ハケ水車はまだテレビの規制が緩かった時代に生み出されたお色気器具で、古き良きテレビ時代の企画として懐かしく思う世代もいるでしょう。
しかし、ハケ水車は今のテレビでは絶対に放送できないため、若い世代では知らない人も多いです。
では、多くの視聴者を楽しませたハケ水車とは一体どのような物なのでしょうか?
ハケ水車はどんな器具?
ハケ水車は1993年~1994年に放送されていた「殿様のフェロモン」という番組企画で開発されたお色気器具で、今のテレビ業界では考えられない物となっています。
ハケ水車のことを知らない人がその内容を知れば、きっと衝撃を受けることでしょう。
では、そのハケ水車とはどのようなお色気器具なのでしょうか?
大きな毛束のついた水車型の器具
ハケ水車は水車型の器具に大きな毛束が取り付けられた物です。
ただし、ハケ水車は本物の水車のように水の力で動くのではなく、電動で回転します。
女性が上に座ると回り出す
ハケ水車は足を広げて台に座るとハケ水車が回転して、ハケ部分が股間部分を刺激する仕組みなっています。
そのハケ水車が使われたのは「殿様のフェロモン」のクイズコーナーで、数人の水着を着た女性が台にまたがり、どの女性がハケ水車で股間を刺激されているのかを当てるというものでした。
ハケ水車で本当に刺激を受けている女性は悶え、刺激されていない女性たちも刺激されている演技をして悶える様子は今のテレビでは絶対に放送できないでしょう。
ハケ水車は年々進化していた
ハケ水車の初期型は4本のハケが回転するというシンプルな物でした。
しかし、ハケの本数は8本、16本とパワーアップしていきました。
また、ハケ水車の人気は高く、「殿様のフェロモン」の放送が終了しても「27時間テレビ」の深夜帯で復活することがありました。
「27時間テレビ」でハケ水車が登場したのは1998年と2001年で、1998年には水車から水が出る機能、2001年にはバイブ機能が追加され、オリジナルよりもさらに進化した物が使われています。
ハケ水車は自作できる?
電動で回転するハケ水車を自作することはなかなか難しいでしょう。
しかし、テレビの回転台のように手動で回転させられる物に、ハケを貼り付けて固定すれば簡易なハケ水車は作れます。
ただし、ハケ水車で刺激するのは股間のため、ハケの硬さや股間にハケがぶつかる力などによっては危険です。
テレビで作成される物はしっかりと専門家の指導を受け、安全確認をしたうえで使用しているはずなので、個人で自作する場合は自己責任ということを理解して楽しむようにしましょう。
ハケ水車が気持ちいい理由
「殿様のフェロモン」でハケ水車にまたがっていたのは主にセクシー女優でした。
ハケ水車はそのプロの女優たちを本気で感じさせていたと言われています。
実際に、ハケ水車で刺激を受けている女優は演技どころではない状態となり、誰がハケ水車で刺激を受けているのかは一目瞭然で、クイズ自体の正解率は100%でした。
なぜ、ハケ水車はプロの女優をそれほど感じさせられることができたのでしょうか?
性器やおしりにハケが当たるから
ハケ水車を観たことがある人は、その回転の早さに「痛そう」と思う人もいるようです。
しかし、ハケ水車で使われているハケは柔らかく、回転速度も調整されています。
そのため、ハケが絶妙な力加減と早さで股間を撫でるように刺激されます。
快感が途切れないから
ハケ水車は回転しているので、絶妙な刺激が途切れることなく与え続けられます。
また、自分で回転を止めたり、速度を調整したりなどすることもできません。
そのため、強制的に強い刺激を連続して与えられることがハケ水車の大きな特徴です。
しかし、強い刺激を連続して与え続けると女性は絶頂してしまいます。
さすがに規制の緩い時代であっても、テレビで女性が絶頂を迎える様子を放送することはできなかったため、ハケ水車は女優が絶頂を迎えないように速度は抑えられていたそうです。
大勢の人に見られているから
恥ずかしい姿を人に見られて興奮する人もいます。
ハケ水車は番組出演者やスタッフ、観覧者など多くの人に見られながら股間を刺激されることになります。
また、「殿様のフェロモン」は深夜番組であるにもかかわらず、視聴率が6%を超えたこともあるほどの人気番組であり、テレビの前には大勢の視聴者がいます。
そのため、非常に多くの人に恥ずかしい様子を見られることで興奮を感じた女優もいたことでしょう。
峯岸みなみが「あれほど気持ちいいものはない」と発言
2011年に「めちゃ2イケてるッ!」の「やべっち寿司」というコーナーに、峯岸みなみさんは映画「もしドラ」の宣伝を兼ねて、大泉洋さんと前田敦子さんと一緒に出演されました。
また、そのコーナーには「もしドラ」の著者である岩崎夏海さんも出演されています。
実は、その岩崎夏海さんは放送作家でもあり、「殿様のフェロモン」には構成作家として参加していて、ハケ水車の考案者とされています。
岩崎夏海さんは矢部浩之さんと仕事をしたことがあり、大泉洋さんは世代的にハケ水車を知っていることから、話題はハケ水車へと流れていきました。
そのハケ水車の話を振られた峯岸みなみさんは「あれほど気持ちいいものはないですね」 「人生で一度はやってみたい」などと発言しました。
ただし、これは峯岸みなみさんがテレビの流れに合わせた発言であり、字幕でも「18歳の峯岸は恐らく内容を知りません。」とテロップも出ていて、ネタ的な発言として場の雰囲気を盛り上げたものです。
90年代のお色気深夜番組事情とは?
90年代のお色気番組は、今では放送できないものが多いです。
また、いくら90年代でまだ規制が緩いと言えど、過激すぎる内容のものもありました。
では、90年代当時のお色気番組に対する反応はどのようなものだったのでしょうか?
ハケ水車などの過激な企画が行われていた
90年代には「殿様のフェロモン」以外にも、「トゥナイト」や「ギルガメッシュないと」などのいろいろなお色気番組が放送されていました。
これらの番組は非常に有名なため、観たことがなくても名前は知っているという人も多いでしょう。
その内容は風俗店リポートや出演者が裸エプロン姿などのハケ水車に負けず劣らずの過激な企画もされていました。
今では放送できない内容ですが、当時は人気が高く「ギルガメッシュないと」の視聴率は7%、「トゥナイト」の視聴率は2ケタにまで迫る勢いがあり、以前は多くの人が深夜のお色気番組を楽しんでしました。
クレームも少なくなかった
90年代のお色気番組は深夜帯にもかかわらず、視聴率が非常に高いことから、多くの人に楽しまれていたことがよくわかります。
しかし、2000年以降になると、徐々にテレビの規制は厳しくなっていきました。
そのため、2001年の27時間テレビにハケ水車が登場したときには、ファンが喜ぶ一方で、クレームも多かったと言われています。
また、ハケ水車が出てきたのが早朝5時頃であったこともクレームの増加に繋がったと考えられています。
現在は地上波でお色気番組を流すのは難しい
テレビは多くの人が観るため、暴力やセクハラなどの要素を含み、観ている人に不快感を与えないコンテンツ作りをすることは重要なことです。
しかし、テレビ業界ではいろいろなことに自主規制をかけるようになったことで、古き良きテレビの時代を知る視聴者はテレビに対して物足りなさを感じている部分もあります。
また、テレビ番組への物足りなさは製作者側でも悩まれていて、「面白い番組が作れない」と嘆く声も多く挙がっているようです。
「自主規制であれば、緩和すれば面白い番組を作れるのでは?」と思う人もいますが、もし自主規制を緩和してクレームが発生するようになれば、番組にスポンサーが付かなくなり、番組そのものを制作できなくなってしまいます。
そのため、今の時代ではクレーム発生が確実なお色気番組を放送することは難しいでしょう。
ハケ水車は時代に沿った企画だった
ハケ水車は非常に人気の高い企画だったため、「また同じような過激なテレビが観たい」と思う人もいるでしょうが、今ではテレビで流すことはできません。
しかし、時代によって価値観は変わります。
そのため、いつかハケ水車を楽しめる時代がまた訪れる可能性もあるでしょう。
そのときを期待して待ちましょう。