2008年4月18日に東京都江東区のマンションで女性が殺害された事件を覚えていますか?
『江東マンション神隠し殺人事件』と呼ばれ、当時の世間を騒がせました。
この事件はただの殺人事件ではなく内容が残忍かつ動機も一般感覚からは理解されず、当時トラウマになった人が続出したと言われています。
この『江東マンション神隠し殺人事件』の犯人は、星島貴徳という人物です。
今回は、そんな凄惨な事件である『江東マンション神隠し殺人事件』の犯人である星島貴徳の生い立ちや犯行に至るまでの経緯についてお話していこうと思います。
江東マンション神隠し殺人事件の真相は?星島貴徳の犯行動機がヤバい!?
まずは『江東マンション神隠し殺人事件』の概要についてまとめました。
星島貴徳は、残忍すぎる殺害方法および殺害後の行動を起こしています。
身勝手な犯行に、当時怒りを覚える方も多かったのではないでしょうか?
まずは、星島貴徳が事件を起こした動機から紹介していきます。
星島貴徳が事件を起こしたおぞましい動機
『江東マンション神隠し事件』の犯人である星島貴徳の犯行に及んだ動機は、おぞましく、身勝手な動機でした。
これから紹介しますが、刺激の強い内容になっているので閲覧注意です。
覚悟して読み進めてくださいね。
女性の四肢切断への執着心があったため
犯人である星島貴徳は、自身のあまりにも歪みきった性癖が原因で犯行におよんでしまいます。
どのような性癖かというと、女性の四肢切断(アポテムノフィリア)と言われるもので、四肢が切断された姿や断面、それを補う義手・義足などに対して性的興奮を覚えるというものです。
星島貴徳は、当時mixiのアカウントを持っていましたが、プロフィール記入欄には『だるま、だるま、だるま、四肢切断』と記載しており、四肢切断(アポテムノフィリア)に対して異常な執着心があったということがわかります。
四肢切断(アポテムノフィリア)の人は欠損した四肢にしか性的興奮を覚えず、五体満足の人間に対しては美しいという感情が沸かない傾向にあるそうで、破壊したくなる衝動に駆られるそうです。
性奴隷を手に入れたかったため
逮捕後の取調べで、星島貴徳は「東城瑠理香さんを自分の部屋に連れていき、性的快楽を与えたら、自分の言いなりになると思った」「自分なら、できると思った」と発言しています。
また、検察官が「あなたの何にしようと思っていたんですか?」 と質問しました。
この問いに星島貴徳は「性奴隷です」と答えたようです。
更に検察官が性奴隷について説明を求めたところ「私のセックスで、私に依存していただいて、私のことが必要な女性にすることだと思います」と意味の不明な発言もしています。
女性の殺人や傷害事件の動機で“性奴隷を手に入れたかった”という犯人は多いのですが、星島貴徳の動機は同じ犯罪の中でも一線を超えていますよね。
同じマンションに住む東城瑠理香さんを拉致して殺害
2008年4月18日の夜、東京都江東区潮見二丁目にあるマンションに住んでいた当時23歳の会社員・東城瑠理香さんが同マンションの2部屋隣に住む星島貴徳に拉致された後、殺害されてしまう事件が発生しました。
このマンションは多数の防犯カメラやオートロックなどがあり、女性が住むには安心安全なセキュリティを備えていたため、当時このマンションに姉と住んでいた東城姉妹は安心していたと言います。
そのため、事件発生時は不審な人間が出入りした形跡も無かったために、「神隠し事件」としてメディアが報じたのです。
遺体をバラバラにして遺棄する
次は、殺害方法と事件が発覚した経緯です。
事件が発覚した経緯は、同居していた東城瑠理香さんの姉が帰宅したのがはじまりです。
いつもいるはずの妹・東城瑠理香さんの姿がなく、玄関に入ってすぐの壁や散乱する雑誌に血痕が付着しているのを発見し、直後に警察へと通報され事件が発覚しました。
この時点で東城瑠理香さんはまだ生きていたようですが、警察の捜査が開始されたことを知った犯人・星島貴徳は焦り、自分の部屋に監禁していた東城瑠理香さんの首を包丁で刺して殺害しました。
そして、星島貴徳は、証拠隠滅のために遺体の解体と遺棄をおこなっています。
詳しくは下記にまとめましたが、内容がショッキングなため、覚悟を持ってご覧ください。
【※閲覧注意!】
・遺体を風呂場に運び、部屋にあった包丁とノコギリでバラバラに体を解体
・トイレに流せるように包丁やノコギリで肉を削ぎ落とし、骨と肉に分解
・削ぎ落とされた肉や胴体を切り裂き摘出された内臓をまな板上で細かく切り刻み、トイレに破棄
・頭部は髪の毛を切り落とし、耳・鼻・唇をつけたまま剥ぎ取る
・頭蓋骨から眼球と脳みそをえぐり出し、頭蓋骨以外の全てをまな板で細かく切り刻んだ後、トイレで破棄
・全ての残った骨はノコギリで細かく切り刻まれ冷蔵庫に隠ぺい
翌日、警察がマンション全室に行った任意の家宅捜索の際には、事件とは無関係な段ボール箱を捜査員に見せて中身を確認させ、警察の動向から中身を詳しく調べないだろうと考え、遺体の一部が入っていた段ボール箱をあえて自ら示し、中身確認を促すなど巧妙かつ大胆に振る舞ったそうです。
結局、遺体が入った段ボール箱を警察は見逃すこととなり、犯人発覚が遅れてしまいました。
その後、処理しきれなかった遺体の一部は、星島貴徳が出勤時に少しずつゴミ捨て場に遺棄するなどし、2008年5月1日までにすべてを処理したようです。
指紋照合で星島貴徳がひっかからなかった理由は?
事件が発覚した直後に、警察はマンションの全住人に対して指紋の採取をおこない、指紋の照合をしていました。
もちろん、犯人である星島貴徳の指紋も照合されましたが、被害者の室内から検出された指紋と一致しなかったのです。
なぜ一致しなかったのか…なんと星島貴徳は、犯行をおこなう前に星島貴徳は、薬品を使って指先の皮膚を壊し、手の指10本とも指紋を読み取りずらくさせていました。
そのために指紋が正確に照合ができなかったようです。
しかし、それを不審に思っていた警察は、再び1ヶ月後に星島貴徳の元を訪れ再度指紋の採取をお願いしています。
この頃には、指紋が再生されており、事件現場で採取されていた指紋と星島貴徳の指紋が完全一致したことから、星島貴徳の逮捕へと至りました。
星島貴徳の生い立ちは?いじめや大手企業内定の噂の真相は?
ここまでは『江東マンション神隠し殺人事件』の真相や犯人である星島貴徳の驚くべき犯行動機などを解説してきましたが、憤りを感じている人も多いのではないでしょうか。
ここからは、凶悪犯罪者になってしまった「星島貴徳」の生い立ちを解説します。
なぜこんな事件を起こしてしまい、凶悪な人格になってしまったのでしょうか?
星島貴徳はどのような人生を歩み、家族との関係はどうだったのか…調査してきましたので、紹介します。
1:普通の家庭に生まれ育つ
星島貴徳は、1975年1月5日に岡山県岡山市で4人兄弟の長男として生まれました。
家族構成は父親・母親・兄弟4人の6人家族です。
父親は税理士で祖父は政治家という、一般よりも裕福な家庭に生まれているのですが、両親に対し法廷で「両親を殺したかった」ではなく「いつかは殺す」と考えていたと、供述しています。
家族に対しての不満は相当なものだったようですが、両親は何をしたのでしょうか?
両親のことを恨む理由として、次のような理由が考えられます。
2:幼少期に大やけどを負う
星島貴徳は1歳11ヶ月のころ、飼い猫を追いかけていて、浴槽の蓋の上に乗ったところ、蓋が落ちて熱湯が張られていた湯舟で足を大やけどを負ってしまいます。
やけどを負う前には少しずつ歩けていた星島貴徳ですが、やけどが原因でハイハイに戻ってしまうくらいの、大やけどだったそうです。
2歳半になった頃両親が海に連れて行くと砂浜で再び歩き始めたようで、両親は安心しました。
しかし、この大やけどが星島貴徳の今後の人生に大きく関わってきます。
3:小学校ではやけどが原因でいじめに
小学生になった星島貴徳は物心がつきはじめ、足に残った大やけどの痕に大きなコンプレックスを抱くようになりました。
星島貴徳がやけど痕に対してコンプレックスを持っていると知った父親は、コンプレックスを克服させようと行動します。
「そんなやけど痕くらい気にするな」と、星島貴徳に言い聞かせ、星島貴徳が嫌がるのを無視して、半ズボンを履くように強要したそうです。
しかし、学校ではケロイド状になったやけどの痕を気持ち悪がられてしまい、イジメに発展してしまいました。
このことから、法廷で星島貴徳は、「父親に叱られた」「死ぬほど苦しんでいるのに両親は守ってくれなかった」と発言し、両親に対する恨みを供述しています。
中学生時代には家族に恨みが芽生え始める
中学生になった星島貴徳は、ある日母親に質問を投げかけます。
「なぜ自分が幼少期にやけどをしたのか」と訪ねたようです。
母親は、正直に真実を話しましたが星島貴徳は「そうか」と返事をしただけで、以降、その話をすることがなくなったそうです。
この頃から星島貴徳は、「このやけど痕が原因で恋愛とは無縁になっている」と絶望をし始めたと言われています。
また、両親に対する深い恨みも、この頃から芽生えはじめたようです。
高校生時代にやけどを取り除く手術を行う
中学校を卒業した星島貴徳は、地元の高校に進学し、学科は情報処理科を学んでいました。
星島貴徳はやけどの痕であるケロイドを取り除く手術を高校2年生のときに受けたようです。
手術のため、夏休みに1ヶ月半入院生活をしていた星島貴徳に、担任の先生と同級生がお見舞いに来てくれていました。
この時「息子は一人ぼっちではない」と母親は感じ、安心したそうです。
社会人になりセガが勤務先に
高校を卒業した星島貴徳は、両親の元から離れる決断します。
両親との関わりを絶ちたい星島貴徳は、勤務先を実家から離れられる場所を探したようです。
そして、プログラミングの能力を活かしてゲーム業界大手のセガに星島貴徳は就職しました。
しかし、プログラミングの職にはつけず、希望とは違う勤務先のゲームセンターで店長を任されてしまい、やりがいを感じなかったのか4年ほどでセガを退職してしまいます。
星島貴徳の職場での評価は、セガを退職後に個人契約の派遣社員として、コンピューターソフト会社に勤務していたころの関係者が裁判でこう証言しています。
と真面目で、問題なく働いていたようです。
星島貴徳の現在は?監獄自殺したとの声も!?
星島貴徳の生い立ちについて紹介していきました。
幼少期の“やけど”が大きくコンプレックスに感じていたようですね。
ここからは、星島貴徳の現在について紹介します。
裁判が終わり、刑が確定している星島貴徳は現在、服役先の刑務所でどのような生活をしているのでしょうか?
2009年に無期懲役が確定
2009年1月13日より開始された『江東マンション神隠し殺人事件』の公判で、検察が死刑を求刑していました。
ところが、裁判所は検察の求刑に対し、東京地方裁判所は被告・星島貴徳に対して無期懲役の判決を下しています。
判決理由は下記の通りです。
①「性の奴隷にしようとして拉致し、事件発覚をふせぐために被害者の存在を抹消すしかないと考えた自己中心的で卑劣な犯行で、酌量の余地はない」と厳しく指弾しました。
②しかし、「死刑選択には相当強い悪質性が認められることが必要となるが、この殺害では執拗な攻撃を加えておらず、残虐極まりないとまではいえない」と付け加えました。
③「被告は罪を悔いるため、死刑は重すぎる」と理由を述べています。
判決を受けた検察は量刑不服で控訴しましたが、2009年9月10日に開かれた控訴審判決公判にて、東京高裁は検察側の控訴を棄却しています。
①東京高裁は犯行を「殺人などの重大犯罪で、冷酷かつ残虐で人倫にもとる犯行」と指摘しました。
②指摘はしましたが、殺害方法の残虐性や殺人、死体損壊・遺棄の計画性を否定し、「前科はなく、罪を悔いて謝罪の態度を示しており、矯正の可能性がある」と考え、被害者が1人で死刑にになった事案とは違うと説明しました。
③理由を説明したうえで「極刑がやむを得ないとまでは言えない」と結論づけた結果、一審東京地裁判決を支持し、検察側の控訴を棄却しました。
判決を受けた検察は『憲法違反や判例違反などの明確な上告理由がない』と発表し、上告を断念しています。
被告の星島貴徳も上告しなかったので、星島貴徳の無期懲役が2009年9月25日に確定しました。
2024年6月現在も『千葉刑務所』に収監されているそうです。
獄中自殺の噂は本当?
刑務所に収監されている星島貴徳についてSNSやネット上では『獄中自殺』をしたのではないかと、噂になりました。
結論を先に言ってしまうと、この噂は『デマ』です。
星島貴徳が服役しているとされる千葉刑務所では、2010年7月と2015年6月に2回、独居房の受刑者が箸で両目をついて自殺してしまう事案が発生しています。
自殺方法があまりにも狂気染みていることから、自殺した受刑者は星島貴徳ではないかと、噂が広まったそうです。
しかし、その後この噂がデマだったことが明かされました。
事件が起きたマンションの現在は?
事件が起こったマンションは、殺人がおこってしまったので現在も『事故物件』扱いになってしまっています。
事件発生直後は退去を希望する人が続出していたようですが、現在はオーナーも変わり、家賃やマンンション名が変更されたこともあり、徐々にではありますが入居希望者が増えてきているそうです。
それでも、事故物件の情報提供ウェブサイトである『大島てる』では有名な事故物件として挙げられています。
星島貴徳は事件後にテレビのインタビューを受けていた!?
まず初めに下記の動画をご覧ください。
なんとこの動画は、星島貴徳が逮捕前に報道陣からインタビューを受けている映像です。
報道陣の質問に対し星島貴徳は、淡々と冷静に受け答えをしているのがわかります。
質問内容にもしっかりと答え「自分が警察から疑われてしまっている」「殺害された女性とは面識がない」など被害者と無関係のような発言をしており、特に殺害を疑うような発言はしていませんでした。
殺人を犯した後に、このように平然とした表情でメディアに堂々と出演できる星島貴徳は、まさしく『サイコパス』としか言いようがありません…。
江東マンション神隠し殺人事件の真相と犯人・星島貴徳が残虐すぎた
『江東マンション神隠し殺人事件』の真相と犯人である星島貴徳の生い立ち・犯行動機・現在についてお話していきました。
犯人である星島貴徳は、辛い過去を抱えて生きてきたようですが、どんな理由があっても殺人はしていけません。
また、隠蔽方法も残虐で身勝手なものなので、当時を知る人からすると無期懲役の判決でも軽く感じる人が多いようです。
それでも裁判所が決めたことなので、私達は何もすることができません。
星島貴徳には残りの人生しっかりと罪と向き合い、反省してほしいですね。
被害にあわれた東城瑠理香さんのご冥福を改めて祈ります。