、その集落では今でも花嫁に夫以外の男性と子供作りする風習が残っているとも言われています。
近親婚の風習が残る集落の特徴
近親婚が禁止されている理由の1つは、血縁の近い者で子供を産むと、劣性遺伝子による遺伝子疾患が現れやすいためです。
しかし、近親婚の風習が残るその集落の人たちは体が丈夫で、誰もが病気知らずだそうです。
これは近親婚を繰り返しているうちに、病気に強い血が混じり、その子供たちに受け継がれているからではないかと言われています。
近親婚をする集落は都市伝説
石川県にあると言われている今も近親婚の風習が残る集落ですが、当然ながら都市伝説や噂の類のものです。
日本では血族の近い者が結婚する近親婚は法律によって禁止されています。
また、現在の日本に本当にそのような集落があれば、ニュースになったり、有名になって情報が溢れたりなどするはずです。
ゴーラー一族で受け継がれてきた悲劇
ファゲイト一族の近親婚には時代や環境などの理由があり、石川県の近親婚の風習が残る集落は都市伝説でした。
カナダのゴーラー一族も代々似たような習慣を受け継いできました。
ただし、ゴーラー一族に受け継がれてきた習慣は近親相姦という犯罪であり、事件発覚当時は世間の注目を非常に集めました。
ゴーラー一族の暮らし
ゴーラー一族はカナダのノバスコシア州で、森林地帯にある老朽化した小屋で貧しい暮らしていました。
福祉制度によってもらえるお金と、近くの農場をたまに手伝ってもらって得ていたお金で生活をしていましたが、生活ができるほどの収入ではなかったため、主に漁業や狩猟などの方法で自給自足をしていたそうです。
また、子供たちは学校に通っていましたが、家族の中にはまともに教育を受けないまま大人になっていた人もいて、なぜか社会との交流をなるべく避けるような生活をしていたそうです。
受け継がれてきた性的暴行
1984年にゴーラー一族は近親相姦が習慣のようになっていたことが発覚します。
事件発覚後の捜査で、ゴーラー一族の子供たちは家族から近親相姦を受けていることがわかり、またその家族らも過去に近親相姦の被害を受けていたそうです。
話をたどると、1世紀ほど前から近親相姦は受け継がれていて、子供のときに被害者となり、大人になると加害者になることが繰り返されていることがわかりました。
公にされた真実
ゴーラー一族の犯罪が公になったのは、当時14歳だったゴーラー一族の少女が学校の職員に近親相姦の事実を訴えたためです。
話を聞いた職員は警察に通報し、警察が捜査をしたことで事件が発覚しました。
この事件によってゴーラー一族の大人が16人も逮捕され、13人は裁判にかけられる大事件となリマした。
その後のゴーラー一族
事件が発覚して、ゴーラー一族の大人たちが逮捕された後、子供たちは国に保護されました。
また、事件が発覚する前に11歳のときゴーラー一族から逃げ出した少女がいて、その少女は裁判で証人として事件の内容を述べました。
その少女は大人になった現在、児童虐待の問題に取り組む活動家として活躍されています。
ファゲイト一族の行方は不明
青い肌で注目を集めたファゲイト一族ですが、すでにその血は薄まり、子孫もどこにいるかわかりません。
また、メトヘモグロビン血症は珍しく、治療法もあるようなので、今後は青い肌の人を見ることはないでしょう。