カラオケボックスは基本的に個室ですが、監視する人がいないので実際のところ部屋の中で怪しいことが行われていても誰も知ることができません。
そのため、カラオケボックスの中で「女性へのわいせつ行為」や「薬物密売」が行われており、犯罪の温床や警察沙汰になるという事件も過去にありました。
こういった事件があったことから個室内に監視カメラを設置するお店が増えたのです。
では現代のカラオケボックスで、個室に監視カメラがない店はあるのでしょうか?
人気カラオケ店「まねきねこ」含め調査しました。
カラオケに監視カメラは設置されてる?
コンビニエンスストアやショッピングモールなど、不特定多数の人が出入りするような大きな施設で壁や天井に防犯カメラや監視カメラが設置されているように、カラオケボックスでも当たり前に防犯カメラは設置してあります。
しかし監視カメラはどうでしょう。
人の行動をカメラを通して監視するためのものですが、実はカラオケボックスの個室に設置しているお店もあるようです。
ではそれらはカラオケ店のどこに置いてあるのでしょうか?
監視カメラと防犯カメラの違いは?
防犯カメラは「犯罪を事前に防止するために、目立ちやすい場所に設置するカメラ」であり、カメラがあることを視覚的に認知させることで「見られている」という意識にさせ犯罪を起こそうという心理状況にさせないようにします。
犯罪を防止という目的から人を感知して光るものや、ダミーのカメラなども使用されたりします。
人間の心理を利用し、いかに当事者にカメラの存在を認知させるかがカギになります。
一方で監視カメラは「事件や事故が起きたときに、現場の詳しい映像を残す目的で使用されるカメラ」です。
このカメラは監視することが目的なため防犯カメラとは違ってどこにあるか気づかれない場所に設置し主に24時間監視していることが多く、防犯カメラのように目立ちやすいビジュアルだったり、ダミーなどはありません。
また、監視カメラに関しては犯罪目的だけではなく、防災やライブカメラなどにもよく使用されており用途は多くあります。
監視カメラや防犯カメラの3つの種類
監視・防犯カメラには多くの種類がありますが、代表的なものをいくつか挙げたいと思います。
これらはサイズや形状によって「監視するためのもの」なのか「防犯のためのもの」なのか特徴が違ってきます。
どのカメラをどこに設置するかで対象に対してどれだけ効果を発揮できるかが変わってきます。
小型・特殊形カメラ
小型カメラはかなり小さいサイズなので隠しやすく、特殊型カメラは見た目でカメラだと判断するのが難しいため当事者に気づかれにくいです。
これらは共通して「気づかれにくい」特徴があるため、隠しカメラとして証拠を収めるために使用されることが多いです。
洋画や刑事もののドラマに出てくるのはこのタイプのカメラになります。
また、昨今では盗撮に使われてしまうケースもあるようです。
ドーム型カメラ
ドーム型カメラはカメラが設置してあることに気づきにくく、ドーム状の形をしているカメラになります。
なぜこの形をしているかというと、相手から見て圧迫感のないようなフォルムを考えた結果このようになったそうです。
カメラのレンズ部分が黒くなっており外から見えづらいのでどこまでの範囲が映像として残されているか判断がつきにくいです。
このタイプのカメラは広角になっているのでかなり広範囲を映像に残すことができます。
ボックス型カメラ
四角くて細長い特徴をしたこのカメラは、街中でも見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
このカメラは標準型防犯カメラと言われており、主にショッピングモールや金融機関など、不特定多数の人が出入りするような施設に設置されることが多いです。
かなり大きいサイズなため、カメラの存在を示すには効果的なサイズ感であるといえます。
テレビの横のカメラは撮影用
よくあるテレビスタジオにある大きくて黒いカメラは完全に撮影用のものになります。
映像制作に使われるため監視や防犯のためには使用されません。
カラオケのカメラはどこに設置されている?
では、カラオケ店にはどこにどのようなカメラが設置してあるのでしょうか。
防犯カメラは受付や廊下の天井に設置してあることが主で、部屋に入るまでや出た後の行動を映像に残しています。
監視カメラの場合は個室内のカラオケの音響機器の付近においてあることが多いです。
部屋自体が暗い場合はどこにカメラが置いてあるか気づかないことも多々。
ただ、会社によっては防犯カメラは置いても、個室内などに監視カメラは置かないこともあるようです。
なぜかというと、監視カメラが置いてあることに対して不満感を持ち、プライバシーを侵されていると感じてしまう顧客もいるからです。
カラオケのカメラで店員に見られている?
カメラが設置してあるくらいですから、「常時カラオケ店のスタッフに監視されているのではないか?」と不安になる人もいるでしょう。
誰かに監視されているという気持ちのままカラオケにいても、なかなか楽しめないですよね。
実際のところ顧客は常時監視されているのでしょうか?
店員はカメラをあまり見ていない
カメラを設置しているとはいっても、24時間カラオケ店のスタッフがつきっきりで監視しているわけではありません。
彼らにもほかに仕事があるため、ずっと映像を見ているわけにはいかないのです。
これはカメラを設置しているカラオケによって異なりますが、撮られている映像を確認できるスタッフが限られている場合もあります。
カラオケでカメラが設置されている理由は?
では、なぜカラオケ店にカメラが設置されているのでしょうか?
カメラは多くの人が出入りする上に密室空間であることから、主に防犯のために使われます。
カラオケは密室であるため売春や薬物売買などの犯罪行う場所に使われる可能性が高く、犯罪の瞬間を映像として残しておくために設置されるのです。
カラオケの防犯カメラはあくまでも防犯目的で証拠映像を残すために置かれていることから、犯罪行為などが行われない限りは取られた映像が無断で外部に流出することはないです。
抑止のために「監視カメラ作動中」の張り紙をする店舗も
監視カメラ作動中という張り紙をすることで、「誰かに見られているから控えよう」という人間の心理を利用して、あえてカメラを設置していることを相手にわかりやすく示すことで犯罪を事前に防止します。
実際に監視カメラを設置しているお店もあれば、ダミーのカメラを分かりやすい位置に設置して、見られているという意識を相手に持たせ犯罪をさせないようにしているお店もあります。
この張り紙はない店も多いです。
カメラのない店は?主要カラオケチェーンの監視カメラ設置状況を調査!
では、多くの人が利用する大手カラオケチェーン店はカメラを設置しているのでしょうか?
カメラの有無について、有名な3つのカラオケ店についてまとめました。
ジャンカラ
ジャンカラでは公式HPの質問欄で
と明言しています。
ですが、防犯カメラは設置してあるとのことです。
ビッグエコー
業界大手のビッグエコーでは部屋に監視カメラがあるかどうかの有無は各店舗により異なるようです。
気になる場合は直接店舗まで問い合わせる必要がありそうですね。
店舗によっては監視カメラを置いているところもあるといいます。
まねきねこ
多くの店舗が飲食物持ち込み自由なまねきねこでは、各部屋に防犯カメラが設置してあるものの監視カメラを置いてあることはないようです。
元スタッフによると、「人件費を削るためにスタッフを最少人数にして営業しているためカメラを確認する余裕がない」とのことでした。
防犯カメラはあるが、監視カメラはほとんど設置されていない
いくつかのカラオケ店について例を挙げましたが、監視カメラは置いていない店がほとんどでした。
しかし、防犯上の理由から防犯カメラは置いている店舗が多いようです。
犯罪の温床になる可能性がある密室空間では最低限の防犯対策が必要ですが、あまりにも人の目を気にしすぎて楽しめないようでは、娯楽施設として厳しいところがあります。
防犯カメラが設置されてはいるものの監視カメラのように常に誰かに監視されているわけではないので気兼ねなく楽しめそうですね。