現在、ロシアとウクライナ情勢が世界中で問題になっています。
元々ロシアとウクライナは、一つの国でした。
その一つの国が分割して、ロシアとウクライナに別れてしまいました。
当記事では、ロシアの歴史やソ連との違いについて地図を用いながら解説していきます。
領土の地図も!ソ連とロシアについて簡単解説!
世界史の教科書では「ロシア」という表記ではなく、「ソ連」と表記されているのを目の当りにしたことはないでしょうか?
地図はロシアのあたりなのに、なぜか「ソ連」と表記されています。
「ロシア」と「ソ連」の違いはどういったものなのでしょうか?
ソ連とは?
ソ連とは、1922年~1991年までユーラシア大陸北部で存在した国です。
国土の面積は、22,402,200平方キロメートルで世界一大きな国でした。
社会主義国家であり、労働者によって得た利益を国が管理して国民に平等に分け与えていたようです。
簡単解説!ソ連の正式名称は?
ソ連の正式名称は、ソビエト社会主義共和国連邦です。
ソビエトは兵士や農民の評議会の事で、社会主義とは生産物や富を平等に分け合おうという思想です。
また、共和国は代表者が決めるのではなく多くの国民に権限がもっている国を指します。
ソ連の領土は?

https://hosokawa18.exblog.jp/21692999/より引用
上記の画像は、ソ連の地図です。
ロシアやベラルーシ、ウクライナなども領土となっていました。
第二次世界大戦から、日本の北方領土もソ連のものとなり未だに領土問題は解決していません。
ソ連の歴史は?
ソ連という国になる前は、ロシア帝国という絶対主義国家でした。
1917年11月7日に、ソ連が誕生します。
なぜソ連が誕生したのかというと、ロシア帝国では多くの労働者が奴隷扱いされていたため、国民全体が平等になるようにと反乱が起きました。
1914年7月から始まった第一次世界大戦で、ロシア帝国はドイツやオーストリアに国土を占領され食料や燃料不足に陥りました。
国民の生活は困難になり、内戦が起こって当時ロシア帝国を収めていたニコライ二世を追い出す事に成功します。
それから、平等を目指すソビエト政権と絶対主義を維持しようとする臨時政権の派閥争いが起きてしまいました。
それからウラジミール・レーニンの介入よって、臨時政府は倒されソビエト政権が権力を持つようになりました。
これが、十一月革命といわれるソ連の誕生です。
1991年12月に、アメリカとの冷戦によりソ連は崩壊しました。
ロシアとは?
ロシアは現在、社会主義から資本主義に移り変わった連邦国家です。
実は、ソ連時代に共産主義国家であったこともご存じでしょうか?
社会主義と共産主義の違いは、労働者が得た利益を国が管理するか否かです。
レーニンが指導者である時代は社会主義を目指した国家だったのですが、思想通りに行かず命を絶ってしまいます。
レーニンの死後、社会主義国家を目指すべくスターリンが後継者として最高指導者になりました。
スターリンは国が権限を持ってしまうと不平等が起こるという事で、国民全員が平等に土地の所有権を与えるなどして社会主義に近い共産主義国家へと実現する事に成功しました。
共産主義や社会主義はマルクスの思想に過ぎなかったのですが、スターリンとレーニンがそれを実現化しました。
それから、共産党や社会党という党名が出来上がり他国でも平等な社会を目指す政治家が増えてきました。
ロシアの歴史は?
現在のロシア連邦に至るまで、ロシア帝国からソ連に姿を変えたようにキエフ大公国(9世紀頃のロシア)から体系を変えてきました。
現在ロシアはNATO(アメリカやヨーロッパ側)にウクライナが加入する事を拒み、ウクライナへ侵攻している最中です。
ウクライナはロシアに並ぶ右腕の存在で、軍事力があります。
ロシアは、右腕の存在を失いたくない事と自国の防壁となる緩衝地帯が減る事の懸念によってウクライナに侵攻したと考えられています。
プーチンの狙いは、ソ連の復活やウクライナの乗っ取りなど様々な説があがっています。
ロシアの現在の領土は?
https://jp.quora.com/roshia-nitotte-hoppouryoudo-to-ha-dorehodo-juuyou-nanode-shou-ka
ロシア連邦の領土は、中部から東部の広大な地域であるシベリアと西部にはモスクワや南北を占めるウラル山脈があります。
上記でも前述しましたが日本と領土問題になっている北方領土も、ロシアの領土となっています。
同じ国じゃない?ソ連とロシアの違いと崩壊した原因を徹底解説
ネットの記事や、教科書などではロシアの事をソ連と表記されていますが全く別の国なのです。
ロシアとソ連の違いを比較し、ソ連が崩壊した原因などについても解説していきます。
ロシアとソ連は違う国
ロシアとソ連は別の国なのです。
ロシアは元々、ソ連の主要国でありました。
しかし、ソ連崩壊後により一つの国で構成されていたものが分割され、ウクライナやベラルーシなど独立国家が増えました。
現在のロシアも、ソ連崩壊後に分割した一つの独立国家です。
ソ連とロシアは同じ国ではなく、ソ連を構成する一つの国に過ぎません。
ソ連は社会主義を目指す国でありましたが、ロシアは資本主義国家で思想の違いもあります。
ソ連はいつ崩壊した?
ソ連崩壊は、1991年12月26日に起こりました。
1925年~1991年のわずか66年という短い期間となっています。
社会主義体制では、平等であるが故にどの職業でも給料が同じであるため労働者のモチベーションの低下で経済を維持できなくなっていたようです。
ソ連が崩壊した原因とは?
ソ連崩壊の原因は、ゴルバチョフ改革によるものだと言われいます。
ゴルバチョフは、ソ連崩壊前の最後の最高指導者でした。
ゴルバチョフが就任している時には、アメリカとの冷戦や原油の高騰価格の上昇により国民の貧困化は加速し経済は悪化していました。
ゴルバチョフは経済の回復を図り、西側諸国との経済協力や資本主義への移行を徹底しましたが新たな改革により国民は混乱を招き更に経済は悪化します。
その他にも、占領されていた国の一部が返還するためのクーデターなども起こしてしまい深刻な状況でした。
経済悪化の進行やクーデターともに、政府に対する国民の批判は強まりゴルパチョフは占領した国を返還しソ連を解散しました。
地図で比較!ソ連とロシアの領土の違いは?

https://news.yahoo.co.jp/articles/4f5ba0cdafc797d54bee58469a643f4283d7266eより引用
地図の上がソ連(赤)で、下がロシア(青)とその他の国です。
ソ連もロシアもいくつもの国が連なった連邦国家です。
ソ連時代からロシア・ソビエト社会主義共和国という形で、ロシアという国は存在していました。
その他にも、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国もあって現在の独立国家の各国がソ連という一つの国として成り立っています。
ロシアには、ウクライナと独立していて別の国となっています。
ロシア連邦を構成する国は、カレリアやマリエルなどの24か国から構成されています。
ソ連はウクライナやロシア連邦の他に、ベラルーシやウズベクなど15か国から構成された国です。
ソ連とロシアの決定的な違いとは?ソ連崩壊の原因について解説!まとめ
ソ連とロシアの違いは、社会主義や資本主義などの思想や領土の違いにあります。
ロシアはソ連の一部であり、ソ連崩壊とともにロシアは独立国家となりました。
現在でも、社会主義や共産主義を思想とする共産党や社会党が存在します。
ロシアは社会主義体制を目指す姿勢は捨てていません。
ロシアはウクライナ侵攻をソ連復活のきっかけとしようとしているのではないのでしょうか?