皆さんは準暴力集団であるチャイニーズドラゴンについて知っていますか?
「怒羅権は見たことはあるけど、詳しくは知らない…。」という方も多いかと思います。
文春オンラインでも怒羅権の元幹部の記事が取り上げられる等して、度々目にしますよね。
この記事では、チャイニーズドラゴン組織図から幹部の詳細、今まで起こった事件と芸能人との関わりまで紹介していきます!
ぜひ最後までご覧ください!
チャイニーズドラゴン(怒羅権)はどんな集団?メンバーや組織図を紹介!
まずは、チャイニーズドラゴンとは一体何なのか、結成理由やチャイニーズドラゴン組織図、メンバーなど一気に紹介します!
まずは、チャイニーズドラゴンの元となる怒羅権について詳しく見ていきましょう!
チャイニーズドラゴン(怒羅権)とは?
チャイニーズドラゴンとは、総合的犯罪集団としての位置付けを示すために警視庁が決めた『怒羅権』の呼称です。
怒羅権というのは、1988年頃に中国残留日本人2世・3世を中心に結成されたグループで、2013年には準暴力集団の指定を受けています。
チャイニーズドラゴンは、暴力団対策法の適応外に当たる不良集団のため、規制が難しいのが現状のようで、これまでにも様々な事件を起こしています。
チャイニーズドラゴンの組織図は?
チャイニーズドラゴン組織図ですが、東京都内5支部、横浜、大阪、福岡等に点在しています。
暴力団は縦型の社会で組織図がありますが、チャイニーズドラゴンは流動的で横のつながりが強いのが特徴で、明確な組織構造は持たないようです。
全盛期では3000人が所属したとも言われていますが、現在では全国に30近くあった支部も減ってきており、現在は総勢数百人程度。
幹部5人のうち3人が逮捕される等し、幹部会も開けていない様子のようです。
歴代総長3名については、後に紹介します。
チャイニーズドラゴン(怒羅権)のメンバーは?
チャイニーズドラゴン組織図でもお伝えしたように、詳しい組織図やメンバーの情報はないのですが、逮捕されたことのある幹部らについてわかる情報をお伝えします!
以下は他の幹部4人が逮捕されたときの画像です。
この4人は2023年7月荒川区在住の男性の頭を殴って怪我をさせたうえ、現金90万円を奪い逮捕されました。
男性の両手を結束バンドで縛り銀行で現金を引き出すよう要求したのち、銀行で男性が助けを求めた際に逃走したそうです。
初代総長 張 栄興(ジャン・ロンシャン)や歴代総長については後ほど紹介していますので、ご覧ください!
チャイニーズドラゴンは葛西で結成された?
チャイニーズドラゴンの結成場所は東京都江戸川区葛西のようです。
怒羅権の創設期メンバーは葛西の学校でいじめや差別に遭っており、そのいじめや差別に対抗するために結成されました。
葛西で創設された当初は暴力性はなく、いじめや襲撃に対応するために集団下校をしていたとのこと。
後に非行少年化し、1989年には中国の残留孤児2世が日本の暴走族グループに暴行を受けたことで本格的な抗争に発展し、凶暴性が増していきました。
チャイニーズドラゴンには人民解放軍出身者もいた?
人民解放軍とは、中国人民解放軍のことで、日本では『中国軍』や『人民解放軍』と略される中国の武装力量のうちのひとつです。
そんな人民解放軍出身者がチャイニーズドラゴンにもいたとされています。
劉威(リウ・ウェイ)はそのひとりです。
日本名は佐藤威夫。
中国黒竜江省で生まれ17歳で人民解放軍に入った後1986年に残留孤児の母と来日。
その後友人らと貿易会社を設立し経済的にもリーダー的存在となり、怒羅権のメンバーには『兄貴』として慕われ、裏社会では『大偉(ター・ウェイ)』の名称で知られています。
人民解放軍出身と聞くだけでも強そうですが、軍隊時代の友人等が仕事にも有益に作用しているようです。
チャイニーズドラゴンが今まで起こした事件とは?
チャイニーズドラゴンは今まで様々な事件を起こしています。その中でも有名な8つの事件について徹底調査しました。
広島刑務所中国人受刑者脱獄事件
2012年1月11日 李国林を逮捕
この事件は広島刑務所に服役していた怒羅権メンバーである李国林が脱走し、全国に指名手配された事件です。
脱走の2日後に発見された際、再度逃走を試みましたが捜査員に身柄を拘束されています。
耳切り落とし事件
2011年7月6日 小倉亮容疑者逮捕
小倉は怒羅権のメンバー。
6月14日夜、住吉会系暴力団組員と口論になった際、怒羅権リーダーの親族が経営する中華料理店から包丁を持ち出し、耳を切り落とすだけでなく何度も顔や体を切りつけたことで話題となりました。
六本木襲撃事件
2011年12月 馬場義明を含む元怒羅権・住吉会系元組員ら逮捕
この事件は怒羅権のメンバーらが山口組系組織の幹部らを襲撃し重軽傷を負わせた事件です。
主犯格である馬場は怒羅権メンバーや関東連合のOBらを集めて襲撃したようです。
浦安事件
1989年5月28日 怒羅権メンバー逮捕
浦安事件では怒羅権メンバーの1人が暴走族をナイフで殺傷した事件です。
暴走族同士の抗争が激しかった当時、怒羅権も暴走族として覇権争いをしていました。
怒羅権メンバーは浦安まで遠征した際、怒羅権メンバー8名に対し浦安の暴走族50名程に襲撃を受けました。
この人数差で襲撃された怒羅権は正当防衛だと主張しましたが、殺人は過剰防衛と判断され逮捕されました。
怒羅権が警察に強く不信感を抱くのは浦安事件の影響が大きいようです。
山口組乱闘事件
2014年 李明岩容疑者ら計7名逮捕
この事件では東京都北区の繁華街で乱闘を起こした怒羅権の李明岩と山口組組員らが逮捕されました。
李容疑者は北区赤羽の繁華街で起きた交通トラブルが原因で乱闘となり、計4人に重軽傷を負わせました。
ガーナ人殺人未遂事件
2014年5月 高橋伸明を逮捕
高橋伸明と一緒に酒を飲んでいたガーナ国籍の男性はビリヤード台にビールをこぼしたことで高橋に刃物で背中を刺されました。
その後高橋は逃亡先のタイで身柄を拘束され日本に送還、逮捕されました。
殺人未遂事件
2013年11月 李同順を逮捕
李同順は同じ怒羅権メンバーである男性に「うるさい」と注意され、中華料理店のある4Fの窓ガラスから注意してきたメンバーを突き落とそうとし、背中を37針縫う怪我を負わせました。
山梨貴金属連続強盗事件
2007年12月8日 白井宇太郎ら4名の容疑者を逮捕
当時リーダーだった白井を含む怒羅権の4名は南アルプス市の貴金属製造会社『協伸』にいた工場長を負傷させ粘着テープで拘束。
現金54万円を奪い逃走しました。
他2件の犯行を合わせて計約2億円相当の基金を強奪しています。
チャイニーズドラゴンと関係のある芸能人や仲の良い芸能人を紹介!
様々な事件を起こしている怒羅権ですが、芸能人との繋がりもあるようです。
怒羅権と芸能人のトラブルや仲の良い芸能人についてみていきましょう!
チャイニーズドラゴンとトラブルになった芸能人は?
怒羅権とトラブルになった芸能人として以下の3名をご紹介します。
お笑いタレントTさん
Tさんは先ほどの『六本木襲撃事件』で紹介した馬場義明とトラブルになったそうです。
馬場はTさんの元妻と不倫関係にあり、Tさんが馬場に謝罪を要求したが馬場は拒否。
Tは馬場の自宅やクラブで暴言を吐く等していたようです。
歌手Tさん
怒羅権メンバーの金山一彦とトラブルになっています。
金山はTさんの妻と不倫関係にあり、Tさんは金山に対して金銭を要求したが金山は拒否。
Tさんは金山の自宅やクラブで暴力を振るう等していました。
お笑いタレントSさん
Sさんは前述で紹介した劉威(リウ・ウェイ)から脅迫されたことがあります。
劉威はSに対して「兄貴だから」と金銭を要求し、Sが拒否したことで自宅や事務所で暴力を振るわれたこともあるようです。
チャイニーズドラゴンと仲の良い芸能人は
チャイニーズドラゴンと仲の良い芸能人4名は以下の通りです。
俳優Uさん
俳優Uは劉威の経営するクラブに出入りするだけでなく、保釈金を支払うほど親しいと知られています。
俳優Iさん
俳優Iは金山の経営するクラブによく出入りし、こちらもまた保釈金を支払ったことがあるそうです。
お笑いタレントEさん
Eさんは怒羅権元リーダーの馬場の保釈金を支払ったり、怒羅権メンバーのパーティに参加したりと、親交が深いようです。
お笑いタレントTさん
怒羅権メンバーから覚醒剤を購入し逮捕されており、現在でも怒羅権と交流があるとされています。
チャイニーズドラゴンの歴代総長は?スネークヘッドとの繋がりは?
ここまで怒羅権の創設期や起こした事件等まとめてきましたが、歴代総長となっている以下3名はよく出てきましたね。
再度、人物像をみてみましょう!
①佐々木秀夫(ジャン・ロンシン)
1986年:怒羅権結成、初代総長就任
佐々木秀夫(ジャン・ロンシン)は怒羅権の初代総長です。
初代総長である佐々木は、暴行事件や恐喝罪など様々な事件を起こし通算10年服役していましたが、2021年3月には大工として修行しながらYouTubeチャンネルを開設し、話題となりました。
同年12月NPO法人明日があるを創設する等し、現在は元準暴力団リーダーとは思えないような慈善活動もしているようです。
②汪楠 (ワンナン)
1986年:14歳で来日
2000年:詐欺罪等で逮捕され13年の実刑判決を受ける
2014年:出所
汪楠は自身が犯罪集団の襲撃を受ける等して育ち、来日後も壮絶ないじめに逢います。
怒羅権の創設期メンバーでもあり、怒羅権の後に暴力団に所属しています。
汪楠は2024年現在はYoutubeで活動。
『怒羅権と私』という書籍を発行し文春オンラインでも取り上げられる等話題になりました。
犯罪から足を洗い、2015年には全国の受刑者に本を差し入れする『ほんにかえるプロジェクト』等も実施しています。
③馬場義明(大東義明)
2011年:六本木襲撃事件で逮捕
馬場は怒羅権の歴代総長だっただけでなく住吉会系元組員でもあります。
六本木襲撃事件は上記で記載した通りですが、他にも還付金詐欺や恐喝で20億円程を稼いでいました。その20億円をめぐって内部分裂が起き、力を失っていったようです。
現在は内部構想による裏切りに遭い、2017年、2018年に逮捕されており、現在服役中と言われています。
馬場は中国残留孤児二世とされていますが、純日本人では?との噂もあります。
スネークヘッドとの繋がりはあるの?
スネークヘッドとの繋がりについてですが、まず『スネークヘッド』の存在はご存知でしょうか。
スネークヘッドとは、中国からの密航者を斡旋する組織で、これまでも度々メディアを騒がせてきました。
怒羅権とスネークヘッドは全く別の組織ですが、協力関係にあったとされており、スネークヘッドが密入国させた中国人たちを怒羅権が管理する等していたそうです。
大和総研のレポート・コラムでも触れられているように、スネークヘッドは最近では耳にすることが少なくなってきました。
これは、日本の警備体制や日本の滞在資格をめぐる国外への対応に影響を受けていることが伺えます。
チャイニーズドラゴン組織図はなく流動的!弱体傾向にあり!
チャイニーズドラゴンは様々なブログでも話題にあがり世間を騒がせていましたが、明確な組織図はなく流動的であるというのが実態のようですね。
チャイニーズドラゴンは準暴力団グループであり、葛西で結成された当初は暴力性はなかったように怒羅権には様々な背景があることがわかりました。
弱体化してきている怒羅権に新しい動きがないか、気になりますね。
チャイニーズドラゴンだけでなく、暴力団組織にも影響を与えている日本の警備体制や国外への対応策も注目です。