パリコレといえば、パリで行われる流行の最先端、おしゃれの祭典ですよね。
しかしそんな中に、一体どうした?!と思わず言ってしまいたくなるような、奇抜なデザインの発表も行われます。もう洋服というのもはばかれるような。
そもそもファッションショーというものは、もちろん流行らせたいデザインの発表もありますが、ブランドの方向性などを示す目的も大いにあるのです。
では、今回はその方向性のお披露目における奇抜なデザインの数々を見ていきましょう!
半裸の女性がスニーカーを一輪車に!?奇抜過ぎるパリコレ集!
YouTuberの東海オンエアさんが取り上げたことで有名になった、一輪車ファッションなどは、皆さんもご存じかもしれません。
俗にいう「パリコレ一輪車」です。
このブランドはどこなのか、なぜスニーカーから木が生えているのか、何もわかりません…。
まさか半裸でしかもパリコレで、一輪車を押すとなるとは思ってもみなかったでしょう。
YouTubeで東海オンエアさんが模したのは男性バージョンでしたが、このように女性バージョンもありました。
パリコレモデルは多くの人から憧れられる職業のようですが、こういう衣装だと女性はなかなか大変かもしれませんね。
他にも男性でも一糸まとわぬ姿にマント羽織っただけデザインもありました。
もしかしたら「何かを纏えているだけでまし」といった感覚なのかもしれません。
それらをカテゴリに分けて、インパクトのあるものをチョイスしてみましたのでご覧ください!
自然をつかさどる四天王系ファッション!
こちらはTwitterで話題のパリコレ四天王。
火属性、水属性、風属性、土属性のように自然をテーマにしているのでしょうか…?
改めて申し上げますがこれはパリコレです。
当然ポケモンとかファイナルファンタジーの属性の擬人化コスプレとかではありません。
パリコレ一輪車もどうやら四天王に選ばれたようですね、ちなみにパリコレ一輪車は土の属性に該当する模様。
SF系ファッション
「見ているぞ」とでも言いたげなこのファッション。
肝心のモデルさんのお顔は大きな目玉で隠れてしまっています。
纏っているのはなにやらとげとげしたもの。
地球外のものですね。これはまさにサイエンスフィクションです。
この場合、モデルさんはやはりブランドデザイナーの方に、「君にやって欲しい」と言われているのでしょうか?
しかしさすがパリコレモデル、とげとげから出ている脚は綺麗ですね。
変態系ファッション
ボタニカルな色の質素な服を着たモデルさんが、なんとモデルさんにぶら下がっています。
画像を見てわかる通り、ぶら下がっているモデルさんは頭に血が上ってしまったのか首元が真っ赤に染まっていますね。
このデザインはウォーキングするだけでも、かなり体力を消耗するでしょう。
トランプ的な何かを表現しているのでしょうか…?
悪役系ファッション
まるで「今までこれだけ殺ってきた」とでも言いたげな、人の顔をたくさんぶら下げたスカートを着用したこちらのデザイン。
お顔はモンブランケーキのような、包帯のようなものでぐるぐる巻きにされて覆われてしまっています。
デザインもさることながら視界が覆われているため、この服を着て日常生活を送ることはかなり困難なことが予想されます。
意味不明ファッション
こちらは黒くうにょうにょしたものがまるでタタリ神を彷彿させてしまうデザイン。
おそらく作品を知っている人なら「鎮まれ!鎮まりたまえ!さぞかし名のある山の主と見受けたが 何故そのように荒ぶるのか!?」というセリフを思い出すでしょう。
うにょうにょしたデザインの服を着ているというよりも、うにょうにょから手足顔が生えているように見えます。
かなりたくさんの装飾が前側についているため、歩くときはバランスに気をつけながらステージを周ったのでしょうか。
生物系ファッション
こちらは全身をデニムで覆われた象さんのように見えますね。
大きな象の被り物をかぶり、着ている服だけではなく指の先までデニムで覆われています。
恐らく動物をテーマにしたデザインのようですが、デニムと掛け合わせたことによりどこかスタイリッシュに仕上がっています。
象の硬質な肌をデニムの硬い質感で表現したのでしょうか。
また本来アマゾンの熱帯雨林のような自然環境にいるはずの象と都会をイメージするデニムのギャップが面白いですね。
カオナシ系ファッション
こちらは金色のふさふさした毛がライオンのたてがみを彷彿させるデザイン。
お顔を獣のような毛で囲い、今までとは違ってかろうじてモデルさんのお顔が見えています。
よく見ると元々色黒の方ではなく、口元以外を黒く化粧している模様。
ふさふさの毛に合わせるのは、爬虫類のうろこのようなまだら模様のボトムス。
ただおそらく主役はきっとお顔の毛なのでしょう。
どういったコンセプトなのでしょうか、ここまで紹介しましたがやはりパリコレデザインの謎は深まるばかりです…
東海オンエアのパリコレ企画が面白いと話題に!
さて、そんな奇抜の宝庫、パリコレに目を付けたのがYouTuberの東海オンエアさんです。
東海オンエアさんは、その名の通り愛知県の方たちで、体を張った企画をやらせたらYouTuber一といわれているグループです。
今回パリコレの中で、特に一輪車に目を付けて完全再現されました。
動画の内容は「パリコレ一輪車を混ぜて、嘘の奇抜の中から本物のパリコレはどれかを当てる」といった模様。
この東海オンエアさんのパリコレ一輪車企画を見ていきましょう。
本物のパリコレファッションを当てる企画
ということで今回、虫眼鏡さんだけが本物のパリコレの一輪車を再現して、他の3人はそれぞれオリジナルの、なんでもない奇抜で現れてその中から本物のパリコレを当てるというクイズを開催しました。
東海オンエアさんは動画内で、パリコレでは相当奇抜なファッションの発表があり「それは我々常人の理解の範疇を超えるもの」だと言っています。
また動画では回答者の何も知らないゆめまるさんが、どれもありうると大変悩んでおられました。
正解の虫眼鏡さんが出てきたときには、これは違う、といったリアクションで、正解からは即座に除外されていました。
ところが虫眼鏡さんが正解だったんですね。
これにはゆめまるさんも驚いておられました。
この動画をきっかけに一輪車が話題に!?
コメントでは、
みなさんこの動画でパリコレ一輪車を知って、検索してみるとまんま虫眼鏡さんのモデルさんが出てくるので、Twitterでも「再現度高い」と話題になっていました。
@TO_ZAWAKUN
再現度高くて🤣🤣🤣🤣🤣🤣
🔎パリコレ 一輪車 pic.twitter.com/0PHKI1tQKb— mica (@mica58235717) January 20, 2021
再現度高すぎて笑ったわwwwwww#東海オンエアパリコレ #東海オンエア #パリコレ一輪車 pic.twitter.com/aLccUuZUz4
— ayucho (@051004ayyu) January 20, 2021
今では「パリコレ一輪車」と検索すると並んで虫眼鏡さんのパリコレ一輪車の画像も出てくるようです。
こういった経緯で、「パリコレ一輪車」が巷で流行ったというわけなのですね。
パリコレで奇抜なファッションをすることにはどんな意味が?
パリコレというのは、流行らせたい・売りたいデザインのお披露目だけではなく、ブランドデザイナーの表現であり、ブランドの方向性を示す場でもあるのです。
晴れの舞台で注目された方が、その後そのブランドコンセプトのデザインが早く可能性も大いに出てきますよね。
ブランドデザイナーにとって、パリコレはメッセージを世界に示す場でもあり、アウトプットの場所なのです。
そういう理由から、奇抜なファッションがファッションショーに登場することが多いのです。
点滴ファッションが賛否両論を呼ぶ!
若手注目ブランドの、キムヘキムが、2020年のパリコレ春夏コレクションに初参加しました。
デザイナーは韓国出身のキムンテ・キムヘキムとニコラ・ジェスキエールで、共にバレンシアガで経験を積み、2014年にブランドをスタートさせました。
デビューを果たしたこのコレクションの中で、キムヘキムは「SICK」と書かれたTシャツに点滴を持たせるというパフォーマンスをしたため、「病気をネタにするのはどうなのか」「ファッションやトレンドにするな」とSNSを中心に賛否両論を巻き起こしました。
他にもキムヘキムは、モデルに自撮り棒を持たせるなど、他とは違う演出を繰り広げました。
一体どういう意図やコンセプトがあったのでしょうか。
点滴ファッションで伝えたかった事とは?
キムヘキム氏によりますと、このコレクションのコンセプトは「Attention Seekers」で、注目を浴びたい女の子が療養所で過ごす夏休み、を表現したのだそう。
病院ではなく療養所なのは、療養所は休みながらも遊んだりもできるというところがポイントなのだそうで、デザイナーのキムヘキム氏は、
パリコレでちゃんとカッコいいブランドのファッション集!
さてさて、パリコレはファッションショーですから、パリコレ一輪車みたいな奇抜なものだけではもちろんないですよ。
きちんと最先端のおしゃれなデザインの発表もあります。
むしろそっちの方がメインですからね?
パリコレというとあまりに大きな舞台なゆえに、そこで注目されたら本当に大きいですから、奇抜なデザインのものもあるというわけのようです。
ピーター ドゥ
ピーター ドゥは、デザイナーのピーター・ドゥ氏によるニューヨークのブランドです。
ピーター氏は、2014年にデザインスクールを卒業後、セリーヌのランウェイコレクションの制作に携わったのち、2016年からブランドをスタートしているようです。
ピータードゥは、色彩が黒、白、グレーといったものが多く、ミニマムな印象です。
2022年の春夏コレクションでは、初めてパステルカラーや花のアップリケなどを取り入れ、今までのストイックで無機質なイメージとは違った印象を与えています。
フェンダーチェ
フェンダーチェ?そんなブランド聞いたことないと思っている方多数おられるでしょう。
それもそのはず、このフェンダーチェ、実はフェンディとヴェルサーチェのデザイナーがそれぞれ、お互いのブランドの服をデザインするという、コラボみたいなブランドのことなのです。
それぞれのブランドのコンセプトや特徴を残しつつ、自分側のブランドの味を足したフェンダーチェ。
最高にクールですよね!
ヴェルサーチェ by フェンディ、フェンディのデザイナーによるヴェルサーチェのデザインでは、体のラインを強調したヴェルサーチェのラインに、金具などがFFロゴ(フェンディのロゴ)とされていました。
フェンディ by ヴェルサーチェでは、ヴェルサーチェの特徴の一つであるメタリック素材の中に、きらきらクリスタルでFFロゴがあしらわれてあるものがありました。
プラダ
プラダには現在(2022年7月現在)デザイナー2名でやっており、それぞれ上海とミラノで活動しています。
2022年春夏のコレクションでは、上海とミラノで同じルックで同時にショーを行い、それを中継でつないで会場に映し出すという実験的な演出を行いました。
この時のショーでは、マイクロミニ丈のスカートに、別のパターンで後ろに装飾したものが多くみられました。
1913年にミラノに皮革製品店としてプラダはオープンしてから、アパレル分野に進出したのは、1985年に靴から、と比較的最近なのでした。
クロエ
2022年の春夏コレクションは、パリのセーヌ川で開催されました。
クロエはどこかクラフトさがあったり、南米っぽいカラフルな色使いをするのが特徴の一つだといいます。
他のデザインは、フリンジが多く用いられていました。
軽やかですね。
クロエは1952年にフランスで創業し、プレタポルテ市場の草分け的存在とされています。
つまり、「プレタポルテ」という言葉を生み出したのはクロエなのだそうです。
オートクチュールのような堅苦しさから抜け出し、軽やかで現代的な、若い女性をターゲットにした洋服を作ることがコンセプトだといいます。
バレンシアガ
バレンシアガは、スペインのラグジュアリーブランドです。
2015年、現在のデザイナーデムナが就任し、ストリート要素を取り入れたことから、バレンシアガは一気にストリートブランドへと変わりました。
スニーカーは発売と同時に売り切れるほど人気で、厚底のソールが特徴的です。
バレンシアガの2022年の春夏コレクションは、レッドカーペットを模した会場で行われました。
今回は黒を基調としたものが多く、黒のドレスだったり黒のジャージだったりと、多様性がありました。
サンローラン
サンローランは、イヴ・サンローランによるフランスのブランドです。
サンローラン氏は、クリスチャン・ディオールのもとで経験を積んだのち、1962年にイヴ・サンロ^ランを設立し、2002年に引退しました。
現在はアンソニー・バカレロがデザインを行っており、2012年にブランド名を「サンローラン」に変更しました。
2022年春夏コレクションでは、ショルダーパッドと、ウルトラスキニーの組み合わせが特徴的でした。
ヴァレンティノ
ヴァレンティノはヴァレンティノ・カラヴァーニにより1957年にイタリアで設立された老舗ブランド。
現在はピエールパオロ・ピッチョーリがクリエイティブデザイナーを務めている。
色使いが天才的で、プレタポルテから、バッグやシューズのアクセサリー、フレグランスまで幅広く展開しています。
2022年春夏コレクションのヴァレンティノは、「ヴァレンティノ・アーカイヴ」として、過去のデザインを現在に取り入れて再構築するという試みが行われました。
AZファクトリー
AZファクトリーというブランド名、聞きなれない方も多いでしょう。
実はこのブランド、過去にサンローランのプレタポルテ(既製服)のデザイナーをされていた、アルヴェール・エルバスによって2019年に立ち上げられ、2021年から活動を開始した新しいブランドなんです。
しかしエルバス氏は、その直後新型コロナウィルスによって逝去されてしまいました。
2022年のパリコレ春夏コレクションでは、故エルバス氏への追悼として、多くの名だたる有名ブランドのデザイナーが集結し、AZファクトリーのために服を作り、ショーを行いました。
世界の舞台、パリコレで活躍する日本人モデル
ここまでパリコレの意味不明で奇抜なバージョンとかっこいいバージョンを見ていただきました。
さて、パリコレで奇抜なデザインの服を着るのも、最先端のデザインの服を着るのも、一流のモデルの方たちですが、日本人にもパリコレのモデルはいます。
過去にパリコレのランウェイを歩き続けた歴代のパリコレモデルに焦点を当ててみたいと思います。
山口小夜子
山口小夜子さんは、1949年に生まれ、1971年、専門学校卒業後モデルデビュー。
翌年1972年にはパリコレモデルとして起用され、ニューヨークコレクションにも出演しました。
その切れ長の目と黒い前髪ぱっつんの容姿では日本人ブームを巻き起こし、ヨーロッパでは熱狂的に支持され、SAYOKOマネキンなるものまで登場しました。
モデルとしてだけではなく、映画や舞台の女優としても活躍しましたが、2007年に急性肺炎のため死去なされました。
現在も、彼女は人々を魅了しています。
1984年・・・かっこよすぎでしょ#山口小夜子 pic.twitter.com/stP22oz5xQ
— Ema Yoshida (@bananasmilch) April 26, 2020
#きものの日 #着物の日 #山口小夜子 さん。 pic.twitter.com/H96nX0lV3L
— カミーヤ・ビダン (@eycpH9xX852Z4iW) November 14, 2021
冨永愛
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川原亜矢子
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一輪車にスニーカーを載せてパリコレに!?奇抜なファッションの意味とは?のまとめ
さて、パリコレクションは色んな側面があることがわかりました。
奇抜で「なんで?」という意味不明な面もあれば、ものすごく素敵な面もありましたね。
奇抜なファッションの訳はデザイナーが表現するブランドのコンセプトを示したからであり、彼らはパリコレでファッションという形でメッセージを伝えるのです。
真相はわかりませんが、あの「パリコレ一輪車」にだってデザイナーのメッセージやコンセプトが込められていて、すごく大事なものだったものを表現しているかもしれません。
つまり一見意味不明と思われるファッションにも、全て意図は含まれているのです。
今後そういったファッションを見るときには、「果たしてこれにはどんな意味があるのかな」と考えてみるのも面白いかもしれませんね。