ファッションには、身体を切開・縫合・焼灼などの方法で、身体に加工装飾を施す身体改造があります。
ピアスやタトゥーも身体改造の1つであり、すでにファッションとして浸透しています。
映画や漫画などにも登場するスプリットタンも有名な身体改造でしょう。
では、そのスプリットタンとは、どのような身体改造のことなのでしょうか?
まるで蛇?!スプリットタンってどんな舌?
スプリットタンは1990年代後半にアメリカから流行した身体改造です。
日本では2003年に小説「蛇にピアス」で認知度が広まりました。
また、2008年に「蛇にピアス」が映画化されたことで、さらに認知度は広まりました。
映画でスプリットタンを始めて知った人や観た人は、その見た目に衝撃を受けたことでしょう。
では、そのスプリットタンとは、どのようなものなのでしょうか?
(※直下にスプリットタンの画像があります。人によっては刺激を強く感じる可能性があるので注意してください。なお、画像の掲載はファッションとして紹介であり、過激画像などの否定的な意図はありません。また、スプリットタンの画像は以下の1枚だけなので、その後は安心して読み進めてください。)
スプリットタンってどんな形?
べべたん
#スプリットタン #スプタン pic.twitter.com/TAvDascwkP— みゃん😿 (@usa_shiro0820) April 10, 2023
スプリットタンとは、舌を先端から裂いて蛇の舌のようにすることです。
スプタンやタンスプリッターなどと呼ばれることもあります。
スプタンは身体改造なので、ファッションとして行われています。
そのため、舌を裂くことで身体的に得られるメリットは特にないでしょう。
また、自己表現や承認欲求を満たすために、たくさんのピアスをする人や全身にタトゥーを入れる人がいます。
スプリットタンも同様で、自己表現や承認欲求を満たす方法として行う人もいるようです。
どうやって舌を裂く?スプリットタンにする3つの方法
スプタンやタンスプリッターと呼ばれるスプリットタンは舌を裂く身体改造です。
そのやり方はいくつかありますが、ピアスのように簡単にはいきません。
では、どうやってスプリットタンにするのでしょうか?
方法①:形成外科手術
タンスプリッターになるには、形成外科手術を受ける方法が最も望ましいでしょう。
形成外科手術では、舌に麻酔をかけて電気メスで切離させ、出血点は糸で結紮(けっさつ)します。
当然ながら、舌を裂くのは危険な行為です。
そのため、医者に相談したうえで、手術を受けるようにしましょう。
方法②:タイオフ
タイオフは映画「蛇にピアス」にも登場したタンスプリッターになる方法です。
タイオフでは、舌にピアス穴を開け、その穴を拡張していくことで裂いていきます。
スプリットタンにする定番のやり方ではありますが、非常に痛みが強いです。
また、適切な施術が行われないと、感染症などのリスクもあります。
方法③:セルフカット
タンスプリッターになるには、形成外科手術を受けるやり方が望ましいです。
しかし、日本ではスプリットタンの手術してくれる病院は少ないようです。
そのため、カミソリなどで舌を少しずつ切開していくセルフカットでスプリットタンにする人もいます。
自分でやるのでお金のかからないメリットはありますが、衛生面・知識・技術などのあらゆる面で危険なので、おすすめできないやり方です。
手術でスプリットタンを行う時の金額は?
もし、病院でスプリットタンにする手術を受けた場合の料金相場は1万5000円~5万円ほどです。
病院によって料金が異なるので事前に確認しておきましょう。
スプリットタンの芸能人はいる?
スプリットタンの芸能人はいません。
映画「蛇にピアス」で、吉高由里子さんと高良健吾さんがタンスプリッターになっていましたが、それらはCGです。
命がけのおしゃれ!スプリットタンの5つの注意点
スプリットタンでは舌を裂きます。
そのため、いろいろなリスクを事前に理解しておく必要があります。
では、スプリットタンにはどのようなリスクがあるのでしょうか?
注意点①:強烈な痛み
舌には非常に多くの神経が集まっています。
そのため、スプリットタンにする際には非常に強い痛みが伴います。
麻酔をかけた場合は痛みが抑えられますが、効果が切れると痛みを感じることになるでしょう。
その痛みに気が狂いそうになる人がいるほどと言われています。
注意点②:炎症や腫れ
スプリットタンは適切なやり方で行わないと、感染や炎症のリスクがあります。
もし、炎症が起これば、舌にさらに強い痛みを感じるでしょう。
また、痛みが増すことで食事や会話がまともにできなくなる可能性もあります。
注意点③:滑舌が悪くなる
スプリットタンにした直後は舌が腫れて話づらくなるでしょう。
また、腫れが引いても、舌の形が変わったことで話づらさを感じる人もいます。
しかし、話づらく感じるのは一時的なものである、数週間ほどすれば不便を感じなくなる人が多いようです。
注意点④:後戻りの可能性
ピアスの穴を放っておくと塞がってしまうように、スプリットタンも放っておくと切れ目がくっついてくる場合があります。
くっついてくるのは根元だけですが、切れ目が短くなったり、左右不対象の見た目の悪い形でくっつく可能性があります。
そのため、スプリットタンにした直後は気に入った形であっても、数ヶ月後には少し形が変わる可能性を理解しておかないといけません。
また、もともと人の身体は左右不対象なので、裂いた舌が綺麗に左右対称になるとも限りません。
舌が綺麗な左右対称になると思っていると、イメージと異なる場合もあるので注意しましょう。
注意点⑤:冷たい世間の目
スプリットタンはピアスやタトゥーと同様に、ファッションとして認知されています。
ただし、日本ではスプリットタンに対する理解はそれほど広まっておらず、世間からは冷たい目で見られることも多いです。
また、スプリットタンに対する冷たい反応は仕事にも影響を与えることがあります。
そのため、タンスプリッターになってから、スプリットタンにしたことを後悔する人もいるようです。
後悔する人も多い?スプリットタンは元に戻せるのか?
日本では、スプリットタンは冷たい目で見られることが多いでしょう。
そのため、タンスプリッターになったことを後悔して、「元に戻したい」と考える人もいるようです。
裂いてしまった舌は元に戻すことは可能です。
では、スプリットタンの戻し方には、どのような方法があるのでしょうか?
スプリットタンを戻す店舗・病院はどこ?
裂けた部分を切開して縫合することがスプリットタンの戻し方です。
スプリットタンは形成も修復も医療行為です。
そのため、セルフや違法店舗での施術は避け、病院で施術してもらう必要があります。
日本ではスプリットタンに対応してくれる病院は少ないですが、全くないわけではありません。
>> 高須クリニック「他院で受けた手術の修正(口もと・くちびる)」
舌を戻す場合の注意点
スプリットタンは長く続けるほど戻すことが難しくなると言われています。
そのため、スプリットタンにする前に、慎重な判断をしましょう。
ただし、人によって条件は異なるので、必ずしも戻すことが難しいとは限りません。
その判断をしてもらうためにも、病院に相談が必要です。
スプリットタンとは慎重な判断が必要なファッション
スプリットタンは舌を裂いて蛇の舌のようにすることです。
ファッションの1つなので、身体的なメリットを得るために行うものではありません。
施術時には強い痛みや感染や炎症などのリスクがあり、舌の戻し方はあるものの元通りとはいかないこともあります。
そのため、スプリットタンにする場合は、慎重な判断をしたうえで、病院で施術してもらうようにしましょう。