韓国で大人気のホスト「タナカさん」をご存じでしょうか?
通称「スジ盛り」と呼ばれる平成ホスト独特のヘアスタイルとY2Kファッションのインパクトが強く、Youtubeで見かけて何者なのか気になっていた人が多いのではないでしょうか。
今回は韓国の若者の間で大人気の「タナカさん」について詳しく見ていきたいと思います。
韓国で大人気のタナカさんって何者なの?
そもそもタナカさんは何者なのでしょうか?
動画では韓国語や日本語を混ぜて話をしていますが、本当は何人なのでしょうか?
そして本当にホストなのでしょうか?
ネット上でも気になっている人が多いようです。

「タナカさん」って結局何人なの?

韓国のお笑い芸人さん?

日本人ホストって本当?
韓国でタナカさんの人気はすさまじく、2022年11月には歌手としても曲をリリースし、2023年1月に開催した初ライブではチケットが即完売したほどです。
では、そのプロフィールや経歴を詳しく見ていきましょう!
【キャラ設定】日本人ホスト「タナカユキオ」
実はこの「タナカさん」はすべてキャラクターとして作られた人物なのです!
その作りこまれたキャラ設定を紹介していきたいと思います。
タナカさんはフルネームが「田中雪男(タナカユキオ)」という方です。
生年月日は1994年4月26日なので、2023年5月現在で29歳ということになります。
出身は東京で、新宿歌舞伎町のホストという設定です。
タナカさんというキャラはプロフィールだけでなく、なんと経歴まで作りこまれているのです。
ここでタナカさんの経歴を少し紹介したいと思います。
タナカさんの経歴
タナカさんはもともと新宿歌舞伎町でホストとして働いましたが、ロックシンガーとしてデビューすることを夢見て韓国に渡ったことがあるそうです。
しかし韓国で一度夢破れ、歌舞伎町に戻って再びホストとして働いていましたが、ホストとしては指名がまったく取れず不人気ホストでした。
指名が取れないため、タナカさんはホストクラブの営業時間中に細々と食レポ動画をYoutubeで配信していました。
ある日、念願の初指名を「ゆかさん」というお客様からいただいたことをきっかけに少しずつ運が向いてきて、タナカさんのYoutube配信が徐々に人気となっていきました。
実は苦労人!4年前から温めてきたキャラ
そんなタナカさんの活動期間を調べてみました。
どうやら2018年から活動しているようです。
ブレイクしたのが2022年の夏頃ですから4年もの間、地道に活動を続けてきたことがうかがえます。
【正体は芸人?】本名はキムギョンウク
さてそんなタナカさんの正体はキムギョンウクという韓国人のお笑い芸人の方です。
キムギョンウクはナモラファミリーというお笑いトリオのメンバーとして活動しています。
ちなみに生年月日は1983年4月26日でタナカさんのキャラ設定より9歳上の40歳ですが、年齢よりも若々しく見えます。
その活動期間は長く、2001年に韓国のお笑いコンテストで大賞を受賞してお笑い芸人としてデビューした実力派の方のようです。
韓国アイドルからも絶大な人気!
キムギョンウク演じるタナカさんの人気はすさまじく、なんと韓国アイドルからも絶大な人気を集めています。
共演経験のある韓国の有名人をまとめてみました。
有名アイドルグループから大物俳優までそうそうたる顔ぶれが並びます。
- LE SSERAFIM
- KARA
- ジェジュン
- チャングンソク
「美味しくなーれ、萌え萌えキュン」が大流行
タナカさんはポーズ以外にも流行らせたものがあるようです。
それは日本のメイド喫茶ではおなじみの「美味しくなーれ、萌え萌えキュン!」というあのフレーズです。
Youtubeでタナカさんがこのフレーズを発していたため、韓国でもこのフレーズが大流行となっているようです。
ソウルにメイドカフェがオープン?
タナカさんが流行らせた「美味しくなーれ、萌え萌えキュン!」のフレーズは韓国でもすっかり浸透しているようです。
今年の3月、ソウルにメイドカフェがオープンしました。
このメイドカフェはメイドさんによる「美味しくなーれ、萌え萌えキュン!」のサービスもあるそうですが、韓国でのタナカさん人気の影響か、オープン初日から大盛況でした。
タナカさんが韓国で人気な理由3選?
ではここで、タナカさんがなぜこんなにも韓国で人気が出たのかその理由を探っていきたいと思います。
ここ数年はYoutubeで注目されて有名になるケースも多いですが、タナカさんもその代表的なケースといえます。
そんなタナカさんのブレイクのきっかけは一体何だったのでしょうか?
ブレイクのきっかけと人気の理由を3つあげて順番に深堀りしていきたいと思います。
きっかけはモッパン
タナカさんがブレイクしたきっかけはYoutubeでの「モッパン」と呼ばれる動画です。
モッパンとは「食べ物を食べる動画」のことで、韓国では動画のジャンルのひとつとしてとても人気があります。
タナカさんは「韓国の食べ物を初めて食べる日本人ホスト」という設定でモッパンをたくさんアップしました。
その動画内で先ほど紹介した「美味しくなーれ、萌え萌えキュン!」のフレーズを取り入れたり、汁なしビビン麺を誤った調理方法で作って失敗したりなどの「モッパンでのギャグ」がウケて人気に火が付いたのです。
日本語と韓国語が混ざった話し方
タナカさんの人気の理由はモッパンだけではありません。
日本語と韓国語が混ざった独特の話し方がおもしろいとハマる人が続出しています。
確かにお笑い芸人の場合、話し方に特徴があることは認知度を高めるための大きな武器であると言えます。
ちなみにタナカさんを演じているキムギョンウクはタナカさんのキャラを始めるまで日本語が話せなかったそうです。
タナカさんを演じるにあたり少しずつ日本語を勉強したそうです!
そのプロ根性には驚かされますね。
細かいキャラ設定
また、タナカさんというキャラについて細かい設定がある点も人気の理由のひとつです。
なんと両親の名前まで設定として作りこんでいるのです。
ちなみにこの両親の名前ですが、父の名前がキャベジン、母の名前がオオタイサンという突っ込みどころ満載の名前です。
MZ世代にウケている
タナカさんのファン層はミレニアム世代とZ世代のいわゆるMZ世代と呼ばれる若者たちです。
なぜタナカさんは若者たちにウケているのでしょうか。
まず、お笑い芸人としての「ギャグ」がウケているという点です。
人気コンテンツであるモッパンを上手にギャグとして取り入れたり、細かいキャラ設定を作りこみ、あえて突っ込みどころのある設定にしてギャグとして成立させたりと、お笑い芸人としての実力で人気を勝ち取ったと言えます。
また、動画のコンテンツとしての面白さも人気な理由のひとつでしょう。
具体的に言うと、指名料が安いという理由でタナカさんを指名したゆかさんとのやりとりや少しずつ関係性が進展していく様子が視聴者の心を掴んだと言えます。
他にも、ひと昔前の日本のホストという外見も韓国の若者には斬新に感じられ、人気が出たと思われます。
タナカさんは反日で日本人をバカにしている?政治を絡めたお笑いも?
人気の一方で、タナカさんの芸風や発言に対して炎上を心配する意見も見られました。
その具体的な芸風と発言内容については後ほど紹介しますが、結果的にタナカさんが反日で日本人をバカにしているという様子は見られませんでした。
タナカさんは韓国人のお笑い芸人が日本人のホストを演じるという設定上、炎上を心配する意見が上がったのではないかと考えられます。
ではそんな意見の発端となった具体的な芸風や発言をひとつずつ見ていきましょう。
日本人っぽい韓国語の発音をネタにしている
キムギョンウクは「日本人ホスト」というタナカさんの設定を忠実に再現していることに定評があります。
そのひとつに「日本人特有の韓国語の発音」がありますが、これが日本人をバカにしていると取られたのです。
韓国語には「パッチム」という特有の発音があり、この発音を苦手とする日本人は多いと言われています。
タナカさんはその点も忠実に再現しているため、こういった意見が出たのでしょう。
「独島は韓国領土」など政治的な発言も
またタナカさんが韓国で番組に出演した際に「独島は韓国領土だ」という発言をしたことがありました。
大勢の人が見る番組内でそんな発言をしたことでヒヤヒヤした視聴者もおり、このことが発端となって事実とは異なる「反日」というレッテルが貼られたのではないかと推測されます。
竹島(独島)の領土問題は日本でも韓国でも非常にセンシティブな問題です。
人気が出るとその発言が大きく取り上げられて一人歩きしてしまうことも多々あります。
大人気のBTSにも過去にそういった騒動があり、そのことについて書いた記事を紹介したいと思います。
あわせて読んでみてください。
一歩間違えれば炎上の可能性も?
現状、タナカさんが炎上している事実は韓国でも日本でも見られませんでした。
その芸風やキャラ設定ゆえに炎上を心配されている、ということが真相のようです。
日韓問題はセンシティブな話題も多く、有名人ゆえに言動が切り取られて過剰な憶測が一人歩きしてしまうこともあります。
タナカさんは韓国で大人気となり、今年に入ってからは日本のメディアにも出始めています。
炎上を心配している人には日本人もいて、日本でも徐々に知名度が上がってきている様子がうかがえます。
国をまたぐほどの活躍ぶりゆえに、心配する人も多いのかもしれません。
タナカさんの今後はどうなる?日本でブレイクする可能性は?
タナカさんがお笑いというジャンルで日本の韓国カルチャーを盛り上げる可能性は十分にあり得る話です。
韓国人のお笑い芸人が日本人ホストを演じるという設定を強みにして、タナカさんが日本と韓国の新たな架け橋となってくれることに期待です。
映画「スラムダンク」が韓国で大ヒットしたように、タナカさんが日本で大ブレイクする日も近いかもしれません。