生けとし生けるものの宿命として、生物の命はいつか尽きます。
しかし、その自然のルールから外れた生き物がプラナリアでであり、まるで不死身であるかのような特徴を持っています。
魚の飼育や水槽インテリアなどをしている人はプラナリアのことを知っていることもありますが、全く知らないという人もいるでしょう。
プラナリアが死ぬ時とはどんな時なのでしょうか?そして、殺し方はあるのでしょうか?
今回は知らない人にも是非知ってほしい、非常に面白い生き物であるプラナリアについて紹介していきます!
プラナリアってどんな生き物?
魚の飼育や水槽インテリアなどをしている人はプラナリアのことを知っていて、厄介者と思っていることもあるでしょう。
プラナリアの殺し方を検索したことがある人もいるかも知れませんね。
プラナリアのことを知らない人も多いと思いますが、意外と身近で面白い特徴を持つ生き物です。
そのため、プラナリアのことを知識として知っておいても良いでしょう。
プラナリアの身体的特徴とは?
プラナリアはウズムシという生き物の種類で、水の中で生活をしています。
いろいろな種類がいますがよく見かけるのは体長は2cm~3cmほどで、見た目のシルエットはナメクジのように細くて、頭が三角形になっているものでしょう。
また、オスメスの区別のない雌雄同体で、有性生殖と無性生殖の両方で繁殖するという特徴もあります。
プラナリアはどこにいる?
プラナリアは日本にも生息していて、主に綺麗で流れが穏やかな川などに住んでいて、石の裏などにくっついています。
ただし、魚の飼育や水槽インテリアなどをしている水槽で増えることもあります。
そのため、プラナリアは珍しい生き物ではなく、意外と身近にいる生き物だということがわかります。
プラナリアに害はないのか?
プラナリアが発生しても魚に直接的な被害を与えることは少ないです。
しかし、大量に発生すると水槽内の見た目が悪くなったり、メダカのような小さな魚の卵などは食べることはあります。
そのため、大きな被害はないものの、魚の飼育や水槽インテリアなどをしている人にとっては厄介者となります。
プラナリアは不死身?
プラナリアの最大の特徴は驚異の再生力です。
頭を切り落とされても頭を再生し、切り落とされた頭の方は体を再生して2匹に増えます。
さらに細かく体を5等分に切ると、駒切れになった体はそれぞれで再生を行って5匹に増えます。
また、顔を縦半分に切ると、それぞれの頭が顔の半分を再生して体は1つなのに頭を2つ持った状態になります。
どれだけ体が細かくなっても再生してしまうので「プラナリアは不死身の生き物」という印象を持たれることもあるようです。
プラナリアが死ぬときはあるのでしょうか?
プラナリアが爆発的に増える原因
プラナリアは水槽の中で大量発生するケースがあるようです。
これは細切れになった分だけ、その数を増やしてしまう驚異の再生力があるためです。
また、プラナリアは再生によって増えるだけでなく卵も生むようなので、その再生力・繁殖力で寿命がなくいつまでも生き、増え続けることが可能です。
分裂と繁殖をいつまでも続けた結果、気がつくと水槽内に大量発生していることもあります。
プラナリアが死ぬことはあるのか?
「寿命がないのであればいつまでも数を増やし続けるのでは?」「プラナリアが死ぬときはあるの?」と思う人もいるでしょう。
寿命がなく、切っても死なないプラナリアが死ぬときとは一体どのようなときなのでしょうか?
本当にプラナリアが不死身であれば、ミキサーにかけて粉砕してもまた復活することも可能なのでしょうか?
塩で駆除できる?
いつまでも生き続ける不死身のプラナリアですが、実は塩に弱いです。
水槽であれば塩分濃度を2%くらいになる量の塩を入れることで駆除ができます。
ただし、水槽内に魚や水草などがある場合は、一緒に塩の影響を受けてしうので、プラナリアを塩で駆除するのであれば、魚や水草などは退避させるようにしましょう。
また、水槽内に塩が残らないように駆除の後はしっかりと水槽を洗う必要があります。
炭酸水で駆除できる?
水槽に炭酸水を入れれば水中の生き物は酸欠になるので、プラナリアも駆除することが可能です。
ただし、塩と同様に魚や水草は退避させておきましょう。
他にもプラナリアは綺麗な水がないと生きられないので、水質が悪くなると死に、熱さや寒さにも弱いので水温が原因で死ぬことがあります。
そのため、水の環境が自分に適した状態でなくなったときがプラナリアの死ぬときとなるようです。
食後に切断すれば死ぬ?
プラナリアは水の環境が悪ければ死にますが、切られることに関しては驚異の再生力があるので無敵のように思えます。
しかし、食事をした後に体を切られると、自らの消化液によって溶かされて死ぬときもあります。
そのため、不死身に思えるプラナリアも意外と繊細であり死ぬときも多いです。
ミキサーにかければ復活しない?
食後のタイミングさえ注意すれば、プラナリアはまだまだ切られることに対して無敵感はあります。
プラナリアが失った体を再生できるのは、体のどの部分にでもなれる細胞を身体中に持っているためです。
その細胞があることで、体の一部を失ったとしても失った部分を新しく作ることができる仕組みとなってます。
驚異的なその再生の仕組みは1900年頃から研究されていますが、その再生力にも限界があります。
もし、体を細切れにするのではなくミキサーで粉砕すればさすがに再生はできません。
プラナリアが再生する仕組みとしては神経節が不可欠ですが、ミキサーにかけられればその神経節が破壊されるので再生はできません。
また、体を切ると再生はしますが潰された場合は再生できずに死にます。
プラナリアが発生する3つの原因
プラナリアが住んでいるのは綺麗で穏やかな川ですが、水槽で急に発生することもあります。
いきなりプラナリアが発生するとびっくりしてしまいますね!
水槽で発生したものたちは一体どこから入り込むのでしょうか?3つの原因を見ていきましょう。
原因①:水草で持ち込む
いくら再生や繁殖力の強いプラナリアでも、何もない場所から生まれることはありません。
そのため、水槽で発生した場合には何らかの形で持ち込んでしまったことになります。
注意しないといけないのは水草で、水草にプラナリアやその卵が付いていると水槽の中で増殖してしまいます。
対策としては徹底的な水洗いと目視で見つける方法がありますが、卵は非常に小さいので見逃す可能性もあるでしょう。
また、プラナリアはたった1匹からでも数が増やせるので非常に厄介です。
原因②:天敵がいない環境
もし、プラナリアが水草などから水槽に侵入したとしても、淡水魚のスカーレットジェムや熱帯魚のチェリーバルブなどの天敵が水槽にいることで数を増やすことができないようです。
水槽内に天敵がいなければプラナリアが増え放題となってしまいます。
そのため、これらの魚を飼育することも対策法の1つです。
原因③:成長に適した環境
プラナリアの育つ環境が水槽内で整っていれば、元気に増殖してしまいます。
プラナリアの生活に適した環境とは、綺麗な水質と20℃前後の水温です。
魚の飼育や水槽インテリアなどではこの環境は整いやすいので注意が必要です。
プラナリアは面白いけど厄介な生き物だった!
プラナリアは驚異の再生力を持っていて「不死身の生き物では?」「いつまで生きるの?」と不思議に思ってしまいます。
プラナリアは大量発生することもあり、大きな害はないものの魚の飼育や水槽インテリアなどをする人たちにとっては厄介者です。
しかし再生力は高いですが、非常に繊細で水温や水質が合っていないとすぐに死んでしまいます。
不死身なのにすぐに死ぬという面白い特徴を持っているので、その特徴を観察するために逆にプラナリアを飼育してみるのはいかがでしょうか?