「ヒンナヒンナ」の意味とは?ゴールデンカムイで有名になった?

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「ヒンナヒンナ」とはどういう意味なんでしょうか。

SNSでは、食べ物の写真に「ヒンナヒンナ」という言葉が添えられています。

その食べ物写真は、レストランで出される料理からコンビニで買える飲み物にまで及んでいて、特定の物の商品名といったことでもなさそうです。

また「ヒンナヒンナ」の言葉と共に、ゴールデンカムイの人形やコスプレをした人が多く出てきます。

今回は「ヒンナヒンナ」という言葉について、ゴールデンカムイとの関係を絡めつつ解説していきます。

「ヒンナヒンナ」はどういう意味?

「ヒンナヒンナ」とは、アイヌの言葉で、感謝の言葉を表しています。

日本語だと「感謝感謝」といったところでしょうか。

アイヌ語は日本語から派生したものではなく、独自の思想に基づき生まれた特殊な言語です。

ではなぜアイヌの言葉がSNSで広く使われているのでしょうか?

一緒に出てくる漫画ゴールデンカムイとの関係性は何なのでしょうか?

ゴールデンカムイで有名になった?

最近実写版に人気有名俳優が決定し、話題になっている漫画ゴールデンカムイ。

明治末期、日露戦争直後の北海道・樺太が舞台となっていて、アイヌ民族の文化を知ることができます。

この漫画ゴールデンカムイ1巻5話で、アイヌであるヒロインの少女アシリパが罠によって獲ったリスを鍋にして食べた時に、「ヒンナヒンナ」と発します

アイヌでは、自分で狩猟した動物や、植物に対して「ごはんになってくれてありがとう」と、感謝の気持ちを込め、食べながら言うのが習慣になっているようです。

主人公の杉元佐一(すぎもとさいち)は、日露戦争に参加した退役軍人ですが、アイヌの少女と行動を共にするうちにその習慣が身に付き「こいつはヒンナだぜ」と自然と発するシーンがあります。

このように、ゴールデンカムイにおいてとても重要なワードであることと、分かる人には分かるお決まりの言葉という所が読者に刺さり、広く使われ有名になったのではないでしょうか。

「ヒンナ」には別の意味もある?

Twitterでは、ヒンナヒンナの言葉が、美味しいの意味で使われていることが多くあります。

しかし、アイヌ語で美味しいは別に「ケラアン」があります。

広まるきっかけとなった漫画ゴールデンカムイの中では、食事の場面で多く使われているため、単純に美味しいという意味で使っている人が少なくないのかもしれません。

本来のアイヌ語「ヒンナ」の意味としては、あらゆる事象に対しての感謝の意です。

美味しいの意味で広まっていることで、本来の意味が別の意味としてとらえられてしまっているようです。

ゴールデンカムイで「ヒンナ」が使われている有名なシーン

ここからは、ゴールデンカムイ作中で使われている「ヒンナ」について、

  • 「こいつはヒンナだぜ」
  • 「ヒンナヒンナ」「だまれ」

上記のネット上でよく上がっている二つのシーンを中心に、その他印象的なシーンを見ていきます。

読者を惹きつける「ヒンナ」シーンとは、、、

こいつはヒンナだぜ

主人公の杉元佐一がにしん蕎麦を食べるシーンで「こいつはヒンナだぜ」と言っています。

「これは食材と生物の命に感謝だぜ」と訳せるでしょう。

この言葉は、杉元がアシリパと行動を共にするうちに、二人の間に信頼関係が生まれていることの表現の一つとなっています。

一人で食事をしている時も自然にアイヌの言葉が出てきています。

さらにここでは、有名なグルメ漫画「美味しんぼ」ばりの食レポをする杉元の様子がウけたのではないでしょうか。

この他ゴールデンカムイ作中では様々なオマージュ・パロディが散りばめられています。

「ヒンナヒンナ」「だまれ」

アイヌ料理であるチタタプ鍋に、味噌を入れて美味しそうに「ヒンナヒンナ」と食べる杉元に対して、アシリパが間髪入れずに「だまれ」とつっこむシーンです。

アシリパは味噌を初めて見たため、その見た目からうんこと勘違いしています。

うんこを食べるというアイヌ人にとって有り得ない食事で、アイヌの言葉「ヒンナ」を無神経に発しているように見えたため、「だまれ」といったのでしょう。

満足そうに「ヒンナヒンナ」と食す杉元に対し、蔑んだ様子の「だまれ」がとてもシュールです。

その他の「ヒンナ」シーンまとめ!

冷静沈着、寡黙な性格の凄腕スナイパー尾形百之助(おがたひゃくのすけ)が、食事中「ヒンナ」と言ったシーンです。

淡々とした尾形に対し、驚き興奮気味のアシリパの様子はその関係性を表しています。

ヒグマを放り投げる程の肉体を持つ大男、通称チンポ先生と言われている牛山辰馬(うしやまたつうま)が、ヤマシギの脳ミソを食べるよう勧められます。

グロさに躊躇する横で杉元が平然と「ヒンナヒンナ」するシーンもまた、大男が小さいもの(ヤマシギ脳ミソとアシリパ)に怯える図という対比で印象的です。

なお、彼が何故チンポ先生と呼ばれているかは、ゴールデンカムイ作中でバッチリ分かります。

この様にゴールデンカムイでは、惨殺なシーンが多く出てくるストーリーを「ヒンナ」という言葉で癒してくれています。

ゴールデンカムイに登場するアイヌ語まとめ!

ゴールデンカムイは明治末期の北海道を舞台にしています。

作中ではアイヌの言語、食生活といったアイヌ文化を垣間見ることができます。

しかし、この頃の明治政府による民族浄化によって多数のアイヌ民族が迫害を受けました。

それによりアイヌ文化は解体し、今アイヌ語を流暢に話せる人は数十人しかいないと言われています。

ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)では、アイヌ語を危機的な状況にある言語と分類しています。

そのことにより今、アイヌ文化の復興が進み、北海道各地にアイヌ文化を伝える施設が造られています。

ここからは、作中に出てくるアイヌ語についてまとめました。

チタタプ

我々(チ)が刻む(タタ)もの(プ)の意味で、肉や内臓を叩いて刻んで挽き肉状にしたものを指します。

本来はサケで作るものらしいですが、ゴールデンカムイ作中ではリスやウサギを丸ごとチタタプにしたものが出てきます。

生のまま食べたりもしますが、和人の杉元が食べやすいよう野菜やキノコと一緒に肉団子のつみれ鍋のようにして出されています。

オソマ

オソマはアイヌ語でズバリうんこのことです。

杉元が栄養食として持っていた味噌をうんこと勘違いするアシリパ。

作中の時代のアイヌ料理では、味噌、醬油、酢といった調味料は使われていなかったそうなので、無理はないのかもしれません。

さらに作中でオソマちゃんという女の子が出てきます。

小さな子供に病魔が近づかないように、わざと汚い名前で呼ぶというアイヌの風習があるそうです。

シサム

シサムは、アイヌ語で隣人を意味し、アイヌ以外の日本人「和人」を指しています。

現在は、シサムがなまってシャモがよく使われています。

ゴールデンカムイの舞台である明治時代の北海道では和人によるアイヌ差別が蔓延していました。

明治政府は、自分たちとは異なる文化を持つアイヌ人たちを認めようとせず、ただただ野蛮と言ってアイヌ文化を解体し、生活に規制を加えます。

この様に和人には、アイヌ人の民族としての誇りと言語を否定したという歴史があるのです。

ニシパ

ニシパには親方、旦那、長老、紳士、殿(男性の敬称)、金持ちといった意味があります。

英語のジェントルマンと同じような意味でしょう。

ゴールデンカムイでは、マタギの谷垣源次郎(たにがきげんじろう)が、家族のふりをする妻と子供から谷垣ニシパと呼ばれています。

また本編回想シーンで若かりし日の土方歳三が、アイヌ民族の男性から「爽やかニシパ」と評されて話題になりました。

誰にでも分け隔てなく気さくで涼しい風のような男の意味です。

カムイ


カムイとは神を意味しています。

カムイ信仰は、アイヌ文化を代表する思想の一つで、その中身は自然や動物だけでなく服や食器などの道具にもすべてカムイがいて神の国からアイヌの世界に役に立つため送られてきている、という考えを基にしています。

中には人を殺すなど、超えてはならない境界線を越えてしまう悪いカムイもいて、それらはウェンカムイ(悪い神様)と言われています。

ゴールデンカムイではそのタイトルを漢字で「黄金神威」と表記しています。

威には以下の意味があります。

  1. 自然に人を従わせるような厳かさ。威厳。
  2. 人を恐れさせる強大な勢力。武威。

アシリパ

アシリが新しい、パーが年を表しているので、新年や、未来といった意味だと思われます。

ゴールデンカムイのアシリパは、誕生日が1月1日であることからこの名前が付けられたと推測されます。

日本とロシアの領土問題による、強制移住や国籍選択、様々な悲しい歴史を持つアイヌ民族の歴史の中で、一筋の光のように描かれているアシリパ。

和人の言葉を解し、山での暮らしや狩猟の知識に長けた強いアイヌ人の少女です。

自身を新しい時代のアイヌの女と称し、古い因習だけに囚われない現実的でかつ合理的な柔軟さを持ち合わせています。

「ヒンナヒンナ」の意味とは?ゴールデンカムイで有名になった?のまとめ

今回は「ヒンナヒンナ」の意味と、ゴールデンカムイとの関係について見てきました。

  • 「ヒンナヒンナ」とは、アイヌ語で自然や食材に対する感謝の言葉
  • 漫画ゴールデンカムイのアイヌ料理を食すシーンで度々出てきたため、読者に強い印象を与えた

以上のことが分かりました。

気に入った漫画のセリフって使いたくなりますよね。

ここまでお読みくださり有難うございました。

ヒンナヒンナ。