マクドナルドのメニューにはフィレオフィッシュやえびフィレオなど、「フィレオ」と付くメニューがあります。
これらのメニューをよく頼むという人の中には「フィレオ」の意味を知らない人もいるでしょう。
よく頼むメニューだからこそ「フィレオ」の意味を知っておきましょう。
フィレオの意味とは?
マクドナルドではフィレオフィッシュやえびフィレオは人気の定番メニューです。
しかし、「フィレオ」の意味を知らないまま食べている人もいるでしょう。
よく食べる物であるからこそ、その名前にはどのような意味があるのかを知っておきましょう。
フランス語が由来
マクドナルドはフィレオフィッシュやえびフィレオなどの名前の由来を公式に発表していませんが、その言葉の使い方からフランス語の「フィレ」が由来と考えられます。
「フィレ」とは骨を取り除いた魚の切り身という意味です。
しかし、魚の切り身という意味で使うと「フィレオフィッシュ」は魚という意味が重なってしまいます。
そのため、メニューでは「フィレ」を切り身や白身という意味で使って、「フィレオフィッシュ」を「魚の切り身」という意味にしている説があります。
この説が正しければ、「えびフィレオ」も「フィレ」を切り身という意味で使えば、エビは魚ではありませんが、「えびの切り身」という意味でつじつまを合わせることができます。
フィレオの「オ」
「フィレ」は切り身という意味ですが、メニューでは「フィレオ」となっていて、「オ」が付いています。
これは英語表記にしたときの「Filet Of」の「Of」の部分です。
この「Of」を省略して「O」だけにすると、英語では「Filet-O」となり、日本語表記に直すと「フィレオ」となります。
チキンフィレオの場合は?
「フィレオ」が名前に付くメニューにはチキンフィレオもあります。
チキンフィレオは魚でもなければ、切り身でもありません。
この場合の「フィレ」は「ヒレ肉」を表していて、鶏肉のヒレ肉は部位でいうと胸肉のことです。
「フィレオ」となっている理由はフィレオフィッシュやえびフィレオと同じと考えられるでしょう。
鳥の胸肉を英語にしたときに「Filet Of chicken」となり、「Of」を省略することで「Filet-O-chicken」になります。
日本語表記に直すと「フィレオチキン」となり、「フィレオ」と「チキン」の前後を入れ替えることで「チキンフィレオ」になります。
フィレが持つその他の意味
「フィレ」には魚の切り身や胸肉以外にも、「網」や「少量」などの意味があります。
また、お菓子作りの用語で「フィレ」とは、砂糖液を101℃~103℃に煮詰めた状態のことです。
よくケーキやオシャレな料理の上に乗っている糸状の飴飾りのことをシュクレ・フィレと言います。
ギリシャ語のフィレオとは?
「フィレ」はもともとフランス語ですが、ギリシャ語には「フィレ」ではなく、「フィレオ」という言葉があります。
ギリシャ語の「フィレオ」はフィレオフィッシュやえびフィレオなどに関係はないのでしょうか?
ギリシャ語での意味
ギリシャ語の「フィレオ」には愛という意味があります。
ただし、ギリシャ語には4種の愛を表す言葉があり、「フィレオ」は愛の中でも友愛を意味します。
そのため、友情や信頼、結束などを表す言葉です。
フィレオフィッシュやえびフィレオなどの名前には友情や信頼などの意味は含まれていないので、ギリシャ語の「フィレオ」はメニューとは無関係と考えられます。
4つの愛とは?
ギリシャ語には「フィレオ」以外にも、あと3種の愛を表す言葉があります。
その3種とは、本能や肉体的な愛を表す「エロス」、親子や兄弟などの家族愛を表す「ストルゲー」、無償の愛を表す「アガペー」です。
フィレオに関する豆知識
「フィレオ」はフランス語が由来であったり、「フィレオ」の「オ」は英語の「Of」を省略したものと、1つの言葉にいろいろな豆知識が詰まっていました。
「フィレオ」に関する豆知識は他にもあるので、一緒に確認しておきましょう。
チキンフィレオとチキンクリスプの違い
チキンフィレオと似たメニューにチキンクリスプがあります。
どちらも鶏肉の同じ部位が使われ、どちらも衣がついているので、大きな違いがないように見える人もいるでしょう。
しかし、これらに使われている鶏肉は使われている部位と製法に違いがあります。
チキンフィレオは胸肉だけを使っていて、衣には凹凸を付けることでサクサクの食感を出しています。
これに対してチキンクリスプは、鶏皮を加えたうえで粗挽きにしてパティに成形されているのです。
他にも、チキンフィレオはゴマ付きのバンズやオーロラソースが使われていることに対して、チキンクリスプはレギュラーバンズやマスタード風味のソースが使われているなどの違いもあります。
えびフィレオは日本限定?
えびフィレオは2005年に期間限定発売されたメニューでしたが、その後にレギュラーメニューとなりました。
それほど人気の高いえびフィレオですが、実は日本限定メニューであり、海外の店舗で食べることができません。
他にもてりやきマックバーガーやチキンタツタ、月見バーガーなども日本限定メニューとなっています。
フィレオフィッシュ誕生の歴史
えびフィレオが日本限定なので、魚を使ったフィレオフィッシュも日本限定メニューのように思えます。
しかし、フィレオフィッシュは日本限定ではありません。
フィレオフィッシュの原型はフランチャイズオーナーであったルー・グルーンさんが開発したものです。
ルー・グルーンさんが出店していた地域では宗教上の習慣で、金曜日はお肉を食べない人が多くいました。
そのため、金曜日に売上を落とさないために肉を使わないハンバーガーとして、魚を使ったサンドイッチを販売できるように本社と交渉します。
販売許可を得て魚のサンドイッチを販売すると、金曜日以外でも好評であったため、本社が本格的に魚を使ったメニューの開発することになり、1965年からフィレオフィッシュが販売されるようになりました。
また、フィレオフィッシュのチーズは他のバーガーに比べるとチーズが小さいと言われることがありますが、これは経費削減で小さくなっていったのではありません。
チーズが小さめなのはフィレオフィッシュを開発する際に、美味しく食べるために適切な量を見極めた結果です。
フィレオフィッシュの原料は?
フィレオフィッシュは白身魚を使っていることはわかりますが、何の魚であるか気になっている人もいるでしょう。
フィレオフィッシュで使われている魚はアメリカとロシアで獲れたスケトウダラです。
スケトウダラは日本でも獲ることはできますが、大量な数が必要なので、日本で獲れたものだけを使ってしまうと、魚がいなくなってしまう可能性があります。
そのため、資源への配慮としてアメリカとロシアで獲れたスケトウダラを使用しているそうです。
フィレオフィッシュが箱の理由
フィレオフィッシュにはスチームバンズという蒸したバンズが使われているので、紙で包んでしまうと、中で蒸れて水滴ができたり、バンズがシワシワになってしまいます。
また、フィレオフィッシュのバンズは他のバーガーのバンズと比べて柔らかめとなっているで、テイクアウト時に袋詰めすると、他のバーガーに押し潰されてしまいます。
そのため、蒸れと潰れを防ぐためにフィレオフィッシュは箱入りとなっているのです。
日本での発売当初は発泡スチロール素材の箱を使っていましたが、条例によって使えなくなったことで、1995年からしばらくは紙で包んでいた時期もありました。
しかし、紙で包むことで蒸れと潰れの問題があったので、箱に変わったという経緯もあります。
「フィレオ」は面白い意味を持つ言葉だった
「フィレオ」はフランス語が由来となっていたり、「オ」は英語の「Of」が省略されたものであるなど、いろいろな豆知識が詰まった言葉でした。
次に食べるときには、切り身や胸肉などのフィレオの意味を意識して食べてみるのも面白いでしょう。