みなさんは三鷹ストーカー殺人事件をご存知でしょうか?
この事件は後の法律にも影響を与えた大きな事件でもあります。
また被害者が有名人の親戚で、タレント・女優の卵だったこともあって有名な事件となりました。
一体三鷹ストーカー殺人事件とはどのような事件だったのか調査してみました。
三鷹ストーカー殺人事件の概要とは?
加害者の男は被害者の女子高生は元は遠距離恋愛をする恋人関係でした。
しかし、女子高生は加害者を振っており、この関係は事件前に破綻していました。
しかし加害者の男は待ち伏せ等を行い、執拗に女子高生との関係を取り戻そうとストーカー行為を繰り返します。
このことについて女子高生とその両親は警察に相談をしていたようです。
2013年に女子高生が殺害される
2013年10月8日、自室のクローゼットに隠れていた元交際相手の男にペティナイフで首や腹など合計11箇所を刺され、死亡しました。
犯人の男はその後、ズボンに血が付着した状態で警察から職務質問をされ、事件との関与を認めたことで逮捕されました。
被害者は倉本聰の姪っ子の鈴木沙彩さん?
鈴木沙彩 pic.twitter.com/6B7aDwbnst
— 御手洗 怜美 ซาโตมิ มิทาไร Сатоми Митарай (@buddhismlegends) January 25, 2022
調査してみたところ、被害者の名前は鈴木沙彩さんで、脚本家の倉本聰さんの姪にあたる方でした。
彼女自身女優を目指して芸能活動をしていたようで、映画『ある子供の交わり』という作品では主演を務めていました。
鈴木沙彩さんは着実に女優としての道を歩んでいたようですね。
犯人は元交際相手の池永チャールストーマス
池永チャールストーマス。2013年の東京都三鷹市のストーカー殺人事件の犯人だ。女優を目指していた交際相手の女子高生にストーカー行為を繰り返し刺殺。この事件は加害者がネット上に被害者のポルノ画像をばら撒き、リベンジポルノ防止法が成立するきっかけとなった。被告は懲役22年。軽すぎるだろ。 pic.twitter.com/rOELslJPgI
— 世間はこいつらを忘れてはならない (@dont4get7) November 7, 2019
犯人の男は池永チャールストーマスという名前で、日本とフィリピンのハーフでした。
交際中の鈴木沙彩さんに対しては関西の立命館大学に通う大学生と名乗っていましたが、実際は関西でトラック運転手をやっていたようです。
また沙彩さんに対しては、日本と南米のハーフと名乗っていたようで、スペイン語や英語が喋れる風に装っていました。
三鷹ストーカー殺人事件が起こった経緯とは?
そもそも経緯で鈴木沙彩さんと池永チャールストーマスは交際関係になったのでしょうか?
二人の関係がどう始まり、どのように惨劇に繋がったのかを詳しく調査してみました。
Facebookを通じて出会い交際に発展
鈴木沙彩さんと池永チャールストーマスはSNSのFacebookを通じて知り合ったようです。
池永は当初、関西在住の大学生で、英語とスペイン語の堪能な南米と日本のハーフを装っていました。
二人の関係は池永が高速バスに乗って関西から東京の沙彩さんの家に行くほど、深いものだったようです。
しかし二人の関係は沙彩さんによって終わりを迎えます。
鈴木沙彩さんの留学により破局
その後、鈴木沙彩さんは海外留学をすることになりました。
海外留学を理由に沙彩さんは池永を振って交際関係を終わりにします。
沙彩さんは海外に旅立ち、これをもって二人の関係は終了したかに見えました。
帰国後に脅迫し復縁を迫る
しかし、池永は沙彩さんが帰国したことを知ると、執拗に復縁を迫り、復縁のために脅迫めいたことも行いはじめます。
具体的には「復縁しなかったら俺は死ぬ」、「復縁しないとプライベートな写真をばら撒く」といった脅迫を行ったようです。
当初は池永からの連絡に渋々対応していた沙彩さんですが、復縁をすることなく、連絡も着信拒否し、池永を拒絶します。
復縁できないことがわかると、池永は次第に狂気に陥り始めます。
池永チャールズトーマスは殺害を計画
復縁できないことがわかった池永は沙彩さんを殺害する計画を練り始めます。
勤めていた運送会社は無断欠勤をし、高速バスに乗って関西から東京まで移動します。
そして吉祥寺の雑貨店で凶器となるペティナイフを購入し、沙彩さんを待ち伏せる等の行為を行ったようです。
なお池永は沙彩さんを殺害しようとしている旨を事前に友人に話していました。
鈴木沙彩さんはストーカーの被害を相談していた?
沙彩さんは池永が近くまで来ていることを知っていたようです。
おそらく池永本人から何らかの連絡があったのでしょう。
沙彩さんとその両親は学校にストーカー行為をされていることを相談します。
学校側は警察に相談し、結果沙彩さん宅を管轄する三鷹署に相談することになります。
この時警察は3度ほど池永に連絡をしたものの、池永が出なかったため、留守電で「警察に連絡するように」というメッセージを残しました。
犯人は鈴木沙彩さんの自宅に侵入し殺害
池永は2013年10月8日の午前中に無施錠だった沙彩さん宅の2階から侵入します。
その後、沙彩さんの部屋のクローゼットに隠れ、沙彩さんが帰宅するのを待ちました。
当日は沙彩さんは学校に行き、両親は仕事の関係でどちらも家を離れており、家には誰もいなかったのです。
こうして鈴木沙彩さんは襲われました。
殺害直前に警察と連絡?
なんと鈴木沙彩さんは池永に襲われるたった2分ほど前に警察に連絡をとっていたようなのです。
沙彩さんは池永にストーカー行為をされていることに気づいていたので、事前に警察に「無事に自宅に到着したら連絡をするように」という忠告を貰っていたのでしょう。
しかし、警察の対策も虚しく、沙彩さんは池永に襲われてしまいました。
殺害前からリベンジポルノをおこなっていた
実は池永チャールストーマスは鈴木沙彩さんに対して「リベンジポルノ」を行っていました。
リベンジポルノとは、交際関係が終わった相手を逆恨みし、相手の性的な画像や動画をインターネット上に流す行為です。
池永は沙彩さんに対し「復縁しなかったら画像や動画をばら撒く」と脅迫し、それでも復縁しなかったためリベンジポルノ行為を行ったようです
三鷹ストーカー殺人事件のその後とは?
児童虐待PTSDを拗らせた三鷹ストーカー事件のトーマス懲役22年確定 https://t.co/Str1jBuytn pic.twitter.com/bl0fAzI0Eo
— 翠雨★PTSD予防&治療心理研究所 (@PTSDSUIU) February 8, 2017
警察の対応があったにも関わらず、鈴木沙彩さんが亡くなってしまった三鷹ストーカー殺人事件ですが、犯行のその後はどうなったのでしょうか。
三鷹ストーカー殺人事件のその後について調査してみました。
池永チャールストーマスは3つの罪で起訴された
池永チャールストーマスは殺人罪、銃刀法違反、住居侵入罪の3つの罪で起訴されました。
池永は罪を全面的に認めましたが、遺族に対する反省を述べることはありませんでした。
池永は反省どころか奇妙な敬語と支離滅裂な言葉を述べ、警察を混乱させたようです。
池永は事件について、
「脅してまで関係を続けるのはおかしいと思い、忘れようとしたが(気持ちが)積もっていった」
「遺族が苦しんでいると想像できるが共感はできない。謝罪の気持ちはまだ抱けていない」
「(リベンジポルノは)彼女と交際したことを大衆にひけらかしたかった。付き合った事実を半永久的に残したかった。かなり話題になると思った」
「彼女の尊厳を傷つけたいという気持ちもあった」
と話している。
レイプされた?母親と父親の驚きの証言
被害者である鈴木沙彩さんのご両親は、裁判で数々の証言をしています。
中には沙彩さんの母は沙彩さんが以前「池永に手錠をかけられ強姦された」と言っていたとショッキングな証言もありました。
ご両親は池永の沙彩さん殺害に対して達成感すら感じている態度に怒りを覚えていたようです。
両親がリベンジポルノの証拠を提出
リベンジポルノの証拠は、某アダルト動画サイトにばら撒かれており、法廷では沙彩さんの両親がこの証拠を提出しています。
第一審ではリベンジポルノの証拠が画像2枚のみでしたが、第一審においてリベンジポルノを考慮した審議が行われていないと判断されたため、差し戻し審が行われ、新たに67点の画像がリベンジポルノの証拠として出されました。
世間にプライベートな性的写真を公表されることの辛さは計り知れないものですし、ましてや女性であればその傷はより深いものでしょう。
池永チャールストーマス容疑者に懲役22年の判決
池永チャールストーマスに下された第一審の判決は、有期刑の上限である懲役22年でした。
しかし、前述のように第一審がリベンジポルノを考慮していない部分が多かったため、差し戻し審が行われました。
遺族側としては、無期懲役もしくは極刑に処すべきだと主張していましたが、差し戻し審においても第一審と同じく懲役22年が言い渡されます。
検察側はこの結果が不服だと東京高裁に控訴しますが、東京高裁は「判決に誤りはない」とこれを棄却しています。
倉本聰が事件についてコメント?
事件について大叔父にあたる倉本聰さんがコメントをしています。
【2022年最新】三鷹ストーカー殺人事件の犯人や被害者の両親の現在は?
三鷹ストーカー事件から約9年が経過しました。
事件の当事者たちは現在どうなっているのでしょうか。
三鷹ストーカー事件の現在について調査してみました。
池永チャールストーマス容疑者は現在服役中
池永チャールストーマスは懲役22年の刑を受けているので、当然現在も服役中です。
しかし、刑務所に服役している現在も、遺族に対して鈴木沙彩さんの写真を要求しているようです。
沙彩さんに対する愛情なのか、それともただの嫌がらせなのか、現在でも奇妙な言動をしているようですね。
服役中の場所は千葉刑務所?
千葉刑務所で待機丸〜 pic.twitter.com/lUpyNEGwhJ
— 源太郎 (@gentarou210) June 8, 2018
池永チャールストーマスの服役している場所は、長期刑であることを考えると、千葉刑務所である可能性が高いと思われます。
しかし、長期刑の限度であるとはいえ、かなり残酷な犯行を行った池永に対して22年が十分かどうかは甚だ疑問ではあります。
殺害の動機は振られたことへの未練?
フラれたことに対する憎しみが犯行を行わせたともいえますが、警察に犯行の動機を聞かれた際には沙彩さんに対する愛情を仄めかしたりしています。
おそらく池永自身、沙彩さんに対して愛憎入り混じった気持ちを抱いており、自分でもどう思っているのか理解できていないのだと思われます。
池永にとって最も辛いのは沙彩さんが他の男と幸せになることですので、殺害に関しても、自分の沙彩さんが他人に渡らずに済んでホッとしているというのが現状でしょう。
ゆえに反省もしておらず、遺族に沙彩さんの写真を無心しているのだと思われます。
被害者の母親は精神科に通院している?
遺族の鈴木沙彩さんのお母さんは、現在精神科に通院しているという噂があります。
法廷でもご遺族は、
三鷹ストーカー殺人事件が法律にも影響?
三鷹ストーカー殺人事件をきっかけに、リベンジポルノ関連の法案が制定されました。
2014年に私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ防止法)が制定され、リベンジポルノに対する法整備がしっかりとなされるようになりました。
三鷹ストーカー殺人事件の教訓を忘れずにいてほしいものです。
三鷹ストーカー殺人事件で被害者は二度殺された
三鷹ストーカー殺人事件で鈴木沙彩さんは二度殺されています。
池永チャールストーマスによって刺殺されただけでなく、彼によるリベンジポルノによって社会的にも殺されたも同義です。
リベンジポルノがいかに酷いものであるかを理解し、今後このようなことが起きないように祈るばかりです。