海外のサービスでも利用する際には住所登録を求められることがよくあります。
しかし、その説明書きは日本語ではありません。
そのため、クレジットカード払い等で「zip/postal codeって何?」と困った経験がある人もいるでしょう。
また、意味はわかっても「日本の場合はどう入力するの?」と悩むこともあります。
では、その「zip/postal code」とは、どのような意味で、どのように入力すれば良いのでしょうか?
「zip/postal code」って何のこと?
海外で住所登録する場合に「zip/postal code」の項目を見かけます。
言葉の意味を知らなければ「どういう意味?」と困ってしまうでしょう。
しかし、言葉の意味を知っても「どう書けば良いの?」「どう入力すべき?」などと、また困ってしまいます。
では、その「zip/postal code」とは、どのようなもので、なぜ書き方で困ってしまうのでしょうか?
zip/postal codeの意味
「zip/postal code」は、日本の郵便番号を意味します。
海外にも郵便番号のようなものはあり、日本と同じように地域などによって振り分けられています。
「郵便番号と意味がわかれば、もう困ることはない」と思う人もいるでしょう。
しかし、「zip/postal code」は言葉の意味がわかっても書き方に戸惑ってしまう場合があります。
zip/postal code以外の表現
海外サイトなどで住所入力をする際には、「zip/postal code」と表記されていることがあります。
しかし、アメリカでは「zip code(ジップコード)」、オーストラリアでは「post code(ポストコード)」、ドイツでは「Postleitzahl(ポストライトツァール)」など、郵便番号の呼び方は国によってそれぞれです。
そのため、利用するサイトによっては「zip/postal code」の表記が異なる場合があり、「郵便番号はどこ?」と困てしまうでしょう。
また、日本の郵便番号は数字7桁ですが、海外では7桁以外の場合もあります。
桁数が異なっても、手書きであればスペースを詰めたり、勝手に枠を増やしたりなどで対応できるでしょう。
問題はネットで使うことのある入力フォームの場合です。
桁数が異なるため、桁数が合わなくて7桁の入力ができなかたり、桁数を埋められなくてエラー扱いされることがあります。
日本の郵便番号を入れても良い?
郵便番号は世界で統一されているものではありません。
そのため、海外で日本の住所を使う際に、「日本の郵便番号をそのまま入れて良い?」と悩むことがあります。
結論としては、桁数が足りない場合は途中まででも問題ありません。
最終的に荷物を運ぶのは日本の配送業者です。
その他の項目に間違いがなく、ハッキリと住所が明確になっていれば、海外サイトで購入した商品でも無事に手元に届くでしょう。
もし、入力フォームの場合で桁数が余ってエラーとなる場合は、運営に問い合わせてみましょう。
桁が余ってもエラーにならない場合は、日本の郵便番号7桁分を入力します。
zip/postal codeの意外な注意点
意外と見落としがちな「zip/postal code」の注意点はクレジットカードです。
アメリカやカナダでは、クレジットカードの本人確認で郵便番号を求められる場合があります。
悪用防止のためのシステムですが、日本にはそのシステムがないので、情報が確認できなくてクレジットカードの利用を拒絶されてしまいます。
有人店であれば対応してもらえますが、無人のセルフガソリンスタンドなどでは対応できないこともあるので注意が必要です。
zip/postal code以外の項目名
住所の入力フォームは複数個の項目に分かれていることもよくあります。
「zip/postal code」もその1つです。
他の項目の意味はそれぞれ以下の通りです。
Building name, floor, room number | ビル名・階数・部屋番号 |
Street name, street number | 丁・番地 |
City / Ward / Town / Village | 市区町村 |
Prefecture | 都道府県 |
Country | 国名 |
項目を間違って入力すると、ユーザー登録ができなかったり、購入した商品が届かなかったりなどする可能性があるので注意しましょう。
日本と海外の郵便番号の違い
「zip/postal code」の書き方でややこしくなってしまうのは、世界で郵便番号の様式が統一されていないためです。
では、日本と海外では郵便番号にどのような違いがあるのでしょうか?
海外の郵便番号のつけ方を確認してみましょう。
郵便番号の桁数
日本の郵便番号は7桁です。
しかし、海外の郵便番号は7桁と決まっておらず、国によってバラバラです。
- アメリカ:5桁か9桁
- カナダ:6桁
- ドイツ:5桁
- イギリス:6桁
- 中国:6桁
- 韓国:5桁
また、国によっては数字だけでなくアルファベットを組み合わせることもあります。
郵便番号の割り当て方
日本の郵便番号では、地域ごとに数字が割り振られています。
これに対して、アメリカであれば最初の5桁で州や市などの大まかな地域が判別でき、企業などには「add-on codes」と呼ばれる4桁の郵便番号が追加される仕組みです。
イギリスでは数字とアルファベットの組み合わせで全土に付番されています。
中国では最初の2桁で省や自治体などが判断でき、3桁目は郵便ゾーン、4桁目は県や都市、最後の2桁で集配郵便局が判別できるようになっています。
海外でも基本は地域で郵便番号を割り振っていますが、少し仕組みが異なったり、地域以外のものを表したりなどする場合もあるので注意が必要です。
世界各国の郵便番号の歴史
郵便番号の仕組みを世界で初めて導入したのはロンドン市と言われています。
ロンドンでは郵便地区を10個に区分けして、それぞれにアルファベット1文字~2文字のコードを割り振りました。
その後、第一次世界大戦頃からヨーロッパに郵便番号の制度は広まります。
しかし、これらの時代の郵便番号はまだ都市レベルであり、小規模のものでした。
国規模の近代的な郵便番号のシステムを導入したのはウクライナです。
ただし、1932年に導入後、1939年にはその制度は廃止されています。
郵便番号はその後、ドイツでは1941年、イギリスでは1959年、アメリカでは1963年、日本では1968年と、次々に制度が導入されていきました。
英語表記で日本の住所を書く場合の3つの注意点
日本と海外では住所の書き方に違いがあります。
住所が正しく書けないと、ユーザー登録ができなかったり、購入した商品が届かなかったりなどする可能性があります。
そのため、英語表記で日本の住所を書く場合の注意点も押さえておきましょう。
注意点①:項目の順
日本では都道府県から番地と、広い範囲から狭い範囲に向かって書きます。
しかし、海外では番地から都道府県へと、狭い範囲から広い範囲に向かって書くことが多いので注意しましょう。
また、大まかに「Address1」「Address2」と分けられていることもあります。
この場合も、狭い範囲から広い範囲に向かって住所を書きましょう。
注意点②:コンマの使い方
コンマは住所項目の塊ごとに打ちます。
そのため、市町村や都道府県などの区切りで打ちます。
ただし、最初に項目である番地の後にはコンマを入れずにスペースを入れて市町村を書くことが多いです。
また、コンマは住所を見やすくするためのものなので、改行がコンマの役割となるので、コンマが不要になる場合もあります。
注意点③:記入位置
日本の封筒は縦ですが、海外の場合は横となります。
また、差出人の住所は左上に小さめに書き、宛先は大きめに右下に書きます。
海外に送るので、宛先の国名は特に大きく書きましょう。
「AIR MAIL」の表記も忘れてはいけません。
大きく赤で書いて、二重線を引いておきましょう。
ポストカードの場合も住所の書き方は同じですが、差出人の住所を書かないことが一般的です。
「zip/postal code」は郵便番号のこと
「zip/postal code」は郵便番号のことで、「zip code(ジップコード)」や「post code(ポストコード)」も同じ意味です。
海外にも郵便番号はありますが、日本とは様式が異なるため、書き方で困ってしまうこともあるでしょう。
しかし、基本的には書けるとこまで書き、他の住所項目に間違いがなければ問題ないでしょう。
住所の海外表記はややこしいので、書き方を間違わないように注意点を押さえておくようにしましょう。