あなたは全身エリテマトーデスという病気を知っていますか?
全身エリテマトーデスという病気はあまり知られていないですがかかってしまうと、身体全体に深刻な症状が現れる難病です。
今回は全身性エリテマトーデス(SLE)の芸能人・有名人と全身性エリテマトーデスの症状や原因をまとめました。
全身性エリテマトーデス(SLE)とは?
全身性エリテマトーデス(SLE=Systemic lupus erythematosus)とは、膠原病の一種で自分の免疫を自分で攻撃する自己免疫疾患の病気です。
自己免疫に異常が生じて、自己抗体が体内で作られ、全身の臓器に様々な炎症を起こしてしまいます。
この全身性エリテマトーデスの代表的な特徴は次の通りです。
・20~40代での発症が多い
・日本には6~10万人の患者がいる
・初期症状は微熱や疲労感から始まることが多い
・症状は様々で筋や関節、皮膚、粘膜、臓器や神経と多種多様
・蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)と呼ばれる蝶のような赤い発疹が全身に出る
・顔の頬が赤くなることがある
・悪化すると他の病気と合併する
・詳しい原因は不明
あの美人芸能人も?全身性エリテマトーデスの日本人10名
テレビでもネットでも普段聞きなれない病気ですが、芸能人の中で全身性エリテマトーデスと戦っている方も多いです。
ただでさえ、忙しく競争の激しい芸能界で活躍する中で、原因不明の病気と闘う姿は想像を絶するものだと思います。
例えば以下の方々は、ご自身が全身性エリテマトーデス患者であることを公表しています。
1.酒井若菜
酒井若菜
生年月日:1980年9月9日
出身:栃木県下都賀郡野木町
身長:158cm
所属:エーチーム
血液型:A型
活動:女優
女優の酒井若菜さんは、2016年に出版した『酒井若菜と8人の男たち』の中で、膠原病であることを告白しています。
膠原病の中のどんな疾患かは具体的には明かしていませんが、自身で難病指定されているとブログで告白していることから、全身性エリテマトーデス(SLE)の可能性が高いです。
2.夏目亜季
夏目亜季
生年月日:1990年10月26日
出身:京都府舞鶴市
身長:148cm
所属:プロジェクトnap
血液型:A型
活動:政治家、アイドル
夏目亜季さんは、全身性エリテマトーデス(SLE)と闘いながら現役の政治家アイドルとして活動をしています。
代表の立花孝志氏率いるNHKから国民を守る党の公認で荒川区議会議員選挙に出馬し当選し病気と闘いながら活動しています。
彼女の場合、全身性エリテマトーデス(SLE)だけではなく
- 自己免疫性溶血性貧血
- 外傷性くも膜下出血
- 声帯結節
- 子宮頸がん
などの既往歴もあります。
自身の闘病経験を元に、看護学校や大学などの公共機関で講演を行っていることでも知られています。
3.岡村咲
岡村咲
生年月日:1992年8月7日
出身:徳島県板野郡
身長:168cm
所属:スターツ
活動:プロゴルファー
プロゴルファーの岡村咲さんは、プロゴルファーになってから全身性エリテマトーデス(SLE)を発症しました。
22歳の頃に関節が痛くてクリニックを受診しましたが、その後はゴルフに集中するためにきちんと検査を受けていませんでした。
そして、ゴルフに支障が出るほどに症状が悪化してから、ようやく膠原科を受診します。
しかし、なかなか診断が分からず、休養から2年経ってようやく全身性エリテマトーデス(SLE)との診断を受けています。
また岡村咲さんはSLE以外にも、重度の食物アレルギーを抱えています。
4.安奈淳
安奈淳
生年月日:1947年7月29日
出身:大阪府大阪市
身長:164cm
血液型:B型
活動:女優
出演作:『ベルサイユのばら』オスカル、『風と共に去りぬ(スカーレット篇)』
元宝塚女優だった安奈淳さんは、平成12年に全身性エリテマトーデス(SLE)を発症しました。
発見が遅く病気がわかった時にはかなり悪い状態だったようで、多臓器不全になり生死の淵をさまようほどです。
その後は治療によって症状が落ち着き、薬でコントロールしているそうです。
また、腎臓がんや心臓弁膜症を患いながらも、病に打ち勝ち、現在も芸能活動を続けています。
5.さかもと未明
さかもと未明
生年月日:1965年10月21日
出身:神奈川県横浜市
所属:MIMEIDIA
活動:漫画家、エッセイ、ルポルタージュ、小説、評論の執筆、テレビのコメンテーターなど
代表作:ニッポンの未明、未明日記
さかもと未明さんは、2005年から強いドライアイに悩まされるようになり、2006年になると40度の高熱が出るようになるなど体調不良に悩まされていました。
その後、2007年にはひどい疲労感とともに両手指が腫れて痛み、指先に暗褐色の出血点が出てきたため、病院を受診。
結果、全身性エリテマトーデス(SLE)・シェーグレン症候群・強皮症と診断されました。
6.玉木朝子
玉木朝子
生年月日:1952年2月12日
出身:栃木県宇都宮市
所属:民主党
活動:元政治家
衆議院議員を務めた玉木朝子さんは高校生の時に全身性エリテマトーデス(SLE)を発症し、1980年からは全国膠原病友の会の栃木県支部を設立して支部長をしていました。
その後、衆議院解散の前日の2012年11月15日、民主党県連代表代行だった玉木は次期衆院選に立候補せず引退しました。
7.藤田三保子
藤田三保子
生年月日:1952年10月31日
出身:山口県宇部市
活動:女優、シャンソン歌手、画家
出演作:鳩子の海、Gメン’75、ミラクルガール
NHKの朝ドラのヒロインをやり、『Gメン’75』にもレギュラー出演していた藤田三保子さんは、27歳の時に全身性エリテマトーデス(SLE)を発症します。
この時は定期健診でこの病気が見つかり、入院をしていた藤田三保子さんでしたが、その時は深刻な状態でした。
退院後も仕事はもちろん激しい運動や日光を浴びることを禁止、更に妊娠することさえも禁じられていたとのことです。
入院中だったころはステロイド剤などの副作用で「ムーンフェイス」と言われる顔が丸く腫れ太って見える症状に悩まされたそうです。
その後症状がいったん落ち着いたから、自分で勝手に服薬を止めて、症状が悪化したこともあったそうです。
現在は症状が出た時のみの対症療法が中止となっているようで、毎日舞台に立てるようにと体調管理にかなり気を配っているそうです。
8.後藤邑子
後藤邑子
生年月日:1975年8月28日
出身:愛知県清須市
身長:163cm
所属:アクセルワン
血液型:O型
活動:声優
代表作:『涼宮ハルヒの憂鬱』朝比奈みくる、『コードギアス反逆のルルーシュ』アーニャ・アールストレイム、『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目詢子など
後藤邑子さんはもともと自己免疫疾患を持っていて、中学時代には特発性血小板減少性紫斑病を発症しています。
2009年ごろから体調が悪化し、2012年に検査を受けえると全身性エリテマトーデス(SLE)と診断されます。
その後は無期限に活動を休止し、治療に専念します。
長い入院の末、2014年には退院し、2015年からはまた声優として活動を始めました。
9.佐野つかさ
佐野つかさ
生年月日:1992年11月30日
出身:千葉県
身長:163cm
所属:ONE COLOR
血液型:AB型
活動:アイドル
2.5次元ユニットの愛夢GLTOKYOのメンバーだった佐野つかささんは、19歳で芸能界入りしグラビアアイドル、ラウンドガールとして活躍していました。
しかし、2017年3月にユニットを卒業し話題となっていました。
事務所の発表によると、2018年10月に体調が急激に悪化し、2019年1月3日に全身性エリテマトーデス(SLE)と子宮頸がんで亡くなっています。
若いからこそガンの進行が早く、全身性エリテマトーデスも同時併発したため26歳という若さでこの世を去りました。
このように、全身性エリテマトーデスはほかの病気と併発して発症することが多く中々気づきにくいという特性を持っています。
10.ダレノガレ明美
生年月日:1990年7月16日出身:ブラジル身長: 161.5 cm所属: LIBERA血液型:B型活動:女性ファッションモデル、タレント、YouTuber
全身性エリテマトーデスの有名な外国人9名
ここまでは国内の芸能人を紹介しましたが、ここからは海外の芸能人を9名紹介します。
国内では主に女性の芸能人が発症しているイメージでしたが、海外では男性も発症している方も多く全身性エリテマトーデスと併発した病気で亡くなった方もいます。
1.マイケル・ジャクソン
マイケル・ジャクソン
生年月日:1958年8月29日
出身:アメリカ
活動:エンターテイナー
代表作:スリラー、Bad11、We are the worldなど
2.レディー・ガガ
レディー・ガガ
生年月日:1986年3月28日
出身:アメリカ
活動:シンガーソングライター
代表作:バッドロマンス、ポーカーフェイスなど
世界的に有名で強い影響力を持つレディー・ガガさんは、SLEの疑いがあります。
彼女の叔母が全身性エリテマトーデス(SLE)を患っていたそうで、彼女も検査を受けました。
しかし実際は全身性エリテマトーデス(SLE)ではなく、線維筋痛症と診断されています。
ただ、全身性エリテマトーデスは遺伝と関係していますので、今後全身性エリテマトーデスを発症する可能性は十分にあります。
3.セレーナ・ゴメス
生年月日:1992年7月22日
出身:アメリカ
身長:165cm
活動:歌手、女優
代表作:『キス&テル』『ア・イヤー・ウィズアウト・レイン』など
アメリカの歌手であり女優であるセレーナ・ゴメスさんは、2015年に全身性エリテマトーデス(SLE)を患っている事を発表しました。
全身性エリテマトーデスの症状の一つとして不安障害やパニック障害や、うつも発症しており、ステージで倒れるといった場面もありました。
その症状からループス腎炎を患い、腎機能が低下して、2017年には親友から腎臓移植を受けています。
その後は、復帰しています。
4.J・ディラ
J・ディラ
生年月日:1974年2月7日
出身:アメリカ
活動:ミュージシャン
代表作:『So Far to Go』『Get Dis Money』など
アメリカの伝説的なミュージシャンであるJ.ディラさんは、ヒップホップから生まれた数々のビートの中でも史上最高のビートを作り出しました。
2006年2月10日、世界がようやく理解し始めたところだったものの、全身性エリテマトーデスを患ってしまいます。
そしてその合併症である血栓性血小板減少性紫斑病で亡くなっています。
このように、全身性エリテマトーデスは、年齢に関係なく発症し合併症を引き起こす可能性を持っています。
5.トニ・ブラクストン
トニ・ブラクストン
生年月日:1967年10月7日
出身:アメリカ
身長:156cm
活動:歌手
代表作:アンブレイク・マイ・ハート、ヒー・ワズント・マン・イナフ
R&B歌手のトニ・ブラクストンさんは、2010年に全身性エリテマトーデスを患っていることを告白しています。
一旦回復し退院した後にSLEの女性向けセミナーにも出席しています。
症状が悪化することがあり、その後は何度か入退院を繰り返しています。
6.トリック・ダディ
トリック・ダディ
生年月日:1974年9月27日
出身:アメリカ
身長:177cm
活動:ラッパー
代表作:『Let’s Go』、『I’m a Thug』など
アメリカのラッパーであるトリック・ダディさんは、1990年代後半に全身性エリテマトーデスを発症したことを2009年に公表しています。
トリック・ダディさんは治療のために薬を服用していないようで、独自の民間療法で病気とうまく付き合っているようです。
他の方は病院で治療を受けている中で民間療法を使うケースは珍しいです。
7.アンナ・ガン
アンナ・ガン
生年月日:1968年8月11日
出身:アメリカ
身長:178cm
活動:女優
アメリカのアンナ・ガンさんは、海外ドラマ『ブレイキング・バッド』の中で激太り・激やせを見せていました。
その原因は全身性エリテマトーデスでした。全身性エリテマトーデスの治療をしていたら、むくんで体重が増えてしまったのだそうです。
全身性エリテマトーデスの症状はつらいものですが、治療によって体重が増減することもあります。
8.ニック・キャノン
ニック・キャノン
生年月日:1980年10月8日
出身:アメリカ
身長:183cm
活動:俳優、ラッパー
マライア・キャリーさんと結婚していた俳優でラッパーのニック・キャノンさんは元々、腎機能障害で入退院を繰り返していました。
快復に向かっていることをアピールしていたが、ラジオの朝のレギュラー番組司会を降板するなど、その体調が心配されていました。
2012年に米ABC放送の朝の人気番組に出演したニックは全身性エリテマトーデス(SLE)と診断されたことを告白しました。
全身性エリテマトーデスのために入院したものの2度目の入院の際に彼の肺に血栓があり、心臓が肥大化しているなどの問題を医者が発見したそうです。
9.シール
シール
生年月日:1963年2月19日
出身:イギリス
身長:192cm
活動:ミュージシャン
イギリスのミュージシャンであるシールさんは顔に傷のようなものがあり、また頭髪もないです。
これらは幼少の頃に全身性エリテマトーデスかかったによるもので、頬の瘢痕は全身性エリテマトーデスによるものと言われています。
SLEの初期症状は?完治する?余命は?5分で解説!
全身性エリテマトーデスの初期症状として挙げられるのは、発熱、関節炎、皮疹の3種類です
特に皮疹は、顔面に出現する蝶々の形をした蝶形紅斑が有名で紫外線に当たることが発病の引き金になると言われています。
そこから全身に症状が出ますが、最初に出た症状が繰り返されることが多いため、最初に全身検索を行い初期の病変を明らかにしておけば、病気が悪くなった時に対処できるそうです。
30年ほど前までは5年で半数の方が亡くなっていた重病でした。
しかし現在は、ステロイドと免疫抑制薬の進歩のおかげで現在は亡くなる方はほとんどいないです。
ただ完治は難しくて治療期間が非常に長くなるため、薬剤を減量・中止すると再発をする可能性があります。
【写真あり】全身性エリテマトーデスを患ってる日本の芸能人・外国の有名人19選!まとめ
以上、【写真あり】全身性エリテマトーデスを患ってる日本の芸能人・外国の有名人19選!でした。
全身性エリテマトーデスは膠原病の中では、関節リウマチに次いで発症数が多く主に女性が発症するケースが多いです。
自己免疫に異常が生じて、自己抗体が体内で作られ、全身の臓器に様々な炎症を起こしてしまいます。
主な初期症状として挙げられるのは、発熱、関節炎、皮疹の3種類で最初に出た症状が繰り返されることが多いのが特徴です。
原因は不明ですが、顔面に出現する蝶々の形をした蝶形紅斑が有名で紫外線に当たることが発病の引き金になると言われています。
30年ほど前は5年で半数の方が亡くなっていた重病でしたが、現在はステロイド剤による治療で症状を抑えることができます。
とはいえ、日本と海外の芸能人の中にはほかの合併症によって亡くなるケースもあり、完全な完治とまではいかないです。
この記事が、難病の理解へとつながることを願います。
マイケルジャクソンは2009年に亡くなったあと、関係者がマイケルのブログにて全身性エリテマトーデス(SLE)であることを公表して話題になりました。
彼は元々黒人ではありますが、肌の色が白く抜けてしまう「尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)」という症状があったそうです。
とあるCM撮影中に頭部に負った重度の熱傷の治療に数年掛かっており、この際、皮膚再生治療として、頭皮の真皮を伸ばす治療を受けていました。
その治療と同時に白斑の進行と同様に顔立ちの変化に影響したといわれています。
当初は自分の肌に合わせて褐色のメイクを使って隠していたものの次第にその白斑が広がっていったことから白色のメイクを使うようになったそうです。
結果的に、元の黒人の顔からかけ離れてしまったため「マイケルは整形をしすぎているのではないか」とよく社会で言われていました。