若者の間で大人気の動画編集アプリCapCut(キャップカット)。
分かりやすさと使い勝手の良さで人気ですが、実は検索すると「CapCutには危険性がある」と出てきます。
「危ないって噂は本当なの?」「個人情報に問題はないの?」このような疑問や心配を持つ方も多いことでしょう。
動画編集アプリの1つにすぎないはずのCapCutにはなぜ危険性があると言われているのでしょうか?
今回はCapCutが危険と言われる理由や本当に危険なのか?について徹底調査しました。
CapCutが危ないと言われる理由10選!
ここ数年、主にTikTokなどでCapCut(キャップカット)で編集された動画を見かけるかと思います。
CapCutは他の編集アプリと比べて使い方がわかりやすくスマホで操作しやすいため、初心者でもかなり扱いやすいのが特徴です。
また、多くの編集機能を無料で使用できるというのが、人気の大きな理由でもありますね。
またほとんどの動画編集アプリでは、作成した動画を保存するときにそのアプリのロゴが付いてしまい有料のサービスに加入しないと消せないようになっていますが、CapCutは無料でロゴを消すことができるため、それも人気の要因の1つとなっています。
CapCutはそんな魅力あるアプリですが、インターネットでCapCutと調べると検索条件の候補ワード上位に「CapCut危険性」と必ず出てきます。
検索候補の上位に出てくるということは、かなり多くの人がCapCutの危険性について調べていることになりますよね。
なぜCapCutの危険性が高いと言われているのか、その理由を調べたところ9つありましたので、1つずつ詳しく紹介していきます。
CapCutが危ない理由①提供音源はフリーBGMでは無い
危険性が高いと言われる1つ目の理由は「提供されている音源が全てフリーBGMではないこと」です。
CapCutには動画のBGMや効果音に使用できる音源が多数提供されています。
動画編集アプリで提供されている音源であるため、アプリ利用者は著作権フリーのBGMと思って使用してしまいますが、利用規約の「8.コンテンツ」には以下の通り記載されています。
本規約で明示的に規定されている場合を除き、本サービスからまたはそれを介して利用可能な録音物およびそれに含まれる音楽著作物に関する権利は、一切使用許諾されていません。
CapCutサービス規約より
CapCutで提供されている音源は必ずしもフリーBGMであるとは限らない、ということです。
知らないうちに著作権を侵害している恐れがあるなんて恐ろしいですね。
CapCutが危ない理由②BGMの著作権に注意しなければならない
上記のように、CapCutに使用される音楽は著作権フリーとは限りません。
そのため、著作権のある音源を勝手に使用してしまうと、著作者の意思によっては大問題になってしまいます。
実際にCapCutの音源を使用した動画をYouTubeへアップしてみると、いくつか著作権侵害の通知がきます。
しかも、CapCut側は下記のように音源は提供するものの、問題が起きても責任は取らないと利用規約に明記しています。
すなわち、YouTube上でトラブルが起きても自己責任になるということです。
CapCutで提供されている音源を使用する際にはこのことを踏まえ、注意が必要です。
CapCutが危ない理由③作成動画を勝手に公開されるリスク
危険性が高いと言われている2つ目の理由は、「一生懸命自分が作った動画が勝手に利用されてしまう可能性があること」です。
実は次のように、「CapCutを利用しているユーザーであれば他のユーザーが作成したコンテンツを自由に使うことが可能」と規約に記載されています。
簡単に言えば、CapCutを利用した時点で作成した動画はほぼフリー素材になってしまい、CapCutユーザー以外でも勝手に素材を使えてしまうということになります。
CapCutが積極的にユーザーの投稿動画を利用している訳ではありませんが、CapCutの作り上他の人が作った作品がアプリ内で表示される事があるのです。
それで不利益を被る事はほぼありませんが、自身の容姿や個人情報が映っているような作品がアプリ内に表示されてしまう恐れはあります。
特別な理由がない限り、個人が特定されるような作品をCapCutで作るのは止めておいた方が安全でしょう。
CapCutが危ない理由④作った動画の権利をすべて放棄させられる
4つ目の理由は、CapCutの利用規約では「投稿したコンテンツの著作権の放棄を求められる」というものです。
上記のように、CapCutを使って作成したコンテンツは著作権フリーのように扱われ、動画は運営しているBytedance社が所持することになるのです。
ということは、アプリを使って作成した動画をCapCut側やそれを介した第三者も利用できることになります。
一生懸命作ったものの権利を放棄しろと言われることには、不信感を覚える方も多いことでしょう。
CapCutの関連会社や第三者に勝手にYoutube等で作品を公開されてしまうというリスクも0ではありません。
こうなると、無断使用されることは当然ながら、作成した動画の扱われ方に対して不信感を覚える方も少なくないでしょう。
また、修正や派生物の作成・発行もできるとされているため、悪用されないか不安でもあります。
CapCutが危ない理由⑤動画編集アプリにしては集める情報が多すぎる
5つ目の理由が、動画アプリにしては集める情報が多すぎるということ。
下記はCapCutの個人ポリシーです。
つまり、CapCutでは主に以下の個人情報が収集される可能性があるというのです。
デバイス固有識別子
ネットワークの種類・接続
携帯電話のモデル情報と会社
携帯電話利用エリア
アプリのバージョン
OS(端末のOSバージョン)
デバイスの操作と挙動(どう編集したか)
CPU・GPU情報
無料の動画編集アプリでこんなにも情報が必要なのかということに疑問を持っている人は多くいます。
これだけの情報が揃ってしまえば、スマホのハッキングもできたりしそうですよね。
スマホに入っている情報は膨大ですから、下手をすればクレジットカード情報等を盗まれたりなりすましなんかもされてしまうかもしれません。
ネット上では「CapCutが無料なのは、情報を売っているからでは?」と疑う声もあります。
CapCutが危ない理由⑥個人情報が漏れるリスクがある
CapCutのさらに恐ろしい点は、集めた情報を拡散される恐れがあるということ。
画像は規約の最後の部分ですが、動画で使用した画像やそのライセンスを「当社および当社の関連会社、代理人〜その他の関係する第三者に付与します」とあり、かなり広い範囲が含まれてしまっています。
一体どこまでの範囲に情報が拡散されてしまうのか…確かに心配ですね。
CapCut自体が個人情報を悪用する意思はないのかもしれませんが、情報は広まれば広まる程漏洩のリスクは高まってしまうもの。
関連する第三者まで情報が拡散された状態でどのように情報が管理されるのか、不安は募りますね。
CapCutが危ない理由⑦動画非公開設定(鍵垢)ができない
CapCutで作成された動画は、そのアプリの性格上、非公開設定ができなくなっています。
また、CapCut側や第三者も見られるようになっているため、動画をダウンロードしYoutube等で拡散されてしまえば、仮にCapCut側で非公開設定ができるようになったとしても収拾することができなくなってしまいます。
「動画を作っても非公開にしてしまえば自分しか見れないのでは」と思いますが、設定すらできないので、作成するなら誰に見られても大丈夫な動画にすることをおすすめします。
CapCutが危ない理由⑧年齢制限があるため
年齢制限があるアプリというとFPS系のゲームなどが思い浮かぶかと思いますが、実はCapCutにも年齢制限が設けられています。
18歳未満は親の許可がいる
動画編集アプリに年齢制限があるのは、規約違反をしてしまった場合未成年では責任が負えないため、その場合はその保護者に賠償金が請求されることになるからです。
13歳以上でも、未成年の方が利用する場合には保護者の方に必ず相談し、同意を得てから利用する必要があります。
CapCutが危ない理由⑨商用利用できないから
CapCutは、実は下記のように商用利用ができないと書いています。
会社やお店等の宣伝用動画の作成はNGということですね。
そればかりか、広告収入を得る可能性のあるYoutubeにアップロードすることもCapCutの利用規約に抵触してしまう恐れがあります。
ロゴマークがないのでどうやって判別するのかは疑問ですが、「公開して何か起こってもCapCut側は一切責任をとりません」という意思が表れているように思います。
CapCutが危ない理由⑩ウイルス感染のリスクがある
CapCutを利用するうえでは、ウイルスやマルウェアなどの感染にも注意する必要があるとされています。
アプリ内では、メールアドレスをはじめとした様々な情報の登録が求められますが、それも不自然なレベルでした。
また、運営会社が中国資本の企業である事などから、何らかのウイルスが仕込まれていて感染してしまう、という可能性も捨てきれないでしょう。
どんなアプリであってもこうしたリスクがゼロというワケではありませんが、CapCutの場合は怪しい噂があるだけに特に危険視されている部分があるのかもしれませんね。
CatCutの利用規約は危険なの?
ここまでで、CapCutの利用規約についてはやはりなかなかに危険性の高い内容が記載されている、ということがわかりましたね。
長いので最後まで読まずに飛ばしてしまう人の方が多いと思いますが、利用規約を読み進めると早々にその危険性について気付くことができます。
ここからは、他のアプリの利用規約と照らし合わせて見ていきましょう。
TwitterやTikTokにも似た規約がある
実は投稿したものをアプリ側が自由に利用できるという文言は、TwitterやTikTokの利用規約にも存在します。
これはアプリ側が投稿を自由に使おうとしているというよりは、意図しない所で「投稿を使用された」と訴えられたり、ライセンス料を請求されることがないように対策しているという見方が有力です。
CapCutについても投稿されたものをアプリ側が積極的に利用するためというわけではなく、訴えられる事への対策として利用規約を設定している可能性があります。
中華系アプリ全般に危険性はある
CapCutの運営会社はByteDanceというTiktokやBuzzVideoなどの人気アプリを運営している会社で、CapCutもTikTokもいわゆる中華系のアプリです。
CapCutは元々、Jianyingという名前で2019年に中国限定のアプリとしてリリースされていました。
中国で人気が出たため、ByteDanceはこれを2020年にCapCutとして世界中で利用できるようにしたのです。
そして2021年には、AppStoreとGooglePlayストアのトップチャートに入ることに成功しました。
中国のアプリは中国国内の法律に準じて、ユーザーの動きを監視できたり、中国の政府機関に情報を送信できる機能があらかじめ搭載されています。
中華系のアプリ全般に、個人情報取集の危険性があるといえるのです。
どこまで危険か安全か実態はわかりませんが、気になる方は利用を控えたり、対策を施す必要があるでしょう。
Capcutの著作権や商用利用について詳しく解説!
色々と危険だと言われているCapCutですが、それでも使いやすさ等から「使いたい」と思う人もいるかと思います。
でも、どのようにすればトラブルなく利用することができるのでしょうか。
注意点を詳しくまとめてみました!
動画で音源使用の際は著作権に注意
CapCutで提供されている楽曲は、「利用可能な録音物およびそれに含まれる音楽著作物に関する権利は一切使用許諾されていません」と利用規約に明記されていますので、一切使用許諾を得ていない楽曲ということになります。
CapCutで好きな音楽を入れたい場合は、「著作権」の存在に注意するようにしましょう。
著作権とは、著作者が創作的に表現したものを、第三者に勝手に利用されないよう守るための権利、かつ著作物の利用を許可することで著作権者が使用料を受け取ることができる権利です。
著作物にはもちろん音楽も含まれますので、著作権のある音楽を動画で使う場合は、使用許可を得る必要があります。
前述の通りCapCutで提供されている音源は著作権フリーではないため、YouTubeや各SNSで使用する際は使用許可を取らなければ使えません。
トラブルを回避するためにも、不特定多数の目に止まるような使用は避けることをおすすめします。
YouTubeへの投稿は商用利用にあたるかどうか
先ほどもお話したように、CapCutの利用規約には「個人的かつ非営利的な用途のために」提供されていると記載してあります。
つまり、CapCutは商用利用が禁止。
それでは、YoutubeやSNSに投稿することはできないのでしょうか?
結論から言えば、個人的に動画を編集し、投稿するというのは「非営利的」なのでOKです。
CapCutは元々、Tiktokに動画投稿するためのツールとして配信されているため、Tiktokに投稿した動画をYouTubeにも投稿すること自体は、運営会社の意図には反しないと思われます。
また、Youtube等に投稿する場合は、CapCutを使用して作成されていることがはっきり分かるようにクレジットの記載をしておくことをおすすめします。
YouTubeに投稿すること自体は商用利用にあたりません。
そこに広告をつけたり、PR案件を受けていたりすると、規約に引っかかる可能性があるのです。
CapCutの代わりになる安全なアプリは?
CapCut以外にも優秀な動画編集アプリはあるので、それらの機能を確認してからどれを利用するか決めると良いでしょう。
そこでCapCutの代わりになる、安全な動画編集アプリを5つ紹介します!
Adobe Premiere Rush
Premiere Rushは動画サイトやSNSへの動画投稿を前提に、Adobe社が開発したソフト(アプリ)です。
作業環境を選ばずPC・スマホどちらでも、手軽に動画が編集できる動画編集ソフトになっているのが特徴です。
Premiere Rushは、Adobe社が提供する「Creative Cloud(クリエイティブ・クラウド)」から入手できます。
Creative CloudはAdobe製のアプリをサブスクリプション形式で利用できるWebサービスです。
各種アプリを単体利用できる「スタータープラン」から、全てのアプリが利用できる「コンプリートプラン」まで、目的に応じた複数のプランが用意されています。
現在のPremiere Rushでは、各プランともに動画の書き出し回数に制限はなく、無料の「スタータープラン」でも書き出し回数無制限で利用することが出来ます。
とはいえ、Premiere Rushのスタータープランではストレージ容量が2GBと少なかったり、一部のグラフィック素材が利用できない、プロジェクトの同期が出来ないといった機能的な制限はあります。
本格的な動画編集ではあくまで「単体プラン」もしくは「コンプリートプラン」での利用が確実ですが、無料の「スタータープラン」でも基本的な動画の編集から書き出しまでは十分に完了できるようになっています。
動画編集の目的にあわせて無料・有料プランを検討してみると良いでしょう。
Wondershare FilmoraGo
FilmoraGo(フィモーラゴー)はWondershareが開発したスマホ・タブレット用の動画編集アプリで、PC用動画編集ソフト「Filmora」のスマートフォン版になります。
FilmoraGoは動画編集アプリの中でも群を抜く高機能で、4K画質での出力やPIP(ピクチャーインピクチャー)なども対応しています。
スマホならではのカメラを使ったAR機能や美肌補正など撮影時の機能も充実しています。
スマホだけでなくiPadなどのタブレット端末でも利用可能、UIがシンプルで洗練されており、初心者でも直感的に使いやすい見た目になっていることも特徴です。
また非常にアップデートの頻度が高く日進月歩で行われるため、現状でもかなり機能充実していますが、将来性にも非常に期待できる点も人気の理由の1つとなっています。基本的に無料で使用できますが、アプリ内課金することで有料版に切り替えることが出来ます。
FilmoraGoはとても高機能ですが、無料版ではその機能が制限された状態での使用となるため、長期的に動画編集を行っていく予定であれば、有料版に切り替えてしまうのがオススメです。
年額3600円、月額750円いずれかからの有料会員になると、スタンプやフィルタ等の機能が全て使えるようになり、広告も非表示になる上、1080p以上の高画質出力も可能となります。
InShot Pro
InShotは2015年くらいからある有名なアプリで、TwitterやInstagramなどのSNSに簡単に投稿したい場合は、このアプリがおすすめです。
動画編集の機能も絞られているので、初心者の方でも使いやすいアプリになります。
撮影した動画にBGMを加えたり、フィルター加工したりといった基本的な動画編集機能が揃っており、正方形にサイズ調整もできるので、Instagramユーザーの人気も高いアプリです。
他のアプリと比較すると、字幕のバリエーションが多いのも魅力の一つですね。
月額450円からの有料会員になると、エフェクトやステッカーがすべて使えるようになり、広告も非表示になります。
動画だけでなく写真のコラージュ機能も搭載しており、かなり使い勝手の良いアプリになっていると思います。
iMovie
星型のアプリiMovieも無料で使えて、はじめて動画編集をするという人でも使えるアプリです。
Appleによって開発されたmacやiphoneには標準掲載されているアプリなので、iphoneユーザーにはなじみ深いアプリかもしれませんね。
しかも4KまでOKと高画質な動画を思い通りに編集できるため、まるでプロのような仕上がりになりますよ。
また、iMovieはユーザー数が多いのも魅力の1つ。
オシャレな編集の仕方などもYoutube等ですぐに見つけることができ、簡単にスキルアップすることができます。
注意したいのが、iMovieはmacやiOSでしか使うことができないということ。
WindowsユーザーやAndroidユーザーは使うことができず、iphoneユーザーだった場合も古すぎるものは対応していない恐れがあるので気をつけてください。
また、iMovieでは音楽の挿入が1つしかできないので、Youtubeの実況のようにナレーションを入れたり効果音を入れたりして使いたいという人は、別のアプリを使うことをおすすめします。
PowerDirector
PowerDirectorはサイバーリンクが提供する動画編集ソフト。
今まで動画編集を行ったことがない初心者でも簡単に使えると評判で、国内トップレベルのユーザー数を誇っているアプリです。
書き出しの手間がなくそのままYoutubeにアップロードできるので、余計な作業時間がかからないのは便利です。
ただ、こちらのアプリは無料体験版もありますが、基本的に有料になってしまいます。
買い切り版は12,980円からあり、編集機能や性能が上がる度に値段も高くなっています。
ずっとこのアプリを使いたいという人はいいかもしれませんが、ちょっとだけ動画編集をしたいという人にはちょっともったいないかもしれませんね。
そういった利用頻度が少ない方は、サブスク型で1ヵ月2,180円から使えるプランもありますので、そちらの方を利用することをおすすめします。
どちらにせよ、まずは無料体験版で一度使い勝手を見てから購入することをおすすめします。
CapCutには危険性があるというのは本当!?調査まとめ
今回は動画編集アプリCapCutの利用規約について、危険性があるというのは本当か?ということをご紹介しました。
実際調べてみると、利用規約には自分の作った作品を第3者にも使用されるとの記載もあり、著作権はなく、また権利問題があってもBytedance社は責任を負わないということが判明しました。
個人情報流出に関しては、一部では「心配ない」という意見があるものの絶対安全ではありませんので、最終的にCapCutを利用するべきかどうかは利用者がどこまでリスクを負えるかによります。
個人利用の範囲では、機能の充実ぶりなどメリットも多くありますので、利用規約をしっかり把握した上でCapCutを利用するかどうかを自分で判断することが大事ですね。
また、CapCutの代わりに使える動画編集アプリも紹介しましたので、よく比較して利用検討してみて下さい!