ネットワーク機器の製造や販売などを行うTP-LINKは、世界規模の大企業であり、そのユーザーは世界中にいます。
そのTP-LINKの製品が「やばい!」とネット上で噂となっています。
情報が抜き取られたり、機器が破壊されたりなどするということでしょうか?
TP-LINK製品の噂の内容や噂の真相について確認してみましょう。
やばいと噂のTP-LINKとは?
「TP-LINKはやばい!」と言われることがありますが、そのTP-LINKのことを知らない人もいるでしょう。
そのため、まずはTP-LINKのことを知っておきましょう。
TP-LINKはネットワーク機器の製造・販売メーカー
TP-LINKはネットワーク機器の製造や販売などを行っている中国の企業です。
TP-LINKの製品のユーザーは世界中にいて、その数は数十億人ともいわれています。
当然、日本でもTP-LINKの製品は購入が可能で、ネットや家電量販店などで簡単に見つけることができるでしょう。
TP-LINKの特徴は?
TP-LINKの大きな特徴は値段の安さで、Wi-FiルーターやWEBカメラなどが1万円以下の値段で購入することができます。
また、数万円する高性能な製品もありますが、他社製品と比べてもやはり安いです。
安価ではありますが値段以上の性能を発揮してくれるため、「ルーターが悪くてネットに接続できない」「カメラの画像が粗すぎる」などのことも起こりません。
そのため、コスパを重視するユーザーたちから非常に重宝されています。
TP-LINKの何がやばい?
TP-LINKのユーザーは非常に多く、世界中にいます。
しかし、その世界規模の企業であるTP-LINKは「やばい!」「危ない!」などと言われることがあります。
では、TP-LINKにはどのような危険性があるのでしょうか?
やばいと言われているのはWi-Fiルーター
「TP-LINKはやばい!」と言われる理由はルーターです。
TP-LINK製のルーターを使うとAviraという企業のサーバーと頻繁にデータ通信されてしまうため、「やばい!」「危ない!」などと言われるようになりました。
そのため、「TP-LINKはやばい!」と言われる理由は「速度が遅い」「接続できない」などの製品の性能に関するものではなく、Wi-Fiルーターの機能に対してのものです。
Aviraとは?
TP-LINKのWi-Fiルーターがデータを送っているAviraは、アンチウィルスソフトを販売するドイツの企業です。
TP-LINKのWi-Fiルーターには「Home Shield」というセキュリティ機能があり、怪しいサイトのブロックやサイバーウィルスの危険性から守ってくれたりなどしてくれます。
AviraはTP-LINKと提携関係にあるので、セキュリティ機能に関連してルーターでデータのやり取りをすることもあるでしょう。
しかし、関連機能を全て切ったとしてもルーターはデータ通信を行い続けることが判明しました。
また、データの通信は1秒に1回のペースで行われています。
そのため、「勝手にデータ通信をするなんて怪しい」「情報抜き取りの危険性があるのでは?」などと、ユーザーからの信頼を落としてしまうことになりました。
データの通信はなぜやばい?
「TP-LINKがデータ通信する先が提携しているアンチウィルスソフト企業であれば危険性はないのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、関連機能を切ってもそのデータ通信は止められないことはやはり問題であり、どのような情報をやり取りしているかも不明です。
また、EUにはGDPRという個人データの保護を規定する法律があります。
Aviraはドイツにあるため、勝手にデータ通信を行っていることがGDPRに違反する可能性も指摘されることにもなりました。
TP-LINKがやばいと言われるようになったきっかけ
「TP-LINKが勝手にデータ通信が行われるからやばい!」と言われるようになったのは、海外の掲示板の投稿がきっかけです。
TP-LINK製のルーター「Archer AX55」を使用していた投稿者は、設定によってルーターやネットワークデバイスがどのようなデータ通信を行っているか確認できるようにしたそうです。
その結果、1秒に1回のペースでAviraのサーバーにデータ通信していることがわかりました。
また、海外の開発者向けコミュニティサイトでも、TP-LINK製のルーター「Deco X68」で同様の現象が確認できたことがレビュー記事にされました。
掲示板やメディアなどからこれらの情報が発信されたことで、TP-LINK製品に危険性を感じるようになったユーザーもいるようです。
TP-LINKへの問い合わせと回答
投稿者は怪しいデータ通信を行っていることに対してTP-LINKに問い合わせもしたそうです。
その問い合わせに対する回答は「サブスクリプションのステータス(顧客が利用しているサービスやプランなどの情報)を確認するために行っている」というような内容でした。
しかし、この回答に「ユーザーのステータスを確認するにはあまりにも1秒に1回の通信は頻度が高いのでは?」と、疑問を感じる人も多かったようです。
TP-LINKの対応は?
TP-LINKは公式ホームページにバグによって必要以上の頻度でAviraへデータが送られていたことを事実と認めるコメントを掲載しています。
また、通信でやり取りしていたデータはIPアドレスであり、個人情報は含まれていなかったとも記載されています。
ファームウェア(デバイスを制御するソフト)のアップデートを行うことで状況が改善できるようにもなっているため、現在では問題なくTP-LINK製のルーターを使うことができるようになりました。