「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」の元ネタは何?

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「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」このセリフはアニメや漫画、ネットなどでよく見かけます。

その元ネタは一体何なのでしょうか?

本記事では、このセリフの元ネタとなった言葉とその意味や解釈について紹介しています。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」の元ネタは?

アニメや漫画などで「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」というセリフはよく見かけます。

しかし、このセリフの元ネタは何であり、その言葉続きはあるのでしょうか?

また、このセリフは誰の言葉なのでしょうか?

誰の言葉?

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」はドイツの哲学者であり、古典文献学者でもあるフリードリヒ・ニーチェの言葉です。

似たような言葉で「深淵をのぞく時、深淵もまたお前を見返している」「汝が久しく深淵を見入るとき、深淵もまた汝を見入るのである」などの言葉もあります。

これらは日本語の訳し方の違いだけであり、もとの言葉は同じです。

また、この言葉はフリードリヒ・ニーチェが言ったものではなく、「善悪の彼岸」というフリードリヒ・ニーチェの書いた書籍に出てくる言葉です。

英語ではどのように言う?

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」は海外の書籍に登場する言葉なので、その原文の英語を知りたいと思う人もいるでしょう。

この言葉を英語にすると「if you gaze long enough into an abyss, the abyss will gaze back into you.」です。

ただし、原文は英語ではなくドイツ語であり、日本語訳と同様に英語でも訳し方は1つではありません。

ドイツ語では「wenn du lange in einen Abgrund blickst, blickt der Abgrund auch in dich hinein.」であり、これは文章の一部分です。

この言葉の前には、「怪物と戦うものは、その過程で自分も怪物にならないように心がけなければならない」という言葉があり、「深淵をのぞく時、~~」と続きます。

この前文も日本語と英語でいろいろな訳し方は1つではありません。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」言葉の意味・解釈

「深淵をのぞく」や「深淵もまたこちらをのぞいている」と言われても、この言葉だけではよく意味はわからないでしょう。

また、この言葉の前には「怪物」まで登場しています。

一体、この言葉はどのような意味があったり、どのような解釈をすれば良いのでしょうか?

深淵にいるのは誰?

「深淵」とは、「深い場所」や「どん底」などの意味です。

つまり、「深淵もまたこちらものぞいている」というのは、「深い場所にいる怪物も自分のことを見ている」という意味です。

この言葉を日常で使った場合、「怪物」の意味は他人や感情、課題など、「怪物」正体が誰であるかは人によって異なるでしょう。

正体が誰であっても、その「怪物」を倒すには「怪物」のことを知ることが必要があります。

また、そのためには「深淵をのぞく」必要がありますが、深い場所は暗いので、よく目を凝らさないと見えません。

しかし、目を凝らして暗い部分を見ることで、見たくなかったものまで見えてしまうことがあります。

その見たくなかったものを見てしまったことが、迷いや混乱を生む原因となります。

また、迷いや混乱が生まれたことで、物事の考え方や価値観が変わってしまったり、深みにハマって泥沼化してしまうことがあり、このような状態に陥らないようにすることを「その過程で自分も怪物にならないように心がけなければならない」という言葉にされています。

ただし、言葉の解釈は人によって異なるので、これらとは異なる意味や解釈を考える人もいるでしょう。

クトゥルフ神話との関連性はある?

アニメやゲーム、漫画などでは「深淵の悪魔」や「深淵の魔物」のような、ニーチェの言葉が元ネタになったようなキャラクターや言葉が登場することがあり、その表現はたいてい怖いものとなっています。

そのため、アニメやゲーム、漫画に登場する怖い怪物の描写がクトゥルフ神話の方と結びてしまい、クトゥルフ神話が元ネタと勘違いしている人もいるようです。

類語はある?

ニーチェの言葉の解釈は人によって異なることもあり、その意味を知っても「あまり意味がよくわからない」と言う人もいるでしょう。

しかし、シンプルな解釈をすれば、「考えすぎて深みにハマってはいけない」「目的達成のために道理から外れてはいけない」などの意味になるでしょう。

また、この解釈に近い言葉は「ミイラ取りがミイラになる」となります。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」が登場するアニメ

ニーチェの言葉はいろいろなアニメに登場しています。

どのようなアニメで、どのような使われ方をしているのか確認してみましょう。

このすば

「この素晴らしい世界に祝福を!」では、主人公カズマの仲間になるめぐみんが初登場時に自己紹介で「人が深淵をのぞく時、深淵もまた人をのぞいているのだ」と言っています。

めぐみんは紅魔族という優秀な魔法使いが多い一族なので、このような魔法使いっぽい口調で話すのかと思いきや、ときどき厨二病を発症するキャラクターでした。

そのため、初登場時以降もめぐみんの厨二病っぽいセリフは作中で続きます。

ナウシカ

ナウシカでは原作漫画版の6巻に「深淵」がセリフとして出てきます。

セルムは「王蟲の心の深淵まで覗いたものはいない」と言い、「心は深淵の前に砕け散る」などとセリフが続きました。

ニーチェの言葉である「怪物」が「王蟲の心」に置き換わって使われています。

ベルセルク

ベルセルクでは森の霊樹の館に住む魔女であるシールケが闇に触れたときに、回想したフローラが「忘れないで。」と言った後に、「あなたが闇を覗くとき、闇もあなたを覗いている」とセリフが続きます。

前文の「自分も怪物にならないように心がけなければならない」という注意が「忘れないで」、「深淵」が「闇」に置き換えられています。

ハム太郎

「とっとこハム太郎」はアニメにも漫画にもニーチェの言葉を使ったセリフは出てきません。

しかし、ハム太郎は「~~なのだ」という口癖をしていて、「深淵もまたこちらをのぞいているのだ」と語尾が被っています。

そのため、ネットではニーチェの言葉が出てくると「ハム太郎がいる」と言ったり、ハム太郎がニーチェの言葉風の厨二病セリフを言っているかのように書いたりしたりなど、ハム太郎がネタ的な扱い方をされることがあります。

ファミマ

2014年に大阪のファミマで店員やオーナーなどに土下座をさせ、タバコなどを要求した動画を自らネットにアップしたことがきっかけとなり、恐喝の疑いで逮捕者が出た事件がありました。

この事件はファミマ土下座事件として有名です。

そのファミマ土下座事件の動画内で犯人側の1人が「水没は後から来るからな」と言う場面があります。

ネットではこの事件に登場するこのような名言(迷言)を集め、「珠玉の迷言集」として掲示板でまとめられました。

他の名言には「自称32歳(39)」や「堪忍袋が我慢ならなくて」などがあり、その中に「深淵をのぞく時、深淵をのぞいているのだ」も含まれていました。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」は格言

人によって解釈は異なりますが、「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」は「ミイラ取りがミイラになる」に近い意味で、生きるうえでの格言でもあります。

自分が「怪物」とならないように、行動や物事の考え方などに日々、注意を払うようにしましょう。