猟奇殺人犯が中学生だったという神戸連続児童殺傷事件は、世間からの注目度が非常に高かったため、家庭裁判所は例外として未成年である少年Aの精神鑑定の結果を公開しました。
精神鑑定を通して示された少年Aの特徴をわかりやすくまとめました。
- あらゆる脳検査の結果、脳は異常無し。
- 染色体の検査、ホルモン検査も異常は無い。
- 精神疾患はなく、意識はしっかりしている。
- 年齢相応の知的能力がある。
- 少年Aは「解離性同一性障害」ではないため、別人格による犯行という事はありえない。
- 性衝動と攻撃性が交わった特殊なサディズム性が事件の重要な原因である。
- 瞬間的に見た映像を長期的にしっかり記憶できる能力があり、その素質が事件の原因の一つ。
- 自己肯定感が低く、他者への共感力が乏しい。
- 独善的な考え方がこの事件の原因の一つ。
少年Aは小学5年生の頃から、猫を殺害し首を切るなど動物虐待を楽しんでいました。
やがて、虐待行為の対象は動物から人間へと変わってしまい「殺してみたい」「首を切断して感触を確かめてみたい」という身勝手な感情から犯行を重ねました。
まさに鑑定結果通り、共感力の欠如と独善的な考え方がベースとなっていると見受けられます。
さらに、犯行を重ねる事で性的興奮を覚えていた事実から、少年Aの犯行動機は「快楽を得るため」と結論づけられました。
また、自己肯定感が低い者は自己顕示欲が高くなる傾向があるため、少年Aの犯行声明文はドラマチックに仕上げられたという見方もあります。
逮捕後の少年Aの様子
逮捕後、少年Aは関東医療少年院に入所します。
家庭における親密体験の乏しさを精神鑑定で指摘された少年Aに対し、医師による「疑似家族」を作り上げるという特殊な治療体制が組まれましたが、少年Aの暴力性は治まる事はなかったようです。
そんな少年Aは、ある少年院仲間に自身についてこのように語っていたそうです。
少年A・酒鬼薔薇聖斗の母親がおかしい?事件で金儲けをしていた

少年A・酒鬼薔薇聖斗の母親が本の印税で家を購入した?
出典:amazon
なんと、少年Aの両親は、少年Aとの家庭内での関わりや逮捕時の状況についてをまとめた手記を出版していました!
この手記はベストセラーにもなり、印税額は1999年の出版から20年で合計1億円近くに達しているそうです。
事件を機に離婚した少年Aの両親。
真実なのかは断定できませんが、少年Aの母親は多額の印税を私的に利用し、新居の購入や少年Aの弟たちの学費に充てたと噂されています。
@pecomarohime
知らなかった!両親までもが出版してるなんて😨
32才の人⭕しが書いた本十万部は、悲しいことに完売なんだって😫
それで、後、五万部増刊が決まったけどさすがにそれは、店頭に出さないっていってたけど、完売の印税12000000円!
誰が受けとるんだろう?— 関ヶ原ウオーランド館長 (@sekigahara_kei) June 24, 2015
加害者との約束が破られた?
@sekigahara_kei 元少年A両親(母親)が書いた本はかなり昔に出版されたそうです。これもはじめは『印税は被害者に』と言っていたのに結局被害者側には印税は渡っていないそうです。
被害者淳くんのお父さんの書いた本はすでに絶版。本屋には並びません。
おかしくないですか?— しば=わん・けのーび (@pecomarohime) June 24, 2015
少年Aに支払い命令された賠償金の総額は、示談金も含めると2億円近くに上ると言われており、少年Aの両親が手記を出版した理由は、被害者家族への多額の賠償金を支払うためとされています。
事件後、少年Aの家族をサポートする弁護士が受けた取材によると、少年Aと家族達はコツコツと賠償金の支払いを続けていたそうです。
また、両親の手記の印税は賠償金支払いのための大きな原資とされたとの事。
印税の全てを賠償金に充てたのかまではわかりませんでしたが、賠償金の支払いは継続しているようです。
少年A・酒鬼薔薇聖斗も事件を使って金儲けしていた?
なんと事件の加害者本人である少年Aも、自身の手記を発売していたのです。
被害者家族への事前通告が何もされないまま少年Aの手記は出版されてしまい、当時の被害者家族は大変激怒したそうです。
賠償金支払いに充てるために手記の執筆を選んだと考えられますが、あまりにも軽率すぎた少年A自身の手記とはどのような内容か調査しました。
少年Aが著書の「絶歌」を発売
初版の印税は1500万円、酒鬼薔薇聖斗手記出版の目的とは –http://t.co/qShqot3tZK pic.twitter.com/gpM6fEbDAt
— 週刊女性PRIME (@shujoprime) June 18, 2015
「絶歌」は2015年に出版された、大人になった少年Aが事件当時の自分を振り返るという自伝的手記です。
日本の事件史にも残る「神戸連続児童殺傷事件」加害者の手記は注目を浴び、出版時にはニュースにもなりました。
著者自身のナルシズムに溢れているとレビューされる絶歌の一文を紹介します。
1997年6月28日。
僕は、僕ではなくなった。酒鬼薔薇聖斗を名乗った少年Aが18年の時を経て、自分の過去と対峙し、切り結び著した、生命の手記。
引用:amazon
手記というよりは、物語的なスケールを感じますよね。
少年A本人は仕上がりに手応えを感じ「100万部売れる」と自信を持っていたようですが、実際の売れ行きは25万部ほどで、少年Aは不満に感じていたそうです。
そして「絶歌」で得た印税による賠償金を、被害者家族は頑なに受け取り拒否しているそうです。
HP&有料メルマガを配信していた?
なんと、少年Aは「絶歌」のプロモーションのために自身のサイトを立ち上げ、さらに有料メルマガ配信まで行っていたという事実を確認しました。
サイト名は「存在の耐えられない透明さ」で、少年Aが趣味で制作したというイラストやグラフィック作品が掲載されていたようです。
有料メルマガは「元少年Aの“Q&少年A”」というタイトルで月額800円で配信されていました。
メルマガの目的は「元少年Aとよりディープに、魂の触角と触角が絡み合うようなやり取りができるよう、新たに別な場所を設ける」と説明されており、まるで有名人気取りの少年Aのサイトとメルマガは、現在閉鎖されているため閲覧できません。
少年Aの異常性がわかるイラストとは?
少年Aのサイトには趣味で制作したというアート作品が掲載されていました。
ナメクジをモチーフとした作品が多く、サイトでは実際のナメクジの写真も多数掲載されていたそうです。
驚く事に「セルフポートレート」と称し、顔を黒い布で隠した自身の裸の写真も掲載していたという少年Aのサイトは、その特異性からサイト開設当時は大変な話題となりました。
少年A本人はサイト開設の理由を「絶歌」のPRのためとしていましたが、自己顕示欲を満たしたくて始めたのではないかという見方もされています。
少年A・酒鬼薔薇聖斗と母親が書いた2冊の本の内容が違う?

- 愛情深く丁寧に子育てをしてきた。ルールはしっかりと教えてきた
- 厳しいしつけなどした事がなく、せいぜいおしりを叩いてたしなめた位だ
- いわゆる平凡な家庭だったと思う
- 父親が母親に育児を丸投げするような家庭ではなかった
- 自分の息子が動物虐待をする人には到底思えなかった
- 幼い頃から厳しい教育としつけを受けさせられた
- 少年Aの母は幼い弟達にかかりきりで、父は子育てに無関心だった
- 弟達に暴力を振るう事もあったが、その度に母親からも暴力を振るわれ母親を恐れた
- 少年Aの祖母が母親代わりに少年Aを可愛がってくれた。祖母を愛していた
- 少年Aが小学校5年生時に祖母が他界。動物虐待が始まる
- 動物虐待に使用する刃物をわかるように置いても、両親は少年Aに関心を示さなかった
少年Aの動物虐待は近所でも噂になる程でしたが、少年Aの両親は注意するどころか全く関心を示さなかったという情報があるため、両親の少年Aへの無関心は真実味をおびていると見られています。
双方の言い分が全く違うため真実は不明ですが、出所後の少年Aは両親とは連絡を取らず、少年Aと両親は現在も絶縁状態だそうです。
少年A・酒鬼薔薇聖斗の全記録を裁判所が廃棄していた?
2022年の10月20日のニュースにて、神戸家裁が「少年A」の全記録を廃棄していることが判明しました。
神戸家裁は全記録を廃棄したことに関して、「運用が適切ではなかった」とコメントしていますが、経緯や廃棄した時期については不明とのこと。
◆おすすめ〈定時配信「朝配」から〉
【独自】「少年A」の全記録、裁判所が廃棄 神戸連続児童殺傷、家裁「運用、適切でなかった」 内規に抵触か https://t.co/cWDqYr1LtK— 神戸新聞 (@kobeshinbun) October 19, 2022
一般的な少年事件の場合は少年が26歳までの保存が認められています。
最高裁では、史料的価値が高い記録の永久的な保存を義務付けており、重要な資料に関しては26歳以降になっても「特別保存」を命じていますが、今回の少年Aの全記録に関しては廃棄されていたようです。
神戸家裁も今回の廃棄に関してコメントしています。
神戸家裁のコメント全文
特別保存に付されなかった理由は不明だ。また、廃棄された当時の状況も不明だ。当時の神戸家裁における廃棄の判断が適切であったかどうかは、廃棄に際して実際にどのような検討がなされたのか不明だが、現在の特別保存の運用からすると、当時の本事件の記録保存の運用は、適切ではなかったと思われる。
【2023最新】最高裁判所が初めて遺族に謝罪をした
2023年2月14日、最高裁有識者委員会で遺族の土師さんが意見を述べた。
2022年秋、神戸家裁による記録廃棄問題を受けて記録保存の在り方が検証されていました。
土師さんは
【少年A復活?】少年A・酒鬼薔薇聖斗が再び注目されている理由3選
逮捕された高校生実名報道すべき
命を張った60代という事は再雇用の方。
猫の切断事件は過去も重大事件に発展。犯行予告も軽視できない。
附属大阪池田小学校事件の反省はもはや風化している#報道ステーション pic.twitter.com/vSxfBL5SKr— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@GTT214) March 1, 2023
今、ネットでは少年Aの復活が噂されています。
復活が噂される理由は3つ
- 埼玉県の小学校で鉄棒につるされた猫の亡骸が発見されたから
- 中学校に侵入し切りつける事件が発生したから
- 犯人は高校生だった
猫を殺害した犯人が、その高校生であるとは断定されていません。
しかし、地域が近いことから、その高校生の仕業なのではとみられているようです。
無差別に切りかかる事件、そして、猫の殺傷、犯人は未成年。
この情報から、ネットでは、「少年Aの再来だ」と騒がれています。
また、学校に侵入し、切りかかったという情報からは、「池田小学校事件を思い出す」という声まで出ています。
少年A・酒鬼薔薇聖斗の現在は結婚しておらず社会復帰はしている説が有力
14歳だった少年Aが犯した「神戸連続児童殺傷事件」は世間に大変なショックを与え「少年法」改正のきっかけにもなりました。
少年Aは出所後、定住していた東京都内で記者の直撃を受け転居。
その後の足取りはわかりませんでしたが、結婚はおろか彼女さえいない可能性が高いと考えられます。
どうか真面目に働いて、被害者家族への償いを全うしてほしいと願っています。
また、少年Aの異常な性癖やナルシズムは、両親からの愛情不足が原因とも言われています。
少年Aの母親については、こちらの記事を読んでみてくださいね。