「禁足地」という言葉をご存知でしょうか?
「禁」という感じが含まれることからも、何かいけないことだということは感じられますが、禁足地とはいったい何のことなのでしょうか?
日本には実はこの禁足地がたくさんあるのです。それらはその地に住む人々から恐れられ、誰も足を踏み入れることのない恐ろしい場所として昔から言い伝えられていることが多いです。
この記事では、そんな少し怖ーい「禁足地」についてご紹介いたします。
禁足地の意味とは?
それではさっそく禁足地という言葉を解説していきます!
禁足地とは?
禁足地とは漢字の意味のごとく、足を踏み入れてはならない場所のことをいいます。
ゲーム「モンスターハンター」シリーズにも禁足地というフィールドが登場します。
そちらでこの言葉を知った方もいるかもしれませんね。
禁足地の意味は?
では、禁足地は具体的にどんな場所のことをいうのでしょうか?
禁足地になる理由は?
地盤が緩いなどの危険があったり、法律的に出入りが禁止されている場所もありますが、禁足地という言葉は宗教的・地域の伝承などによって出入りしてはいけないとされるところに使われやすい傾向があります。
禁足地の広さは?
禁足地は、科学的に立証できない不可解な現象、霊的な現象と思われることが起こる、聖域とされているなど、さまざまな理由で踏み入れることを禁じられています。
多くの場合は恐ろしいことが起こるために立ち入りを禁じている恐怖の場所として認識されてい流ようです。
しかし広さはまちまちで、山全体の広さのこともあれば、家の敷地くらいの狭い空間であることもあります。
近づいてはいけない日本の禁足地7選
少しオカルト的な要素が強く見える禁足地ですが、日本には多く禁足地として指定されている場所があります。
ここでは有名な7つの禁足地についてみていきましょう。
あなたの住む地域にも、そんな禁足地として指定されている恐ろしいエリアがあるかも知れません。
日本の禁足地①オソロシドコロ
長崎県対馬市にある「オソロシドコロ」は、対馬に古くから伝わる「天道信仰」の聖地とされており、禁足地として有名です。
「恐ろし所」と変換できることからも、見るからにいけない場所の雰囲気が漂っていますね…!
オソロシドコロはどんな場所?
龍良山にある原生林での中でも、神(=天道法師)が祀られる場所は厳重に管理された禁足地となっています。
オソロシドコロに入る時は、塩で清め、山に入ったら大声を出すことは許されていません。
また、物を落としても拾ってはいけないうえ、転んでもいけないという決まりがあるそうです。
天道法師のお墓である「八丁郭」には決して背を向けてはならず、帰る際は後ろ歩きをして帰るといいます。
誤って天道法師を祀る石塔をみてしまったときには「いんのこ(犬の子)」と唱えながら背を向けずに去るということを覚えておきましょう。
日本の禁足地②八幡の藪知らず
千葉県市川市八幡にある「八幡の藪知らず」はタタリの藪知らずとも呼ばれ、はいったら最後、二度と出てこられなくなるという伝承があります。
八幡の藪知らずとはどんな場所?
江戸時代から姿を変えず、今の状態を保ち続けていると言われている八幡の藪知らずは、藪の中で竹を切った人が変死を遂げるなど不可解な現象もあり、現在もこの一角だけ竹が茂っています。
国道14号沿いの市川市役所の向かいに位置する八幡の藪知らずは、意外にも人通りは多いのですが、広さは18m程度に過ぎません。
しかし、一度入ったら一生出てこれなくなると恐れられているのです。
広さを考えても迷うというよりは、神隠しにあってしまう人が多いのではないでしょうか。
日本の禁足地③新開の森(シガイの森)
滋賀県近江八幡市にある「新開の森(シガイの森)」もまた禁足地として有名です。
この場所は心霊スポットとして訪れる人も多く、そのような冷やかしで訪れた人の具合が悪くなったり、この世のものではないものを目にしたりしているようです。
シガイの森はどんな場所?
この場所は、戦国時代に織田信長が首切りの処刑場として使っていたという言い伝えがあるほか、城を抜けだした女中の首を切ったなどと言われています。
今現在では、近くを走る県道2号線からもすぐに分かるぐらいに目立つ森です。
この森が不自然な形で残っているのは、この場所の木を伐採すると祟りがあると言われているため。
聖域としての禁足地ではなく、立ち入ると恐ろしい目に合う恐怖の禁足地のようです。
日本の禁足地④沖ノ島
福岡県宗像市に存在する「沖ノ島」は別名「神の島」とも呼ばれています。
島全体が宗像大社沖津宮の御神体となっていて、今では日本でも数少なくなっている女人禁制の伝統を今でも守っている珍しい場所です。
沖ノ島はどんな場所?
「女人禁制」の通り、島に入れるのは男性のみ。
上陸をする前には必ず禊をし、島内でも厳しいルールが設けられています。
たとえば、4本足の動物の肉を食べてはいけない、島にあるものは持ち出してはいけない、島の中で見たものや起きたことは他言無用、などがあります。
男性でも5月27日の現地大祭と呼ばれる日以外は立ち入りを認められず、その数もごく少数に制限されてきました。
2018年からは研究者らを除く一般人の上陸は全面禁止とされています。
日本の禁足地⑤煙島
兵庫県南あわじ市福良にある「煙島」は淡路島から150もほど沖合いに出たところにある小さな島です。
お椀を伏せたような形の小島で、手が届きそうな近さですが入るのには許可が必要で出入りが制限されています。
煙島はどんな場所?
煙島の島内では、一ノ谷の合戦で敗れた平敦盛の首塚が祀られており、この首塚に供物をしないと祟られる、首塚には触れてはいけないなどの言い伝えがあります。
煙島の「煙」とは、敦盛の首を火葬したときに出た煙が由来だと言われています。そんな戦火の苦しみや恨みが祟りとなって今も残っているのかもしれませんね。
日本の禁足地⑥奥の院「御廟(ごびょう)」
和歌山県高野山にある「御廟」は、高野山を6つの区画に分けた中の一つ、奥の院地区のさらに奥深くに存在します。
高野山は全て真言宗総本山の金剛峯寺の境内となっており、多数の寺院やお墓などが立ち並んでいますが、その中でも御廟は真言教の開祖「空海」が今なお修行を続ける場所だとされています。
御廟はどんな場所?
開祖である空海がいるとされるため、この場所は非常に高貴な場所として扱われています。
怪しげなことが起こる、というよりは聖域として立ち入りを禁じられているのですね。
御廟に立ち入りを許されているのは食事と衣服を運ぶ僧侶のみで、御廟での出来事は他言無用とされています。
日本の禁足地⑦人魚神社
沖縄県八重山郡竹富町にある「人形神社」は、神の島とも呼ばれる新城島(あらぐすくじま)の中にあり、別名ジュゴン寺とも呼ばれています。
人魚神社はどんな場所?
人魚神社に祀られているのはジュゴンの骨です。
かつて島の周りにはジュゴンが生息しており、このジュゴンを人魚として首里王府に献上していた歴史があります。
その昔島民の食料として貢献してくれたジュゴンの供養としてこの神社が創建されたため、島の聖地として扱われており、部外者はもちろん、祭司以外も立ち入りは許されていません。
禁足地に入ったらどうなる?入れる禁足地も紹介!
さまざまな禁足地をご紹介しましたが、やはり恐ろしい場所が大半のようで、入ると調子が悪くなったり、怪奇現象に苛まれるといったパターンが多いよう。
実際にこの禁足地に足を踏み入れるとどうなってしまうのでしょうか?
禁足地の祟り?禁足地に入った人の末路とは?
…(中略)実は禁足地というのは悪霊よりも恐ろしく霊媒師も無暗に手が出せないところだと分かりました。
まもなく禁足地通過します
うっ、やはりあの煙突、煙を見ただけで吐き気が…
しばらく車窓から目を離します
— 141日後に論文試験に合格するメジLO (@Mackey64111347) July 14, 2019
症状はさまざまですが、禁足地に入ったことを後悔する方が多いようです。
禁止されている場所には何か理由があるということですね。皆さんも無闇に足を踏み入れないように注意してください…!
近年解放された禁足地「蛇の池」
埼玉県さいたま市大宮区にある大宮氷川神社。
大宮氷川神社は2,400年以上の歴史があり、約280社の氷川神社の総本社です。
埼玉一のパワースポットとして知られるこの神社ですが、その中にある「蛇の池」はその昔禁足地として有名な場所でした。
蛇の池はどんな場所?
その昔、大宮氷川神社に祀られるスサノオノミコトがヤマタノオロチを退治したことに由来し、この池を蛇の池としたようです。
蛇は水神の化身と言われ、聖域として長らく扱われてきましたが、近年道も整備され立ち入りができるようになっています。
蛇の池からは現在でも水が湧き出ていますが、この湧水があったためこの地に神社ができたとも伝えられており、氷川神社の発祥の地とも言われています。
境内の手水場の奥に、蛇の池が存在しています。
ご興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか?
怖すぎる禁足地とは?意味や日本の禁足地を紹介!まとめ
禁足地の意味や実際に日本にある禁足地をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
禁足地といえば恐ろしい場所というイメージが強く思われましたが、それだけではなく聖域といった神聖な場所も同じように扱われているのですね。
しかし、踏み入ると失礼に当たることがあるほか、恐ろしい現象が起こる可能性があることもわかりました。
近くに禁足地がある場合も、無闇に足を踏み入れないように注意しましょう!